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プライバシーステートメント
展覧会レビュー
村田真/酒井千穂
5/16〜5/20
ザ・ハウス展
5/19〜29 日本ホームズ住宅展示場[東京]
ザ・ハウス展
住宅展示場のモデルハウスに作品を展示し、入札によるオークションで販売する試み。場所は六本木ヒルズの近くで、4棟のモデルハウスに5人のキュレーターが選んだ約60人の若手作家が出品した。食材や台所用品を描いてキッチンに展示した麻生知子の絵、小さな氷の家をモデルハウスのあっちこっちに置いて撮影した友政麻理子の写真、巨大なファスナーをつくって開いた部分の床を抜いた北川純の彫刻、六本木周辺からゴミを集めてピンクのビニール袋に入れたものを100個ほど室内に積み上げた岩井優のインスタレーション(匂う!)など、展示場所を意識した作品に秀作が多かった。でもそういう作品ほど売りにくく、場所に関係ない小品ほど売れやすいのも事実。
[5月16日(金) 村田真]
三田村光土里“Art & Breakfast”
4/26〜5/18 HIGURE 17-15 cas[東京]
三田村光土里“Art & Breakfast”
滞在制作型の個展。会期中、午前中は訪れた人たちと朝食をとり、午後から制作していたという。三田村の思索的宇宙が全開のインスタレーションだ。三田村自身の「ロンドンブリッジ・イズ・フォーリンダウン……」の甘い歌声も耳に残る。なのにこの日はクロージングでスメリーのパフォーマンスがあるという。いや数年ぶりに見るスメリーのショーは相変わらずおもしろいのだが、どう見ても三田村の静謐な世界とは結びつかないのだ。別に結びつける必要もないが。
[5月17日(土) 村田真]
國府理展 トークイベント
5/17 良恩寺[京都]
國府理展 トークイベント
KYOTO ART MAPが始まった。今年は13のギャラリーが参加、それぞれに企画展を開催していた。東山界隈のギャラリーを巡ってからギャラリー虹で開催の國府理展のトークイベントへ。お寺のまったりした雰囲気のなかで、総合地球環境学研究所教授の齋藤清明氏との対談。廃自動車や船などの乗りものを使った作品は、農業や環境問題への関心が高まる世間の傾向や意識に反しているのではないかと、作家からは制作の葛藤と作り手としてのネガティブな思いも多く語られたが、その苦悩の大きさがうかがえるからこそ國府作品はいっそう魅力を放っているんだろうと思う。経済や技術進歩の開発と自然環境を対立させるという安直なものでも、文明の前進や文化の駆逐を嘆き問うというものでもなく、人間が生きていくこと自体や人間の願望という「そもそも」の部分へのアプローチを強く感じさせるその作品にハッとさせられることは多い。今回は、逆さまにした自動車の上部に苔で覆われた地面が出現しているという作品。
[5月17日(土) 酒井千穂]
上海美術館コレクション1979-2007
5/10〜6/8 日中友好会館美術館[東京]
上海美術館コレクション1979-2007
油絵、水彩、版画など計67点の展示。方力鈞、周鉄海、張暁剛ら、日本でもそこそこ知られた画家も入っているが、中国現代美術にしばしば見られる社会批判的テーマや自己嘲笑的作品がほとんど見られないのはどういうわけだ? それはおそらく公的美術館のコレクションだからであり、公的機関の催しだからだろう。
[5月20日(火) 村田真]
virtual/actual生成・変化・流動
5/20〜6/8 京都芸術センター[京都]
virtual/actual生成・変化・流動
2007年に結成されたアートユニット、SZによるメディアアートのプロジェクト。「鑑賞者の脳波を測定し、その値を、独自のアルゴリズムによって視覚化する」という作品。椅子に座り、ヘアバンドのような測定器具を装着すると、正面のスクリーンに風景映像が映し出され、その後、細胞分裂や渦巻き、水流といった流動的なイメージパターンが展開していく。動く映像を見ながら、鑑賞者の脳のβ波が活発になると、フィードバックされるスクリーンの図像イメージの展開や速度も急激に変化するらしい。体験時間は5分ほど。ひとりずつしか実験できないことと、測定器具の不具合が起きやすいので、順番待ちで長く時間を費やしてしまう場合もあるのが難点だが、待ってでも体験してみたくなる作品だ。
[5月20日(火) 酒井千穂]
KYOTO ART MAP 2008 京都美定書
5/13〜5/25  京都市内のギャラリー[京都]
KYOTO ART MAP 2008 京都美定書
京都芸術センターを出てから大阪成蹊大学芸術学部の学生達と時間の許す限りKYOTO ART MAPを巡る。neutronでは、イタリアから帰国した三瀬夏之介の新作の描き込みの迫力とユニークな作風に学生らも興味津々で過去作品のファイルをめくっていた。その後、同時代ギャラリーから三条通を東へ。ギャラリー射手座では、暗闇の中でビリリ!という音が発生し、天に向かって閃光が走る少年少女科学クラブのオゾンを用いた作品。ギャラリーなかむらでは、粘土でライトボックスに描かれた山水画風の宮永甲太郎の絵画作品を見る。ギャラリー16、ギャラリーはねうさぎ、ギャラリーSUZUKIと巡り、最後にアートスペース虹の國府理展へ。学生たちは日頃は大学で課題制作に取り組んでいるが、初めて訪れた画廊もあったようで、それぞれの企画内容と同時に町歩きも堪能していたと思う。この日はここまでしか足を運べなかったが、今回のKYOTO ART MAPは全体的に見応えがあって、京都の現在のアートシーンやその面白さを伝えていた。ヴォイスギャラリーでの「実測図」を用いた小山田徹氏監修による展覧会、ギャラリーアーティスロングでの岡普司展へも連れて行きたかった。
[5月20日(火) 酒井千穂]
Index
5/3〜5/4
SICF(Aグループ)
PEACE LAND m.hasui panoramic photographs 2002-2007
シャツとかっぽう着展
お寺deアートin東光寺
アール・ブリュット/交差する魂
5/5〜5/8
SICF(Bグループ)
井の頭自然文化園彫刻園
アフリカ希望の大地写真展
一円破顔のゴッホとの対話展
5/10〜5/11
LandmarkProject 3 国道16号線を越えろ!
絵画の冒険者 暁斎 kyosai──近代へ架ける橋
生誕100年記念 秋野不矩展
井川優子展
5/16〜5/20
ザ・ハウス展
三田村光土里“Art & Breakfast”
國府理展 トークイベント
上海美術館コレクション1979-2007
virtual/actual生成・変化・流動
KYOTO ART MAP 2008 京都美定書
5/23〜5/26
誌上のユートピア
マイ・アートフル・ライフ
お釈迦様の掌 塩保朋子・人長果月・宮永愛子
アメデオ・モディリアーニ展
李相粥展
アンカー展
5/28〜5/29
岡鹿之助展
坂田栄一郎写真展 LOVE CALL
島庸二「グーテンベルクの塩竈焼き」
池松江美
アルフレッド・ジャー
5/30〜5/31
金沢健一
劉孝澄「日照香爐生紫烟」
楊雅淳
杉山実・柳ヨシカズ2人展
沼尻昭子
ルノワール+ルノワール展
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