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展覧会レビュー

村田真 原久子

椿会展2003 「小品考」
  4/8〜5/25 SHISEIDO GALLERY[東京]
 
  青木野枝が使用済み石鹸を使っていた。やっぱりこれは資生堂の石鹸なのだろうか?などとどうでもいいことを考えながら観てまわる。「小品」ってくくってしまうとどれもお土産っぽい感じにまとまってしまうのが気になった。
[4月22日(火) 原久子]
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森村泰昌 アーティストの宝物
  4/22〜5/24 SHUGOARTS[東京]
 
  新作展ではなく、「美術史の娘」シリーズと呼ばれるダ・ヴィンチの《モナ・リザ》、ピカソなどの作品に入り込んだ作品とともに、フリーダ・カーロの作品世界に入り込んでパフォーマンスをするDVDが上映されていた。なぜかあのなかでも「レボルシオン!(革命)」と叫ぶ場面が耳に残る。
[4月22日(火) 原久子]
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万城目純 映像個展
  4/19〜25 SPC GALLERY[東京]
 
  2台のプロジェクターを使った映像インスタレーション。ラクダの背中に乗って撮ったビデオ映像は上下に揺れる。ラクダの頭がずっと手前に映っていて、さらに、もう1台に別の風景を写したものがあり、実際にラクダに揺られているような気分になる。編集はほとんどしていないようだが、飽きずにずっと観てしまった。
[4月22日(火) 原久子]
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  川島清展 熔水bb納屋をとほして
  4/3〜5/10 ギャルリー東京ユマニテ[東京]
 
  ドンッと画廊の真ん中に、炭状に焼いた古い日本家屋の梁がある。展覧会タイトルから推測すると、これは納屋の梁だったのだろう。もう今はその姿をとどめないであろう納屋にしばし思いをはせる。
[4月22日(火) 原久子]
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染谷亜里可新作展
3/19〜4/30 ケンジタキギャラリー東京[東京]
 
 
染谷亜里可新作展
ビロードの生地の一部を漂白して絵を描いている。漂白剤を塗って水で洗い流し、定着させたそうだ。初めはうまくいかなかったらしいが、なかには写真を焼きつけたかのようなフォトリアリズムもあって、かなり技術も上達。ちょうど絵と写真の中間を行く制作手順ですね。できあがった作品よりそのプロセスがおもしろい。
[4月23日(水) 村田真]
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  横溝静展
  3/20〜4/26 ワコウ・ワークス・オブ・アート[東京]
 
 
横溝静展
あえていえば人物写真だが、人物写真というのは写された人を知ってるとか、その人がやってることに意味があるのに、ここではどの人物もフツーの人で、しかも表情は曖昧、動作も中途半端。つまり題名をつけようにもつけられない写真なのだ。つまらないといえばこれほどつまらない写真はないという、実にビミョーな作品。
[4月23日(水) 村田真]
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エイヤ=リーサ・アハティラ展/束芋展:おどろおどろ
  3/21〜6/8 東京オペラシティアートギャラリー
 
 
エイヤ=リーサ・アハティラ展 束芋展:おどろおどろ
エイヤは映像作品。ちゃんと見ればおもしろいのかもしれないけど、ほとんどエイヤッて感じで見なかった。なんじゃそりゃ。束芋のビデオインスタレーションはドメスティックでマンガチックでおもしろかったなあ。やっぱこれが日本の正しいアートなのかなあ。
[4月23日(水) 村田真]
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蘇る「最後の晩餐」
  4/25〜12/31 大塚国際美術館[徳島]
 
 
蘇る「最後の晩餐」
どひゃーん! この「美術館」をごぞんじだろうか? ぼくも名前とごく大雑把な概要しか知らなかったが、実際に行ってみて本当に驚いた。これは比喩ではなく美術館を超えた「美術館」である。場所は鳴門海峡に面した徳島県鳴門市で、運営はこの地から出発した大塚製薬グループ。小高い山のふもとにあるエントランスを入り、長いエスカレーターを昇ると、そこが地下3階。そこから地上2階まで展示スペースは5フロアに分かれ、延床面積は3万平方メートルという巨大さ。つまりこれ、山をひとつくりぬいてつくった美術館なのだ。だが驚くのはそんなことではない。ここにはミケランジェロのシスティーナ礼拝堂やジョットのスクロヴェーニ礼拝堂をはじめ、古代・中世の邸宅や教会が壁画ごと原寸大で再現されているのだ。それだけではない。ポンペイのフレスコ画から、ボッティチェリ《ヴィーナスの誕生》、レオナルド《モナ・リザ》、レンブラント《夜警》、フェルメール《デルフトの眺望》、ベラスケス《ラス・メニーナス》、ドラクロワ《民衆を導く自由の女神》、ミレー《落穂拾い》、マネ《草上の昼食》、ゴッホ《自画像》、ムンク《叫び》、ピカソ《ゲルニカ》、そしてポロックやウォーホルまで、およそ思いつく限りの西洋名画が1000点以上も並んでいるのだ。といっても模写でもなければ写真印刷でもなく、原画写真を転写した巨大な陶板なのである。ぼくが行ったのは、開館5周年記念として行なわれた修復後のレオナルド《最後の晩餐》の展示を取材するためだが、なんとその向かいには修復前の《最後の晩餐》もかかっているではないか。修復前と修復後の同一作品が同時に見られるなんて、アンドレ・マルローでさえ想像できなかったに違いない。大塚製薬は地元への恩返しを優先しているせいか、まだ全国的には知られてないようだが、これを見た地元の子供たちはどのように育つのだろう。実にこの「美術館」は多くの問題をわれわれに投げかけてくれる。美術におけるオリジナルと複製の違いとはなにか? 美術品の保存とはどうあるべきか? そして美術館とはなんだったのか? と。
[4月25日(金) 村田真]
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