ハウステンボス株式会社さま

DNP自動撮影システムがかなえる、ミッフィーとの忘れられない“思い出”。ゲストの体験価値と従業員のモチベーションを向上!

オランダの街並みや文化を再現したテーマパークとして知られるハウステンボスは、非日常の空間体験を通じて、多くの来場者に独自の価値を提供してきました。先進技術を取り入れた取り組みも積極的に行っており、新たな体験創出にも挑戦を続けています。 こうした中、オランダの絵本作家ディック・ブルーナ氏が1987年にハウステンボスの前身である「長崎オランダ村」に訪れたことから深いつながりのあるミッフィーの、世界で唯一(独自のライドやアトラクションがあるエリアとして)の新エリア「ミッフィー・ワンダースクエア」をオープン。その中核となるアトラクションにおいて、“自動撮影”という新たな仕組みを導入しました。ゲストの体験価値を損なうことなく自然な姿を記録するDNP自動撮影システムの導入背景から、開発プロセス、導入後の反響、今後の展望について、商品部の川畑さま、伊地知さまにお話を伺いました。 (本記事は2026年4月に取材した内容をもとに構成しています。記事内のデータや組織名、役職などは取材時のものです。)

2026年8月31日 公開

導入企業さま プロフィール

ハウステンボスロゴ

■企業名:ハウステンボス株式会社
■企業URL:https://www.huistenbosch.co.jp/aboutus/
■DNP自動撮影システム導入時期 : 2025年9月~
■導入先URL:https://www.huistenbosch.co.jp/

ハウステンボス担当者の写真

ハウステンボス株式会社 商品本部 商品部 川畑大介さま
“前例のない仕組みをゼロから構築し、アトラクションの世界観を妨げない自動撮影を実現。新たな体験価値を創出できたことに大きな手応えを感じています”

ハウステンボス株式会社 商品本部 商品部 伊地知加代さま
“体験した瞬間がストーリーブックとして形に残ることが、ゲスト満足度の向上につながっていると実感できました。今後もサービスの進化によるさらなる価値創出に期待しています”

本サービスを導入したきっかけは?

没入感を損なわない体験設計へ。
自動撮影という新たな体験価値を模索。

男性担当者のインタビューシーン

川畑さま オランダの文化や街並みを取り入れたテーマパークであるハウステンボスでは、創業当初から「ミッフィー」をとても大切にしていました。長らくグッズや飲食でのコラボレーションを行っていましたが、昨今のミッフィー人気の盛り上がりもあり、改めて「このコンテンツに力を入れて、ゲストの皆さまの体験価値を高めていこう」という計画が立ち上がりました。そうして誕生したのが、世界で唯一のミッフィーがテーマのエリア「ミッフィー・ワンダースクエア」です。

エリア内のアトラクションの中で特に注力したのが、ミッフィーの絵本の世界を体験できる屋内施設「ミッフィーのドリームストーリーブック」です。本施設では、ゲストが物語の中に入り込むような体験を提供するとともに、その体験シーンを撮影し、ストーリーブックとして持ち帰ることができる仕組みを構想しました。可愛らしい世界観に没入できることに加え、体験を思い出として形に残せる点は、ゲストの満足度向上にもつながると思ったのです。

しかし、この構想を実現するにあたり、大きな課題に直面しました。私たちが重視していたのは、“ゲストの没入感を損なわないこと”。そのためには、従来のようにポーズを取ってカメラマンが撮影するのではなく、アトラクションを楽しんでいるゲストの自然な姿を自動で撮影できる仕組みが必要でした。さらに、複数のゲストが同時に入場する環境下でも、他の来場者と混ざることなく適切に撮影できるグルーピング機能も求められました。
こうした条件を満たす撮影システムは、当時はまだ世の中に存在しておらず、実現可能なのかを模索するところからのスタートとなりました。

Q.導入決定から本導入にかけて、どのように進みましたか?

“前例のない仕組み”をゼロから構築。
ビジネス検討と開発を並行して推進。

川畑さま 前例のない撮影システムだったので、そもそも実現可能なのかという点も含めて、DNPさんともう1社にそれぞれご提案をいただき、比較しながら検討しました。2〜3か月ほど悩みましたが、DNPさんはゲストがアトラクションの世界に没入でき、その自然な姿を撮影できるよう、ゲスト自身のアクションを必要としない完全自動の撮影方式を提案してくれました。さらに、複数のゲストを適切にグルーピングして撮影できる精度の高さを確認できたことから、「当社が求める体験価値を実現できる」と判断し、導入を決定しました。

ただし、依頼先が決まればそれで終わりというわけではありません。今回導入するシステムは単なる撮影サービスではなく、アトラクションの付加価値として成立させる必要がありました。そのため、フォトブックの価格設定や収益性の試算など、ビジネスとして成立するかどうかの検討も、開発と並行して進めていきました。こうした検討を重ね、システム内容が最終的に固まったのは2024年10月末ごろでした。

実装段階では、現地での緻密な調整にも多くの時間を要しました。このシステムでは位置情報を活用しているため、アンテナの設置位置や撮影ポイントの設定などを、実際の体験導線に沿って細かく検証していく必要がありました。加えて、ゲスト向けアプリのUI設計についても試行錯誤が続きました。当社にはアプリ設計のノウハウが十分にあったわけではなく、ゲストにどのような順番で、どのように見せるのが最適かを一つずつ検討していく必要があったためです。

また、「どうすればお客様の体験価値をより高められるか」を議論する中で、システムの一部仕様を見直す場面もありました。2025年の年明け以降は、当社とDNPさんで毎週のように定例ミーティングを実施し、課題を一つずつ解消しながら、本導入へとつなげていきました。

アトラクション内の画像

アトラクションでの撮影の様子


星空の撮影シーン

気球の撮影シーン

「ミッフィーのドリームストーリーブック」は、ミッフィーが夢に見た絵本の世界に没入できる屋内型のアトラクション。利用者はグループごとに5つの部屋を巡り、まるで絵本のページをめくるように自らも物語の登場人物となって楽しめる。その様子は自動で撮影され、世界にひとつだけの絵本を作成できる。

Q.導入後の反響は、いかがでしょうか?

購入率は想定を上回る成果。
体験を“形にして残すことができる価値”が高評価に。

川畑さま
ストーリーブックの購入率はオープン後、アトラクション開発当初に掲げていた目標を上回る結果となっています。ビジネスとして成立するかどうかが大きな懸念でしたので、その点においては非常に良い手応えを感じています。


伊地知さま
ゲストの満足度という観点でも、お客さまアンケートを通じて多くの反響をいただいています。中でも、「体験した思い出をストーリーブックとして形に残すことができる」という点は、特に高く評価されているようです。加えて、事前の細やかな調整やオープン直前まで改善を重ねたことで、写真の品質が安定して高い水準に保たれている点も、満足度向上につながっていると感じています。

女性担当者のインタビューシーン

また、こうしたゲストからの評価の高さは、従業員のモチベーション向上にも寄与しています。運用面においても、複数の撮影データの中から写りの良い画像をピックアップして表示させるシステムなどにより、販売時の業務負荷軽減につながっています。

一方で、アプリのUIについてはまだ改善の余地があり、現在も継続的に改修を進めています。運用しながら改善を重ねていける体制が整っている点も、DNPさんの大きな強みだと感じています。

「ミッフィーのドリームストーリーブック」の利用イメージ



STEP1:タグを腕に装着


装着タグのイメージ

待ち列でグループごとのストーリーブックタグを、1人1つずつ受け取る
※同時に体験できる人数は1グループ最大5名まで


STEP2:撮影スポットで撮影


テーブルの撮影シーン

同じグループのメンバーが所定の位置にそろったら、ポーズを取って撮影開始!


STEP3:ストーリーブックに載せる画像をセレクト


撮影画像選択中のイメージ

撮影が終わったら、出口正面のルーベンス・マルシェ内にある専用端末で撮影した画像を確認。ストーリーブックに載せる画像を選ぶ。


STEP4:利用者だけのストーリーブックが到着!


ストーリーブックの画像

後日、セレクトした画像を載せたオリジナルのストーリーブックが、利用者の自宅に到着する。


Q. 今後はどのような展望を考えていますか?

“体験×撮影”の価値をさらに拡張し、サービスの進化を目指す。

川畑さま
現在は撮影からブック製造、個別配送までワンストップで対応していただいていますが、今後は、その場で商品やデータを持ち帰ることができる仕組みなど、即時性を高める施策を検討しています。現在は配送に時間がかかるため、特に海外ゲストへの対応という観点でも改善の余地があると考えています。
また、フォトブックのデザインを季節ごとに変えるなど、リピート性を高める取り組みも含め、DNPさんとともに検討していきたいです。

伊地知さま
写真を起点に、フォトフレームやキーホルダーなどの関連グッズの展開も検討しています。商品ラインナップを拡充することで、より多くの方に楽しんでいただけるようにしていきたいです。
今回の取り組みを通じて、ゲストの体験を邪魔しない自動撮影と、思い出が形として残る仕組みの価値を改めて実感しました。今後も、さまざまな領域で成長の余地があると考えています。

川畑さま
世の中にない仕組みを実現できたこと自体が、今回の大きな成果です。ゲストが身に着けるだけで正確な位置情報がわかるタグやセンサー、アプリのUI設計など、複数の技術やノウハウを組み合わせることで、この仕組みを形にすることができました。そうした点において、技術面だけでなく運用面も含めて知見をお持ちのDNPさんに伴走いただけたことに、大きな価値を感じています。

担当者2名のインタビュー中の写真

この記事で紹介しているサービスについて

自動撮影システムのイメージ

観光地、アミューズメント施設、アスレチック施設、イベント会場で撮影サービスを提供、または検討しているお客さまにおすすめ! 位置情報を活用し、最適な画角からオートシャッターで臨場感のある写真を撮影できるシステムで、これまでにない特別な写真プリントと画像データを販売することができます。また、複数枚撮影した撮影データの中から写りの良い画像をピックアップして表示させるシステムを有し、高度なセキュリティー対策による撮影データの管理・運用、完成した製品の個別配送も可能なので、現場の従業員の皆さまの負荷軽減にもつながります。

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