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Exhibition Reviews & Guide ..

飯沢耕太郎「旅のおくりもの」
9/21-10/1 ロゴスギャラリー[東京]
 
 
飯沢耕太郎「旅のおくりもの」
写真評論家の飯沢氏が昨年、半年間にわたって東アフリカなどを旅する途中で描きとめたドローイングを展示。一筆書きのようなペン画にマーカーで彩色したアウトサイダーアートみたいなもので、ほとんど即興的に描いているため、彼の心のひだがのぞける。それにしても器用な人だ。

[9月20日(木) 村田真]
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今村源展
9/10〜22 信濃橋画廊5[大阪]
 
 
今村源展
壁から突き出したヤカンの口を覗くと中がオレンジ色に光っている。首を振りながら回転する時代遅れな扇風機は、回転軸が正面からは見えないのに、横から見ると見える。ちょっとしたトリックがあるだけなのだが。今村作品をみると小さな幸せを感じる。微笑むことができるからだろうか。

[9月21日(金) 原久子]
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シュウゾウ・アヅチ・ガリバー展
  9/17-23 トキ・アートスペース[東京]
 
 
シュウゾウ・アヅチ・ガリバー展
ガリバーのペインティングと箱状の作品。サラッと描いてるけどなかなかのデッサン力ですね。最近はミヅマアートギャラリーで新作を発表し若い世代にアピールしてるけど、ぼくにとってガリバーといえばなかば伝説的な人物。そんなアーティストを掘り起こそうとするトキさんの情熱には敬服する。
[9月21日(金) 村田真]
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原口佳子 Night swimming
  9/20〜10/2 複眼ギャラリー[大阪]
 
 
写真を用いた展覧会は多いが、このNight swimmigはいわゆる写真展というのではない。むしろインスタレーションに近いものを感じる空間だ。水、空の色が水に映っているのか印象的な青緑色。そこに漂う風の温度や匂いまで伝わってくるようだった。
[9月21日(金) 原久子]
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フランツ・ヴェスト新作展
  9/4-10/13 ギャラリーシマダ[東京]
 
 
天井からヌッと垂れた褐色のオブジェ。はっきりいってウンコ。すごく気に入ったけど、こんなの買う人いるんだろうかと、いつもながらシマダさんの勇気には敬服する。
[9月21日(金) 村田真]
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イチハラヒロコ「万引きするで。」
  9/13-10/8 ナディッフ[東京]
 
 
イチハラヒロコ「万引きするで。」
ヨーロッパの都市で「万引きするで。」と印刷した紙袋を配り、それをもってウキウキと買物する外国人を撮ったビデオを上映。悪意というほどの毒もなく、ほほえましい作品。彼女はハマトリにも出していて、駅からパシフィコに向かう動く歩道上に「恋する美術だ。」、パシフィコに近い歩道橋には「幸せは目の前。」、帰りの歩道上には「これ以上何を望む。」と印刷した垂れ幕を掲げている。最初はその大政翼賛会的コピーに怒りを覚えたものだが、これってハマトリに対するキツーイ皮肉かも。
[9月21日(金) 村田真]
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ワンダー・アート・コンテスト2001
  9/10-21 ダイムラー・クライスラープラザ[東京]
 
 
ワンダー・アート・コンテスト2001
障害のある人たちの作品、いわゆる「エイブル・アート」のコンテスト。2881点の応募作品のうち97点の入選作品を展示している。大型の紙をボールペンの線で埋め尽さんとする佐藤修の「1歩目以前」、小さな人型を紙いっぱいに並べた上田志保の「こゆびとさん」、トイレばかり執拗に描いた桑原茂の「TOILET WORLD」など、恐るべき不穏な作品に満ちている。しかし、これは以前にも書いたような気がするが、いったい障害のある人たちの作品をどんな目的で、なにを基準に選んでいるのか。選考委員は嶋本昭三、西村陽平、高橋直裕、中津川浩章、石塚雅子の5人で、カタログの最後にそれぞれ所感を書いているが、選考の苦労話はあってもその目的や基準についてはだれもほとんど触れてない。たしかにここに選ばれた作品はきわめて刺激的だし、ぼく自身も刺激を求めてこうした展覧会に足を運んでいるのだが、だとすればこれは彼らのためというより、障害のない(と思っている)人たちに刺激を与えるためのコンテストなのか。それからもうひとつ、これも以前に書いたことだが、この手の展覧会のカタログはなぜか絵葉書形式になっていることが多い。「エイブル・アート」と命名し、それを型にはめていくことで彼らを囲い込んでいやしないか。
[9月21日(金) 村田真]
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20世紀イタリア美術
  9/22-12/2 東京都現代美術館[東京]
 
 
20世紀イタリア美術
うーん、なんだろうこの退屈さは。イタリアといえば西洋美術の保守本流。にもかかわらず日本の前衛芸術運動と大して変わりばえしないではないか。やはりイタリアは日本のずっと先を行ってるべきだと非国民の私は信じたいのだった。
[9月21日(金) 村田真]
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