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プライバシーステートメント
展覧会レビュー
小吹隆文/福住廉
7/7-7/14
スヌーピー ライフデザイン展
7/8〜9/24 サントリーミュージアム[天保山][大阪]
スヌーピー ライフデザイン展
「スヌーピー」が登場する漫画「ピーナッツ」の生誕55周年を記念して、様々なクリエーター達が、「スヌーピー」をテーマに作品を制作。私は特にファンではないので、正直あまり期待していなかったのだが、次々と繰り出されるあの手この手を前に、最初はあきれ、徐々に見入り、最後には感心してしまった。ジャムセッション的な企画には、四の五の言わず気軽にお付き合いするのが正しい作法と言えよう。個人的には、倉科昌高のカスタムペイントとチーム☆ラボのCGアニメは見応えあり。原作者シュルツの原画が見られたのも貴重だった。
[7月7日(金) 小吹隆文]
ジョナス・メカス『リトアニアへの旅の追憶』上映会
7/7〜9 国立国際美術館[大阪]
以前とあるギャラリーでミニマル絵画を見た時、絵具のひび割れや色褪せに渋みを感じ、「前衛にもわびさび?」と驚いたことがある。久々に見たジョナス・メカスの映画にも似たような感慨を抱いた。画質が劣化していたわけではない。むしろ良好だった。つまり、見る側の私が経年変化していたということだ。1960〜70年代の自主制作映画を見ることの意味が、自分の中で変わってしまった。久々のジョナス・メカスは角が取れ、まろやかな古酒を思わせるロマンチックな味わいだった。
[7月7日(金) 小吹隆文]
劇写真団「第二回劇写真団展」
7/4〜7/9 PUNCTUM Photo + Graphix Tokyo[東京]
劇写真団とは映画製作のような分業体制によって写真撮影を行なっていた京都のグループ(現在は解散)。写真ではあるけれど、キッチュな演劇を見るかのような動きが楽しめた。
[7月7日(金) 福住廉]
丸尾直子個展 [The openings in the city]
7/8〜30 ヴォイス・ギャラリーpfs/w[京都]
丸尾直子個展 [The openings in the city]
画廊の壁一面に、いびつな形をした《Airport》が。そして、反対側の棚には小オブジェ《Hospital》が展示されていた。これら不思議な形は、建物によって切り取られた空を造形化したもの。独自の視点で事物を見つめる作家の審美眼が、ユニークな造形を結実した。ブラインドから漏れる斜めの光とホワイトキューブの室内、そして黒いオブジェの組み合わせが、空間を心地よく引き締めていた。
[7月8日(土) 小吹隆文]
JAALA 第15回日本アジアアフリカラテンアメリカ交流美術展
7/8〜7/16 東京都美術館[東京]
JAALA 第15回日本アジアアフリカラテンアメリカ交流美術展
「アジアから戦争をしめだせ 民衆共通の夢」をメインテーマに、パレスティナやクルド、イラク、韓国、中国、台湾といった各国からの作品を一挙に見せる展覧会。抽象も具象も、政治的な作品もそうでない作品も、大人の絵も子どもの絵も、絵画・彫刻・版画・写真・インスタレーションなどジャンルも問わず、 世界各国から集めたありとあらゆる作品の膨大な量に、まず圧倒される。なかでも、台湾の慮憲孚による「混血融合(Blood Blending)」がこの展覧会のテーマともっとも響きあっていたように思う。世界各国の人びとから血液を採取し、それらを一本のボトルのなかで混ぜ合わせ、それをもとに筆で「世界」「宗教」「國際」「種族」「族群」「融合」といった文字を書き記すというパフォーマンスで、展示されていたのはそれを記録した写真だ。そのおぞましくもバカバカしいパフォーマンスは、血を血で洗う争いが繰り返 されている昨今の状況への、民衆によるささやかな批判的介入だが、同時に 「民衆共通の夢」ですら血を必要としていることを暗示しているのである。
[7月9日(日) 福住廉]
寺田就子展 中空宙──空をのぞく
7/11〜28 ギャラリー16[京都]
寺田就子展 中空宙ー空をのぞく
スーパーボール、レンズ、方眼紙、タンポポの綿毛などの素材を組み合わせて、小さいけれどイマジネーションに富んだ世界を見せてくれる寺田就子。今回の出品作は、空を撮った写真とオブジェを組み合わせたもの、方眼紙の紙箱にスーパーボールを乗せたもの。そして写真作品だ。「空の中にいる心地よさ」。そんな想像が小さなオブジェに結実し、見る者の心にぽっかり真空地帯を作り出すのが面白い。
[7月11日(火) 小吹隆文]
日下部一司、手持ちの言葉展
7/5〜23 伊丹市立工芸センター[兵庫]
日下部一司、手持ちの言葉展
ほとんど作者の手が入っていないレディメイドの絵画や立体作品、ゴム印画法などの古典技法による写真作品で知られる日下部一司。現代美術の隙間を突いてくる作品は、知的遊戯の側面を多く持ちながら決して斜に構えない所のが特徴だ。本展では、作品と場所の関係性に焦点を合わせ、主に近作の写真、オブジェ、絵画等が出品されている。彼の仕事全般を見渡すスケールではないが、そのユニークな世界を体系的に知るには丁度いい内容だった。それにしても、もうそろそろ美術館で彼の個展を見てみたい。
[7月14日(金) 小吹隆文]
Index
6/20-6/24
いまふくふみよ展
末藤夕香展
西野達 天上のシェリー
山崎史生『静かな隣人』
城戸孝充 水
Tokyo East Perspective 「墨東写真展」「すみだ職人列伝」
町田久美
6/26-7/6
三つの個展 伊藤存×今村源×須田悦弘
雨宮一夫「EARTH WORKS」
Project 629 ♯6 BLOOD
夢をみる夢──13月の日記──
國府理展
小橋陽介展
パンタロンのアトリエ訪問
7/7-7/14
スヌーピー ライフデザイン展
ジョナス・メカス『リトアニアへの旅の追憶』上映会
劇写真団「第二回劇写真団展」
丸尾直子個展 [The openings in the city]
JAALA 第15回日本アジアアフリカラテンアメリカ交流美術展
寺田就子展
日下部一司、手持ちの言葉展
7/14-7/16
澤田知子展 MASQUERADE
福本歩 秘密実験007 擬物館
權五信
申寿赫
相原慶樹
岡本太郎 明日の神話
美のかけはし──名品が語る京博の歴史
7/17-7/18
牛島光太郎展
ジダン 神が愛した男
菊池学 錆着尺
スズキコージのGARDEN展
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