2017年1月17日

自動車のセキュアなIoT通信環境を構築するVPNが自動車部品メーカーで採用

新車開発時の走行テストデータをセキュアな環境で通信が可能に

大日本印刷株式会社(本社:東京 社長:北島義俊 資本金:1,144億円 以下:DNP)が提供している通信機器同士の認証と管理を専用サーバーで行うセキュリティシステム「DNPMulti-Peer VPN(Virtual Private Network)」が、自動車部品メーカーに初めて採用されました。

今回、部品メーカーが本システムを車載通信機器に組み込むことにより、新車開発時の走行テストデータを遠隔地に通信する際のセキュアな通信環境を実現します。

【DNPのVPN採用の背景】

自動車メーカーは新車開発の際、自動車診断用コネクタ(OBD II:On-board diagnosticsII)とコンパクトフラッシュメモリー等の記録媒体などで、走行テストデータを収集、記録しています。海外などの遠隔地と走行テストデータをやり取りする場合、これまでは記録媒体の輸送によって時間がかかっていたため、試験走行車をネットワークにつなげて、走行データをリアルタイムに別の拠点で収集できるシステムが求められていました。この走行テストデータは機密情報であり、セキュアな通信環境が必要となるため、今回、自動車部品メーカーが提供するシステムに「DNPMulti-Peer VPN」*が採用されました。

*DNP Multi-Peer VPNについては、2015年10月26日のリリースもご参照ください。
https://www.dnp.co.jp/news/detail/1188091_1587.html

【機器間のセキュアな通信環境を実現する「DNP Multi-Peer VPN」の自動車への活用】

・  「DNP Multi-Peer VPN」は、通信データを暗号化するソフトウエア開発キットと、クラウド環境または、自社ネットワーク環境内に設置するVPNマネジメントサーバーで構成されています。このサーバーが複数の車載通信機器の自動認証と機器間通信(Peerto Peer通信)を可能にするため、特別なVPN装置を必要とせず、セキュアなデータ通信環境が低価格で構築できます。

・  この「DNP Multi-Peer VPN」を車載通信機器に組み込むことで、セキュアな環境で通信できるため、自動車とサーバーの間や、自動車同士の通信経路の傍受による不正アクセスや機密情報の漏えいなどを未然に防ぐことができます。

・  データの送受信中に通信環境が圏外になった場合でも、自動再接続機能により復旧できます。

【今後の展開】

今後のIoT社会では、インターネットと接続して多様な情報サービスを受けられるコネクティッド・カー(ConnectedCar)の登場などにより、走行する車がサイバー攻撃の被害にあうリスクも増えていきます。そのため自動車業界では、IoTの推進と同時に情報セキュリティを高めることが大きな課題となっており、DNPは、「DNPMulti-Peer VPN」を含めた自動車の安全・安心な通信環境の構築や、サイバー攻撃に対処する各種サービスを同業界に提供し、2020年度までの5年間で50億円の売上を目指します。

なおDNPは、2017年1月18日(水)~20日(金)に東京ビッグサイトで開催される「第9回オートモーティブ ワールド」内の「第5回 コネクティッド・カー EXPO」にDNPブースを出展します。「コネクティッド・カーEXPO」は、次世代自動車技術の代名詞とも言える「自動運転/コネクティッド・カー」に特化した展示会です。その中枢技術であるセンサ、レーダー、半導体、マッピング、セキュリティ、IoTソリューションなどが一堂に会する予定で、DNPブースでは、「DNPMulti-Peer VPN」のほか、アプリの改ざんを防止するクラッキング対策ソフトウエア「CrackProof」などを紹介します。

※製品URL
https://www.dnp.co.jp/vpn/
※記載されている会社名・商品名は、各社の商標または登録商標です。

 

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