2026年6月19日
「ダフィ・クーネ:ポスターを構築する ―形をつくる、版をつくる、表現をつくる―」 をギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg、東京・銀座)で開催
2026年7月14日(火)~8月26日(水)
公益財団法人DNP文化振興財団は、ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg、東京・銀座)で2026年7月14日(火)~8月26日(水)に「ダフィ・クーネ:ポスターを構築する―形をつくる、版をつくる、表現をつくる―」展を開催します。

Designed and Letterpress Printed by Dafi Kühne in Switzerland
「ダフィ・クーネ:ポスターを構築する―形をつくる、版をつくる、表現をつくる―」展について
デジタル、AI隆盛の現代において、15世紀にグーテンベルクにより発明された活版印刷術という、アナログでシンプルな構造をした印刷方法は、デジタルへのカウンターとして、モノを作る人々の間ではここ数年、ポピュラーなポジションを占めつつあります。特に欧米諸国をはじめ日本でも、いまだ稼働している活版印刷機は数多く存在します。それらのほとんどは小規模ながら、活版印刷がいまでも多くの人々の心を動かしていることは間違いないようです。
しかしながら、その活版印刷を使って作る、日本のB全サイズに近い70 x 100cmや、スイス特有サイズの89.5 x 128cmといった、大判ポスターにこだわり続けるのは、世界広しといえど、スイスのダフィ・クーネしかいないのではないでしょうか。グラフィックデザイナーであると同時に活版印刷職人でもあるクーネは、スイスアルプスの麓にある自身のスタジオに、総重量40トンにもなる印刷機や活字のほか様々な設備を備え、それらを駆使して、文字通り手を使い、身体を使って、実に複雑で手間のかかる工程を経てポスターを作ります。金属活字、木活字、手彫りのリノリウム版といった古くからある素材や技術を使いながら、また時に自分で活字まで鋳造しながら、そこに新しいものも取り入れて進化させることで、クーネ独自の印刷の版を構築していきます。さらに、用紙にイメージを定着させる工程にもこだわり、既存の道具をそのまま使うにとどまらず、自分専用の道具を組み立てたり、印刷機に手を加えたりして、従来のものに現代の装置を融合させて、一枚一枚手作業でポスターを刷りあげます。
すなわち、ダフィ・クーネはデザインをする人であるだけではなく、そのデザインが印刷物として仕上がるまでの全工程を構築する設計者でもあるのです。「Constructing Posters=ポスターを構築する」と銘打った本展は、まさにこのアプローチを追いかけるものです。最終形のポスターはもちろん、その制作のプロセスを手わざによって構築するなかで生成された痕跡も展覧します。そこには匂いと感触と、重量感と軽やかさと、私たちの本来持つはずのさまざまな感覚に溢れた空間が出現します。クーネの作品作りをみていると、人の手による表現の可能性は無限大であると感じることができるのです。
開催概要
- 会期:2026年7月14日(火)~8月26日(水)11:00~19:00
- 会場:ギンザ・グラフィック・ギャラリー (ggg)(東京都中央区銀座7-7-2 DNP銀座ビル 1F/ B1F)
- 休館日:日曜・祝日
- 入場料:無料
- 後援:在日スイス大使館
- 協力:アンネ=マリー・シンドラー財団
関連イベント
ギャラリートーク
2026年7月14日(火)16:00~17:30 DNP銀座ビル3F
スピーカー:ダフィ・クーネ
*ギャラリートークの参加申し込みについては、gggのWebサイトで最新情報をご確認ください。
URLはこちら →https://www.dnpfcp.jp/CGI/gallery/schedule/detail.cgi?l=1&t=1&seq=00000860
オープニングパーティ
2026年7月14日(火)17:30~19:00 DNP銀座ビル2F
*オープニングパーティ会場にてダフィ・クーネのポスター販売を予定しています。
関連企画 3館スタンプラリー
同時期開催の3つの活版印刷関連展覧会、ggg「ダフィ・クーネ:ポスターを構築する」、京都dddギャラリー「アラン・キッチング:活版印刷の生ける遺産」(8月28日~10月21日)、市谷の杜 本と活字館「ワールドワイド活版印刷」(6月6日~10月25日)スタンプラリーを実施。3か所すべてめぐってスタンプを集めた方に素敵なプレゼントを差し上げます。
関連出版物
『ggg Books 145 ダフィ・クーネ』(2026年7月14日発行予定)
序文:リック・グリフィス(デザイナー、活版印刷職人、思想家、講師)
発行:公益財団法人DNP文化振興財団
ダフィ・クーネについて
Dafi Kühne(1982年生)グラフィックデザイナー、活版印刷職人・作家。
チューリッヒ芸術大学(ZHdK)ビジュアルコミュニケーション専攻、英国レディング大学にてタイプデザイン研究修士号(MRes)を取得。2009年より、スイスアルプスにある自身のスタジオbabyinktwice.chにおいてフルタイムで活動する。アナログツールとデジタルツールを組み合わせ、音楽、アート、建築、演劇、映画のほか、プロダクトなどのためのポスターを制作している。「PDFが最終成果物としてスタジオの外に出ることはない」――これはクーネが制作において一貫して守っているこだわりであり、すべてのポスターをアナログの活版印刷機で刷る。
初の作品集『True Print』が2016年に、第2弾『Poster Cult!』が2024年末にラース・ミュラー・パブリッシャーズより刊行。また、スイス、ヨーロッパ、アメリカの多数の大学でプロジェクトベースの授業を行っている。さらに、スイスでは自身のタイポグラフィ・サマープログラム(www.typographic-printing-program.com)を主宰、学生およびプロフェッショナルがスイス・タイポグラフィの新しいアプローチを学ぶための国際的な2週間の集中プログラムとなっている。2018年以降、「The Dafi Kühne Printing Show™」という一連のエンターテインメント性のあるウェブ動画を公開しており、このシリーズは2021年にスイスデザイン賞および日本の東京TDC賞を受賞している。クーネのオリジナルポスターは、スイス、ドイツ、アメリカのパブリックコレクション、アーカイブに収蔵。国際的な評価が高く、世界各地で受賞、展覧会開催。国際グラフィック連盟AGI(Alliance Graphique Internationale)会員。

01. Werkstattschau: Dafi Kühne(ダフィ・クーネ:ワークショップショー)/Gewerbemuseum Winterthur, Switzerland(ヴィンタートゥール工芸博物館)/展覧会ポスター/2024
02. Repair Revolution!(修理革命!)/Museum für Gestaltung, Zurich, Switzerland(チューリッヒデザインミュージアム)/展覧会ポスター/2023
03. Typographic Disillusion(タイポグラフィの幻滅)/Typographic Printing Program, Näfels, Switzerland(タイポグラフィック・プリンティング・プログラム、ネフェルス)/ ワークショップポスター/2023
04. Kotzfrucht in der Zitrone(レモンの中の“吐くほど臭い果物”)/Kotzfrucht (Band), Glarus + Zitrone, Zurich, Switzerland(コァツフルト+レモン)/ライブポスター/2022
05. Kunststipendien der Stadt Zurich(チューリッヒ芸術奨学金)/Helmhaus Zürich, Zurich, Switzerland(チューリッヒ・ヘルムハウス)/展覧会ポスター/2021
06. Buchdruckplakate?(ダフィ・クーネ展)/Museum für Druckkunst, Leipzig, Germany(ライプツィヒ印刷博物館)/展覧会ポスター/2023
07. WTF?/Self-initiated/自主制作ポスター/2021
08. 100 Jahre Kulturgesellschaft Glarus(グラールス文化協会100周年)/Kulturgesellschaft, Glarus, Switzerland(グラールス文化協会)/周年ポスター/2020 Photography by Hanna Jaray
09. ダフィ・クーネ Photography by Peter Hauser
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