artscape　展覧会レビュー 08年5月

村田真／酒井千穂

4/12

五木田智央
4/1～4/26　タカイシイギャラリー［東京］

白黒のグラデーションで人物や風景らしきイメージを描いている。シュルレアリスムっぽくもあるし、マーク・コスタビ（なつかしい）も思い出させるが、とてもユニーク。最近、こういうグラデーションや筆触だけで成り立たせる絵画が増えている。
［4月12日（土）　村田真］

ルナ・イスラム「The Restless Subject」
4/5～5/10　シュウゴアーツ［東京］

映像がメインのようだが、奥の壁にあったネオン作品はおトボケもの。「Butterflies」の字と2匹の蝶をかたどったネオンが輝いているのだが、ときたま「B」と「f」と蝶が消えて「utter lies」になる。辞書で調べると「utter」にはふたつ意味があって、「まったくの」と「口から出す」。だから2匹の蝶が「まったくのウソ」または「ウソをつく」になるわけ。
［4月12日（土）　村田真］

フローリアン・ズースマイヤー展
4/5～5/10　ミヤケファインアート［東京］

写真をもとに描いたモノクローム絵画。あまり写真に寄りすぎず、絵画として成立させている。とくにレースのカーテンが超高層ビルにも見える作品が秀逸。
［4月12日（土）　村田真］

福永大介展　Local Emotion
4/5～4/26　小山登美夫ギャラリー［東京］

モップの立て掛けられた壁や絵の描かれた塀など、うらぶれた場所を描いている。タイトルの「ローカル・エモーション」とは、町の片隅や脇道にそれたときに広がる、一見荒廃した場に群がるものたちの、なにか感情や人格をもっているような様子だという。そんな気配感もさることながら、壁や塀やモップたちがおのずから絵画を志向しているように見えるのがすごい。GEISAIでスカウトされた20代。
［4月12日（土）　村田真］

“Who's Next”
4/3～4/25　タマダプロジェクトミュージアム［東京］

「アート界のイチロー探し」なるサブタイトルのもと、キュレーター、プロデューサー、批評家の推薦した23人の若手作家が出品。ジャンルもレヴェルもさまざまで、要するに玉石混交なのだが、顔がグジャグジャの人物画を描く小村希史と、作者名は忘れたが、鏡を見ると観客が電飾を背負ったかっこうになる作品がよかった。
［4月12日（土）　村田真］

Index

4/2～4/3

WE DIDN'T DO IT──UKストリートアートの現在

4/3

4/5～4/6

ティモシー・グリーンフィールド・サンダース展

101Tokyo Contemporary Art Fair 2008

4/8～4/10

4/12

ルナ・イスラム「The Restless Subject」

4/16

4/18～4/21

4/24～4/25

ホスピタルサーカス第一回公演空想力学的さんぽ図鑑

4/28～4/30

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