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architecture
塚本由晴+貝島桃代『アニ・ハウス』
「関係性」を浮上させる建築
レヴュー /写真/ 図面
建物立面 キューブによって明確化された、両側の空きと建物の比が概ね1:2:1で設定されることで、マスとヴォイドの力関係は拮抗している。建物と敷地境界線の関係が図と地の関係として抽象しやすい、巧みなプロポーションどりである。
街並みの中に建物が出現した瞬間。まわりの空きがエキセントリックな密度感を生成する。キューブは、平面的に6m角、高さ方向に3層(各層2.35m)の胴縁・張弦構造である。この無柱の内部空間は外壁のみで床を支え、かつ床自体もポストとワイヤーによってサポートされた薄いスラブだけで持たせる華奢な構造体によって、いわば軽い篭のように、細い部材だけで成立している。例えば、角柱は長さ5.2m(計画案では12m)奥行き1.66m高さ2.5mで、敷地の一辺を塞ぎかつキューブに接するように配置される。 建物外観
階段
階段から見た建物の床
張弦構造を採用し厚みはわずか
250mmに抑えられている。
居間1
居間は、四周に開口があり、
前面道路を見下ろす間口には
ベンチが設けられる。
居間2
開放的な居間から
入口と、扉なしで
部屋を上下につな
ぐ階段を見る。
寝室
半地下の寝室
地面に接して横長にとられた
ハイサイドライトは、地面に
開いた大きな空間をイメージ
させる。
勉強室
3層目のラーチ合版製勉強室
天井面、壁面すべて同一の
素材で、天井面
には張弦しかない。
写真:平賀茂

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