村田真/原久子 |
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7/1-7/6 |
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愉しき家
8/4〜10/1 愛知県美術館[愛知] |
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住処として、個を中心に見る「家」、家族を通して見る「家」、ひとが集う場としてとらえる「家」……「家」といってもいろんなとらえ方がある。硬質なもので覆うのではなくヌイグルミを使うなどして“ふかふか”の家をつくり、心地よいなごみの場所をつくった乃美希久子。やなぎみわの写真に登場する頭からすっぽりと三角錐のテントをかぶった少女は個を守るあるいは他者との間を隔てるものとも見える。移動可能なモバイルハウスはユニットをつないでゆくと集合住宅にもなるのだというN55の《Snail Shell System》。牛嶋均の鉄パイプで作った戦車型の家は秘密基地のようでもある。ミハ・ウツマン《回復》は家の影を床に展開させた作品。西野達がこの館の収蔵作品ピカソ《》を囲むように台所を設置したが、部屋に馴染んでいて、まるで印刷された絵のように平坦に見えておかしみもあった。
[8月3日(木) 原久子] |
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渡辺英司展
6/17〜7/27 ケンジタキギャラリー[愛知] |
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会期終了後も展示をそのままにしていた。1992年から続けている「名称の庭」は図鑑から切り取ったキノコや草花などの植物の博物画を床に針金でたてて並べた作品。1階にあったこの作品は何度見てもワクワクする。そして、日常にある食品のパッケージなどに少し異なる目線を加えることで、愉快な発見があることを教えてくれるような作品群が2階に。
[8月3日(木) 原久子] |
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常設展「画家の立体と彫刻家の平面」
7/1〜29 白土舎[愛知] |
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奈良美智の初期作品を含む、白土舎の取り扱い作家たちの小品展。「愉しき家」にも出品していた森北伸の作品もある。テーマは画家のつくる立体作品、彫刻家のつくる平面作品ということになっている。違和感なくどの作品も目のなかに入ってくる。作家たちのなかには思考の分岐点や境界線がはっきりあるのではないのだろう。
[8月3日(木) 原久子] |
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平町公展
7/28〜8/23 第一生命南ギャラリー[東京]
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羽田から川崎、横浜までの京浜工業地帯を描いた8メートル×31メートルの巨大絵画を、4メートル×60メートルのギャラリーの壁面にはどう考えても収まり切らないから、キャンヴァスを上下に分けて横につないだうえ仮設壁を立ててなんとか展示している。つまり壁の余白がないってこと。それだけでもすごいが、画面を追っていくと川崎あたりに奇岩がニョキニョキと生えてたりして、ただの鳥瞰図とは違うのだ。これはぜひ羽田空港とか横浜の大桟橋とかが買って、大空間でフルに永久展示してほしいものだ。
[8月4日(金) 村田真] |
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佐藤正明
7/10〜8/11 フジテレビギャラリー[東京] |
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フジテレビギャラリー最後から2番目の展覧会はニュヨーク在住画家、佐藤正明の個展。地下鉄駅の壁や床、バスの車体、リンゴの表面などにびっしりと円錐形の穴がうがたれた70年代の絵画、版画、彫刻から、新聞や雑誌の並ぶキオスクを描いた近作までの展示。地下に降りてみると、金閣寺などの陳腐な風景画が掛けられていて面喰らうが、これも佐藤の60年代の作品だそうだ。その変遷をたどるのは興味深いけど、ここまで出すかよというのが正直な感想。
[8月4日(金) 村田真] |
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イサム・ノグチ──世界につながる彫刻
7/8〜9/18 滋賀県立近代美術館[滋賀] |
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没後に完成した札幌のモエレ沼公園のような一般的に彫刻という概念ではとらえきれないランドスケープをあつかった大型のプロジェクトまで含め、ノグチの作品をトータルで紹介する展覧会。
[8月4日(金) 原久子] |
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常設展示 特別企画
夏休み子ども美術館
『アートとあーとのフシギなカンケイ』
7/4〜9/3 滋賀県立近代美術館 常設展示室1・2[滋賀] |
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テーマはまったく違っても作品の共通点がカタチとして見いだせるものなど、比較することでそれぞれについて考えられるように、併置させるなどしている。鑑賞教育的な側面を自ずと持った展覧会。
[8月4日(金) 原久子] |
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