技術・研究開発本部
研究開発統括室
副室長
加戸 卓
技術・研究開発本部
研究開発統括室
渡邉 美香
加戸 卓と渡邉 美香は、DNPグループの研究開発をより活発に進めるため、日々、多種多様な会議を企画・運営する部署の先輩と後輩。『未来づくりミーティング』という全社を巻き込むプロジェクトの担当者でもある。となるとミーティング……すなわち“会議の達人”に違いない——と思いきや、実は会議に悩んでいた!? 発言しにくい。伝わらない。まとまらない。「この会議、本当に意味あるのかな?」と迷いながらも、「この会議、やってよかった!」と思える瞬間を生み出そうと向き合い続けている“気配り型の先輩・加戸”と“発散型の後輩・渡邉”。2人がホンネでトークする、リアルな会議の悩みと、それでも会議には未来がある!と考える理由とは?
技術・研究開発本部 研究開発統括室
『未来づくりミーティング』プロジェクトメンバーの2人。
加戸 卓(かど たかし) 副室長
2001年入社。実は多くの人が目にする製品をつくっていることに惹かれてDNPへ。長年、製品開発に携わり、食品・飲料のパッケージなどを担当。2024年に現在の研究開発統括室へ異動。これまでの製品開発で社内外の多くの人々と関わり共創してきた経験を生かし、新たな領域で挑戦中。

渡邉 美香(わたなべ よしか)
2008年入社。「お菓子の箱をつくりたい」とDNPへ。技術者として工場で包装や紙カップの生産を担当。本社へ異動した今も、自分が生産に関わったカップの食品をコンビニで買い、「なんてかわいいカップ♡」と眺めている。子育て真っ最中で公私ともに多忙ながら、新しい業務にも挑戦中。

加戸楽しい会議って何だろう、って考えると、逆に、楽しくない会議が思い浮かぶなあ……。
渡邉そっちから始めます?(笑)
加戸何か触れちゃいけないことがあるとか、誰かの思惑が見え隠れしてるとか、奥歯にモノが挟まった会議だと、楽しくないよね。
渡邉社外の方々との会議も多いんですけど、お互いに社外秘で言えない話も多くて。
加戸相手の立場を思うと「これ聞いちゃ困るだろうな」と気を遣うしね。
渡邉私は、一歩踏み込むタイプなので聞いちゃうことがあります……。
加戸それはある意味、すごい能力だよ。僕は空気を読むほうだから、聞けないもん(笑)。
渡邉たしかに、ちょっと踏み込んだことから盛り上がって、意外なプロジェクトが進行することも。
加戸ほら、能力だ(笑)。やっぱり出席者がみんな自由に意見を言えるのが、楽しい会議だよね。そういう会議が“あたりまえ”になればいいのになあ。でも、現実はそうじゃない。だから、会議ってまだまだ改善の余地があるんだと思う。自分たちでそういう会議をつくらなきゃ、って。
加戸まず、会議の数が多すぎるのかもね。
渡邉それはたしかに!
加戸オンライン会議もますます増えてる。業務効率化が進んでるはずなのに、空いた時間がまた別の会議で埋まっていく。「今日、会議何件入ってるんだっけ」って。
渡邉加戸さん、会議まみれですよね。でも私は、加戸さんのいる会議は、楽しいことが多いですよ。
加戸ホント? 初めて聞いた。
渡邉加戸さんがいると、なんだか場が明るくなるんです。少しくらい間違ったことを言っても大丈夫かな、って思える。ゆとりというか。
加戸僕のぽっちゃりした見た目が関係してる?(笑)
渡邉そこじゃないです(笑)。話し方かな? かもし出す雰囲気が影響してるかも。
加戸会議では何か和ませないと動かないって経験をしてるからかなぁ。ファシリテーターをしていて一番しんどいのは、発言のない会議。みんなうつむいて誰とも目が合わない時なんて、心が折れそうになる(笑)。
渡邉あれは折れますね。
加戸だから僕は、うなずく。
渡邉?
加戸話している人の目を見て、うなずくんだよ。たとえ聞き逃したことがあっても(笑)。それだけで、話しやすくなると思うから。僕、よくうなずいてるでしょ?
渡邉全然わかりませんでした(笑)。
加戸気づいてくれてなかったんだ!?(笑)。これからは、みんなでお互いの顔を見て、うなずき合う会議を“あたりまえ”にしようよ。
渡邉私は、会議で意見を発散させちゃうのが悩みです。「こんなのもいいんじゃない?」「あんなのもいいよね?」って、いろいろな方向へ話を広げるんだけど、それをまとめる力がないんです。
加戸でも発散できるのは、一つのスキルだと思うよ。
渡邉ねらってるわけじゃないんですけど(笑)。
加戸会議には、広げる人と、まとめる人が必要だから。
渡邉本当に難しいなと思うのは、“伝わる”ってあたりまえじゃないんですよね。伝えたって思っても、伝わってないことがたくさんある!
加戸DNPの場合、事業分野が幅広くて、さまざまな専門性を持った社員がいるからね。部門を越えた会議では、本当に“伝わる”が難しい。だから僕らは、話す順序、話し方、資料の見せ方や、時には自虐ネタの挟み方なんかも、常に工夫してるんだけど。
渡邉“伝わる”を“あたりまえ”にするって、大変ですね。
加戸そう! でも、その工夫を何度も何度も繰り返さないと、本当には伝わらない。その地道さを、今、学んでるよね。
加戸以前の僕は、「会議では何か決めないといけない」と思ってた。決めない会議には価値がない、って。
渡邉以前? 最近は考えが変わったんですか?
加戸決めなくても、会議での対話そのものに価値がある、と思うようになったよね。今や、生成AIを使えば一人でもそこそこの思考整理はできる時代だよ。それでもやっぱり、会議の場に集まる「人」はAIではつくれないんじゃないかなって。
渡邉会議が始まるときは半信半疑でも、やってみたら、思ってたのと違う方向へ広がったとか、みんなが「それいいね!」と言える意外な案が出たとか。そういうのやっぱり、ありますもんねぇ。
加戸いろいろな考えの人がいて、みんなで話したことによって、何かが生まれてくる。そういう会議は楽しいし、「やってよかった!」って。でも、それが“あたりまえ”になってる会議は、本当に少ない。
渡邉何かを決めることだけが会議の価値じゃない、ってことですよね? 終わったとき、何でもいいから新しい状態になってる会議がいいというか。
加戸そう、何でもいい。その何かは、唯一無二のものだから。誰かの一言に刺激を受けたり、思いがけない視点に気づかされたり。そうした気づきが生まれることこそ、会議の大きな価値だと思う。その一瞬を、何度も何度も、意識的に生み出し続ける必要があるんじゃないかな。
加戸『未来づくりミーティング』で、“あたりまえ”にしたいことがあって。それは参加者一人ひとりが、「こんな未来を実現したいから、このテーマに取り組んでいるんだ」と大きな声で語れるようにすることで。
渡邉みなさん、技術やアイデア、製品・サービスなどをしっかり説明してくれるんですけど、「それによってどんな未来にしたいのか」という視点が強化されるともっといいですよね!
加戸事務局である僕らが、「こんなミーティングにしたいんです。だからこんなことを発信してほしいんです」って、熱意をこめて何度も何度も語らないといけないな、と。自分から変わること。それが大事なんだよね。
渡邉私は、オンライン会議をもっと良くしたいです。
加戸オンライン会議か。難しいよね。みんな忙しいのはわかるけど、カメラオフにしていわゆる内職?をこっそりしてる人もいるし(笑)。
渡邉以前、私もカメラオフにしがちだったんですけど、やっぱり、ちゃんとみんなの表情を見ながら会議したいなって思って、みんながオフにしている会議でも、カメラをオンにするようにしているんです。すると他の参加者の中にも、オンにしてくれる人が増えるんですよ。
加戸いいね! やっぱり自分から変わることが必要なんだね。カメラのオン・オフは自由だけど、せっかく時間を取って集まるんだから、「集まる意味がある会議」「対話することで何かが生まれる会議」という本来“あたりまえ”の価値をみんなで感じられるようにしたいよね。
渡邉それって、私たちが意識的に、「人と話すときのあたりまえ」を毎回毎回、仕掛け続けることだと思うんです。
加戸そう。あたりまえのことを、あたりまえに続ける。その繰り返しが、やがて会議の文化を変えていく。これって覚悟だよね。そこまで続ける覚悟が、今、必要なんだろうね、たぶん。
渡邉「この会議やってよかった!」「参加してよかった!」を“あたりまえ”にするまで、ずっとやりましょう!
