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Recommendation
東京 荒木夏実
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exhibitionイー・ブル展 Cyborgs

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イー・ブル展 Cyborgs
 パワフルで独特な彫刻表現が世界的に注目されている韓国人若手作家、イー・ブル。越後妻有アートトリエンナーレでは、池の上に吊された人型の彫刻が強烈な印象を放っていた。彼女の表現は近未来的でクール、と同時に怖いほどの身体性をもちあわせている。そこには女性ならではの感性が生きているように思える。
 今回は新作を含むサイボーグの彫刻と新作ドローイングの発表。かなりかっこいい展覧会になるに違いない。
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会場:SCAI THE BATHHOUSE 東京都台東区谷中6-1-23
会期:2001年10月25日〜12月8日
問い合わせ:Tel. 03-3821-1144

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exhibitionフローリアン・クラール展 -generations-

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フローリアン・クラール展 -generations-
 横浜トリエンナーレで美しいインスタレーションを発表したクラールの巨大なアルミ彫刻作品"Canon Perpetuus IV"は、画廊の狭いスペースからはみ出さんばかりに置かれている。管や膜が複雑に接合されて成り立つその形は、体内の器官のようにも見える。つながったり裏返ったりしながら変化していくフォルムの進化に興味があると作家は語る。内と外、大きいことと小さいこと、複数と単体など、フォルムの捉え方の多様性について意識させられる展覧会である。
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会場:レントゲンクンストラウム 東京都港区南青山3-14-13 ツイン南青山103
会期:2001年10月31日〜11月21日
問い合わせ:Tel. 03-3401-1466

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exhibitionエゴフーガル:イスタンブールビエンナーレ東京

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エゴフーガル:イスタンブールビエンナーレ東京
 
 長谷川祐子氏がアーティスティック・ディレクターをつとめる今年のイスタンブールビエンナーレ。60人近い出品作家から厳選された13名の作家が、本展でビエンナーレとほぼ同じ作品を発表する。「自我(EGO)からの離脱(FUGAL)」によってもたらされる「共生」をキーワードに21世紀の新たな希望や可能性を求めるという本展のテーマは、アメリカのテロ事件後、以前とは異なる意味合いをもって響いてくる。イスタンブールビエンナーレは9月21日に始まったが、今トルコは海外旅行延期勧告地域に指定されている。
本展では、ビョークのビデオ・クリップなどで有名なクリス・カニンガムや過激なCGアニメを作るマグナス・ヴァリンなど、今年のヴェネツィアビエンナーレでも異彩を放っていた実力作家の映像作品が出品されている。また横浜ビエンナーレで発表された曽根裕の「Perfect Island」は、曽根が講義を受け持ったUCLAの生徒たちとサーフィンとスキー(スノーボード)、スケートボードを全て一日のうちにやってみるというクレージーな試みの記録。曽根ならではの、過剰なエネルギーの中にも爽やかさが感じられる傑作である。
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会場:東京オペラシティアートギャラリー 東京都新宿区西新宿3-20-2
会期:2001年10月6日〜12月24日
問い合わせ:Tel. 03-5353-0756

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report学芸員レポート [三鷹市芸術文化センター]

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ミュージアム探検1

ミュージアム探検2
 
 2日間にわたって「ミュージアム探検」という小学生対象のワークショップを行った。1日目はブリヂストン美術館、東京国立博物館、国立西洋美術館を訪問し、2日目は三鷹市美術ギャラリーで宇佐美圭司展を見た後、三鷹市芸術文化センターでフィードバックの作業を実施した。5グループそれぞれに引率者がついたものの、36人の大所帯の移動は想像した通り大変であった。低学年と高学年では歩幅も体力も違う。ふと気づくとグループの距離が何百メートルも離れてしまったり。
 初日は少々ハードスケジュールだったが、子供たちは楽しんでくれたようだった。ブリヂストンでは各々好きな絵の前でじっくりと鑑賞。男子の方が古代彫刻など、立体作品に興味をもつ傾向があるようだ。意外にも飽きたり騒いだりする子供がいない。東博ではトラックヤードや収蔵庫を見たり、運搬用の巨大なエレベーターに乗ったりと、美術館の舞台裏をのぞかせてもらった。西洋美術館ではちょうど「水の誘い」という子供にもわかりやすいテーマ展が開かれていたので、作品カードを集めながら楽しく鑑賞。翌日の三鷹市美術ギャラリーでは、収蔵庫の中に入って高松次郎や李禹煥などの収蔵作品を見る。子供は現代美術にも抵抗がない。
 このワークショップはあくまできっかけ作りだが、子供たちが美術館や博物館に興味をもち、家族や友達と再び訪れてくれたらと願う。スポーツや読書、ゲームなどの趣味の選択肢に美術館訪問が入れば...未来の美術サポーターが増えることを期待している。
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主催:三鷹市芸術文化センター 東京都三鷹市上連雀6-12-14
日時:2001年10月13日、14日
訪問先:ブリヂストン美術館/東京国立博物館/国立西洋美術館/三鷹市美術ギャラリー
問い合わせ:Tel. 0422-47-9100

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