村田真/原久子 |
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12/26-1/5 |
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三田村光土里「遠くに住んでいる人からの伝言」
12/中旬〜1/末 古書一路[東京] |
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1カ月ほど前、フィンランドに滞在している三田村さんから作品鑑賞のお誘いメールがあり、参加希望を伝えたら、折り返し鑑賞方法を記したエアメールが送られてきた。
それによると、広尾の古書店(マンションの一室)に行き、ご主人に「遠くに住んでいる人からの伝言です。宗教が教えてくれることは本当のことなんですか」と伝えてほしいとのこと。なかなか手の込んだ鑑賞法だ。これで殺人でもからめばミステリーだが、そんなドラマは起こるはずもない。古書店をたずねるとご主人が出てきて白い封筒を手渡してくれた。なかには新潮文庫版のカミュ『シーシュポスの神話』と手紙が入っていて、文庫本のしおりのはさまったページを開くと「宗教が教えてくれることは本当のことなんですか」というセンテンスに赤線が引いてある。そして、そのしおりと、エアメールに同封されていたしおりをつなげると1枚の写真になるという仕掛け。手紙には、「毎日全く理解できない言語に囲まれて暮らしながら、日本語という同じ言語で深く関り合えることに感謝して、この作品を作ってみました」とある。ちょっといい経験をした。
[12月26日(月) 村田真] |
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陳妍伊 日本翦影
12/24〜1/7 BankART Studio NYK[神奈川] |
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横浜と台北の文化交流プログラムで来日中の陳(チェン)さん。3カ月間の滞在中キモノにハマったらしく、各地で撮影した着物姿の女性像を大きくプリントして展示。その奥には、ゲタ型の巨大な寿司台にキモノをのり巻きみたいに巻いて並べている。キモノに寿司かよお。でも本人も着物姿でカワイイから◎。
[12月26日(月) 村田真] |
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栗田咲子 個展
12/15〜12/27 複眼ギャラリー[大阪] |
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いつも栗田咲子の作品は少しずつ新しい。新作なのだから、当たり前のことではあるが……。今回の出品作のなかでは《森海魚》が良いナ、ということを口にしたら、ギャラリーの若きオーナー村田典子さんが「ご本人も一番好きな作品らしいですよ」と。そう聞いただけで、なんとなく嬉しい気分になった。本人はどうだかわからないけど、すごく肩の力が抜けていて、「は〜っ」とかって両手を大きくあげて彼女の作品のまえならアクビしても、伸びても叱られないようなそんな気がする。そんなことを思わせる作品はそんなにないのでとても貴重。
[12月27日(火) 原久子] |
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村田真画伯アトリエ訪問
12/27 北仲WHITE402号室[神奈川] |
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村田さんが最近アトリエを構えて絵を描いているらしいという噂は聞いていた。そして、とうとう潜入。「フェルメールの部屋」って森村泰昌もやっているけど、ぜんぜん似ても似つかない、でも呼ぶとしたら「村田真の部屋」。もとみやかをるの金継ぎが壁や床にたくさんあるけど、邪魔になっていない。しかし、あまり細かく部屋の内部を解説するとプライバシーの侵害になるかもしれない。美術ジャーナリスト村田真が、文字ででなく、絵の具で「美術」について考えた部屋というふうにとりあえずここでは紹介するにとどめます。いつかオープンアトリエがあるときにはぜひ覗きに行きましょう。
[12月27日(火) 原久子]
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「さよなら横浜、また会う日まで」
12/31 graf media gm : YOKOHAMA[神奈川] |
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横浜トリエンナーレ2005の関連企画として運営されていたgraf media gm : YOKOHAMAも大晦日をもって最終日。どのバンドも今年最後のライブに力も入ってノリノリだった。帰る頃には朝。電車で鎌倉の八幡さまへ初詣に行ってから、お昼には大阪に着いていました。「さよなら横浜、また会う日まで」。
[12月31日(土) 原久子] |
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異文化が息づく街 ヨコハマ物語
1/2〜25 そごう美術館[東京]
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5年後に横浜開港150周年を迎えるのを記念して、五雲亭貞秀の横浜浮世絵や下岡蓮杖らの写真で当時の横浜を振り返りつつ、横浜発祥の文明文化を紹介。五姓田芳柳の横浜絵、チャールズ・ワーグマンやワーグマンに師事した高橋由一、五姓田義松らの油絵をはじめ、アイスクリーム、ビール、新聞、鉄道、ホテルなど、意外なものが横浜生まれ、というか横浜経由だったのね。
[1月5日(木) 村田真] |
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「ドイツ写真の現在──変わりゆく「現実」と向かいあうために」
1/6〜2/12 京都国立近代美術館[京都] |
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東京で見逃した展覧会が巡回してきた。90年代以降のドイツの写真表現を紹介するもの。概観するほど網羅しているわけではないのだろうが、いわゆるベッヒャー派の流れで語られる作家だけではなく、旧東ドイツで学んだ作家たちの作品も含まれている。ベッヒャー夫妻から展示がはじまり、次にティルマンスがくると、いきなりの展開となるかと思いきや、こうした順になるとティルマンスは意外とやんちゃぶりを発揮するどころか、すっと馴染んで見える。大判のグルスキーの作品はもっと広くて、見るときに引いて見られる場所があれば尚良かった。
[1月5日(木) 原久子] |
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