人的資本

DNPファインケミカルでは新しい価値を創造し、社員一人ひとりが活躍できるよう、さまざまな取り組みを行っています。

人的資本経営への取り組み

DNPグループ健康宣言

DNP独自の健康経営・健康施策の目指す姿として、「心身の健康の保持・増進から、一人ひとりの前向きな心の醸成や組織における信頼関係の構築まで」を掲げ、新しい価値の創造に社員全員で取り組んでいきます。

エンゲージメントの向上

社員全員が前向きに働く「こころの資本」の醸成と信頼関係に基づく「心理的安全性」を重視して組織の活性化と企業価値の向上を目指し、マネジメントを変革するため、1on1ミーティング、チームミーティングを行っています。

DXの推進

新規基幹システムやワークフローシステムの導入を行い、DX(Digital Transformation)を推進しています。

各種制度

DNP価値目標制度(DVO制度)、自己申告制度、FA制度、社内留学制度、資格取得奨励制度、専門職制度、キャリア相談室、マイスター制度、表彰制度を導入しています。

ダイバーシティ&インクルージョンの取り組み

ワークライフバランス向上のための支援

女性活躍推進企業えるぼし認定マーク

「女性活躍推進法」にもとづいて、女性の活躍を推進している企業のうち、その取り組み実績が優良である企業が受けられる「えるぼし(認定段階3)」を取得いたしました。業務効率化により時間資源の創出を行い、今後のキャリアについて1on1ミーティング等で考える機会を設け、女性も活躍しやすい環境づくりを行っています。
えるぼし認定段階3:職業生活における実績基準 5つの内、すべての項目を満たしている段階。

子育てサポート認定企業くるみん認定マーク

DNPファインケミカルは、「次世代育成支援対策推進法」にもとづく子育てサポート企業として、認定マーク「くるみん」を取得しました。有給休暇取得の推進や各種制度を導入し、ワークライフバランスのとりやすい環境づくりをおこなっています。また、役員による男性育児休業100%宣言をおこない、男性育児休業取得の推進にも取り組んでいます。

仕事と介護を両立できる環境整備に取り組むことを示すシンボルマーク。愛称:トモニン

仕事と介護の両立支援セミナーや、介護専門相談員による個別相談会などを実施し、仕事と介護を両立するための支援を行っています。

キャリアを支援するための制度

2022年度実績

男性育児休業取得者インタビュー

研究開発部門

育児休業1か月取得のOさん顔写真

入社16年目。カラーフィルター用のレジスト開発で素材開発に携わる。
第1子出産時に育児休業を取得。

育児休業2か月取得のTさん顔写真

入社7年目。製品・原料等を分析し、開発促進を行う。
第2子出産時に育児休業を取得。

Q1.育児休業を取得したきっかけを教えてください。

一人目は妻が里帰り出産したので、新生児期のかわいい時期を見逃してしまいました。今回は里帰りしなかったため、二人で上の子と新生児の世話をする必要もあり、育児休業の取得を提案しました。

コロナ禍で妻が里帰りできず、手伝ってくれる人がいなかったので、必然的に私が育休を取ることにしました。そのため、上司には半年以上前から育児休業を取得したいと相談、4か月前にはメンバーにも報告。増員もしてもらい、引き継ぎも円滑に行えました。育休を取得するための引継ぎ準備で、仕事を渡せるよう属人化をやめるにはどうしたらいいかということを考え、ノウハウにまとめることができたのはとても新鮮でしたね。

私も半年前には、2か月間の育児休業取得の相談を上司にしました。上司がメンバー毎に仕事量の調整をしてくれたので、育休にはスムーズに入れましたし、装置のメンテナンスマニュアルを日頃から作成しておいたことで、そのまま引き継ぎに役立ちました。普段から手順書などを準備しておくことはやはり重要だと改めて感じます。

Q2.育児休業中の生活はいかがでしたか?

初めは妻と二人で育児になれず、二人して同じ方に行き、二人して同じことをして、気が付けば夕方なんてことも。1週間は記憶がありません(笑)。あっという間の1か月でしたが、妻には充実した時間になったと言ってもらえました。

私は、一人目で経験しそびれた、抱っこするたびに日に日に重くなっていく新生児を肌で感じる事ができ感動でした!!また、妻が退院するまでの1週間は上の子と二人っきりだったので、今までは妻べったりだったのに子供ながらに一生懸命がんばっている感じを見れたことが新鮮でした。妻が戻ってくるとわがままに戻ってしまいましたが(笑)

OさんとTさんのインタビュー風景

育児休業前とはすごく意識がかわりましたね。早く帰るために、効率よく仕事しようという本気度が違います。(Oさん/左)
うちも妻には「早く帰ってきて!!」と当てにされています(笑) (Tさん/右)

Q3.育休を終えて仕事復帰をされる際のお話を教えてください。

初めは事務的な仕事から徐々に業務量を増やし、スムーズに仕事復帰できました。

私は育休後新しい仕事をすることになりましたが、以前の仕事は引き継いでいたので、新しい仕事へも自然に入れました。ただ、育児休業前とはすごく意識がかわりましたね。早く帰るために、効率よく仕事しようという本気度が違います。帰る時間から逆算して仕事を行うようになったので、ムダな仕事を削減して、育休前と変わらない成果を出していると思います。

そうなんですよね。うちも復帰して以降、妻には「早く帰ってきて!!」としっかり当てにされています(笑)今回育児休業を取得することができたのは、周りの方のご協力があったからこそです。会社にはさまざまな事情の方がいます。育児休業だけでなくて、今後は家族の介護や自身の病気などの方も出てくるかもしれません。いろいろな状況の中でもチームでフォローしあいながら仕事ができる環境を作りたいと思います。

育児休業を経験して、色々な人のさまざまな事情を配慮できるようになったというのはありますよね。私は春から部下を持つことになりました。ライフイベント、特に出産・育児は負荷が大きいので、その中でもキャリアを諦めずに仕事に取組む道を一緒に模索していきたいと思います。「育児休業を取りたい」と男性メンバーから相談を受けた際は、自分の経験を活かし、準備段階から後押ししていきたいですね。

製造部門

育児休業2週間取得のhさん顔写真

入社9年目 製造職
第1子出産時に育児休業を取得。

hさん上司mさん顔写真

カラーフィルター用レジストの製造部門担当。

Q1.育児休業を取得したきっかけを教えてください。

社内で男性育児休業100%宣言がされていたことがきっかけです。上司からも育児休業を取得してみないかと声をかけてもらったので、私もぜひ取ってみようと思いました。妻には初め、「どうせ取らないんでしょ」と疑われましたが。。(笑)

私自身子供が3人いますが、子育てはその時しか経験できないこともあるので、男性でも育休を取って家族との絆を深めて、人生の経験を積んでもらえればいいなと思い後押ししました。うちの職場は過去に男性育休取得者がいたので、取得しやすい風土でもあったと思います。

ちょうど製造現場のシステムの入替えを行っている時期でしたので、職場を離れる不安はありましたが、チームの方には温かく送り出してもらえたので安心して休みを取ることができました。自分だけしかできない仕事があるというのは、製造現場には好ましくありません。メンバーは自分の担当以外の仕事でも当たり前にこなせます。私の休みの間の仕事についても、特別な引継ぎをしなくても他の方がしっかりフォローしてくれました。

現場では、普段からこの仕事はこの人はしかできないという事を無くし、1人で複数の業務や工程をこなせるよう、多能工化を進めています。私たちの課では作業工程だけではなく事務作業も含め、新しいことに対して順番に調べたり、みんなで協力しながらスキルの習得をする環境が浸透しています。

Q2.育児休業中の生活はいかがでしたか?

妻が里帰り出産しましたので、帰ってきたタイミングで育休を取りました。夜は妻が母乳をあげていたので昼間は私がミルクをあげ、妻には昼寝をしてもらいました。洗濯や食器洗いは私の担当です。育休以前は家事をあまりしませんでしたが、休み中は妻と分担して行い、子育てがこんなに大変なんだと理解できるようになりましたし、子供の成長をずっと見る事ができた良い期間だったと感じています。妻にも育休を取得することが出来て、とても喜んでもらいました。父や義父は「男性でも育休を取れるのはいいなあ」と羨ましがってました。

現場では、Hさんが抜けた分の負荷はもちろん大きかったです。それでも他のメンバーがカバーしながら生産できる体制をこれまで作ってくれていたため、協力し合いながら乗り切ってくれました。特に私が指示しなくても、メンバーで話し合い、助け合いながら仕事を進めてくれているので任せています。製造部門では現場改善会等の活動を通し、全体にそのような風土が定着しています。一人ひとりが多能工化の意識を持ち、4つあるセクションごとに何をしなくてはいけないのかを、考えて動いているからだと思います。

HさんとM課長のインタビュー風景

多能工化を進めて、誰かがそれぞれの事情で休みを取りたい場合に「大丈夫だよ」といえるように、他の仕事を覚えてスキルアップしていきたいです。(Hさん/左)
特に私が指示しなくても、メンバーで話し合い、助け合いながら仕事を積極的に進めてくれてるので、任せています(M課長/右)

Q3.育休を終えて仕事復帰をされる際のお話を教えてください。

育休明け初日から問題なく仕事に入れました。育休中のシステム変更については他のメンバーに教えてもらいながら自然に馴染むことができました。私は入社9年目になります。後輩もたくさん入り、教える立場になりましたが、仕事面だけでなく、他の面においても、後輩のお手本になるようにしたいですね。また、職場では多能工化を進めて、誰かがそれぞれの事情で休みを取りたい場合に「大丈夫だよ」といえるように、他の仕事を覚えてスキルアップしていきたいです。

うちの課は20代が多い若い職場です。Hさんとは普段から現場等で話しをしていますが、これからの職場を引っ張っていける人材になって欲しいと思います。現場では今後も引き続き育児休業を取りたいという希望者がいると思います。その時も、安心して後押しできるような環境となるように更に整えていくこと、そして安全第一で働きやすい職場を作っていきたいですね。