ボッシュ株式会社様 コーポレートコミュニケーション部

「楽しさ、面白さ」を追求した社内向け情報発信で、社員のロイヤリティ向上

「グループ内の意識やモチベーションの偏り」という課題を抱えていたボッシュ株式会社様。DNPからご提案したのは、「楽しさ、面白さ」を追求した社内向け情報発信でした。デジタルサイネージを活用した社内配信をスタートして約1年、社員間のコミュニケーションやロイヤリティの向上など社内でも一体感が生まれつつあり、効果が上がっています。

背景・課題

様々な企業の集合体であったため、グループ内の意識やモチベーションにバラツキ

ボッシュ株式会社は国内に約25拠点を構え、国内グループ会社は15社、約6600人の従業員を抱える自動車機器を中心としたサプライヤー大手です。日本におけるアンチロックブレーキシステム(ABS)の生産を目的とした、ボッシュ社と様々な企業との統廃合を経て、現在に至ります。

こうした背景が要因の一つとなりボッシュ社が抱えていた課題は、グループ内における意識やモチベーションの偏り。経営理念の理解や社内の一体感に関しても不足を感じていました。本社は全国拠点に対してアプリやイントラネットを通じ様々な情報発信を行っていたものの、活用度合いに関しては不透明感がありました。

提案

社内向け情報発信にデジタルサイネージを活用

その課題解決策としてDNPが提案したのが、デジタルサイネージを活用した社内向け情報発信です。目指すのは従業員のロイヤリティとエンゲージメント向上でした。

DNPはオフィス内にデジタルサイネージを数多く設置しておりますので、企画ご提案時、ボッシュご担当者には、実際にDNPに足を運んでいただき、設置状況や配信コンテンツを直接確認していただきました。同時に「いかに楽しく、面白く伝えるにはどうしたらいいか」をご担当者とともに徹底的に考え、目玉企画は、社員の生の声を取材し発信する「ボッシュボイス(BOSCH VOICE)」に決まりました。

「ボッシュボイス」とは、「Tokyo graffiti」の発行元である㈱グラフィティ様との協業ソリューションです。DNPでは、出版社様のもつ独自のコンテンツを軸に、幅広いアウトソーシング事業を手掛けてきた実績をもとに、顧客課題に合わせた最適なプランニングを提案し、企画~制作までワンストップでコーディネイトしていきます。
「ボッシュボイス」は、グラフィティが手がける雑誌『東京グラフィティ』において、街頭で一般の人々の声を拾い上げる企画「VOICE」を応用したもの。社員に対し「あなたにとって、ボッシュとは?」といった質問を投げかけ、その答えをメッセージボードに直筆で書いてもらう参加型企画です。

実施内容

2019年1月より渋谷本社で配信スタート! 2020年末までに全国導入を目指す

「ボッシュボイス」の取材は、各拠点の社員20名ほどにご協力いただいて実施しました。営業・製造・総務など、様々なセクションから、年齢・ポジションを問わず参加してもらうことによって、堅苦しさをなくし、オープンな雰囲気となりました。

投げかけた質問は「あなたの実践する『We LEAD Bosch』(ボッシュのコーポレートテーマ)は?」。社員のメッセージからは仕事に対する真剣な思いが感じられ、また、あらためて言葉にして書くことで、ご自身がコーポレートテーマを再認識しているという効果も生まれました。

2019年1月、渋谷本社から配信をスタート。社員やお客様がデジタルサイネージの前で足を止める姿が見られます。DNPでは引き続きコンテンツの拡充を行い、2020年中に全国拠点への導入配信を目指しています。

実施効果とポイント

社内の風通しが良くなり、ロイヤリティも向上

全国の複数の拠点で始まった「ボッシュボイス」ですが、社内での反響も高まっています。「他の社員がどのような業務に関わっているかよくわかった」「普段あまり会話のない人からも『見たよ』と声をかけてもらった」などのほか、社長・副社長からも「出たい」という声が上がり、特別版の取材も進行中です。

【社内の声】
●社内の風通しが良くなった
●今まであまり交流がなかった拠点の声が聞けた
●社内で「見たよ!」と声をかけられるようになった
●こちらの拠点にも早く取材に来てほしい


本施策では、社員がコーポレートテーマにあらためて意識を向ける機会となったこと、他拠点の社員とも一体感が生まれたことなどの効果が見られました。経営陣からは、従業員のロイヤリティやエンゲージメントの向上に関しても手ごたえを感じていると、評価をいただいています。

まとめ

他企画への展開、リクルートコンテンツへの流用も可能

今回活用した「VOICE」の手法はデジタルサイネージだけでなく、ウェブサイト、社内報などでも活用できるものです。「社員のロイヤリティを高めたい」「社内の風通しを良くしたい」と考える企業にとって、シンプルでありながら、非常に有効な手法だと考えます。「ボッシュボイス」には、イベントに絡めた横展開、リクルートコンテンツへの流用などの可能性も。お客さまのニーズに合わせ、「社員参加コンテンツ」が果たせる役割は広がっています。

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