サスティナブルな暮らしとデザイン
Vol.1 デンマークのHYGGEな暮らし

DNPでは、インテリアやデザインのトレンドだけでなく、その背景となるライフスタイルに関する調査も行っています。2017年にDNPではデンマークの“HYGGE ヒュッゲ”をテーマにしたセミナーや空間提案を行いましたが、コロナ禍で住まいの在り方が見直される中で、HYGGEが再注目されています。HYGGEを背景に、サスティナブルな暮らしを育むデンマークの情報をご紹介します。

コペンハーゲンの運河

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デンマークのイメージ

デンマークの位置

デンマークはユトランド半島と406の島からなる本土と、フェロー諸島、グリーンランドで構成されています。北欧諸国の中では一番南に位置し、南ヨーロッパの情報が最も早く入ってくる北欧の国といえます。世界の中でも幸福度の高い国で、世界幸福度ランキングでは毎年上位にランキングされています。そんなデンマークの消費税率は25%!高税率高福祉としても有名です。高い税金を支払うかわりに、医療費や教育費など生きていくうえで必要な様々なサポートが充実しています。

01.
HYGGEな暮らしとは

大切な家族や友人とともに過ごす心地よい時間や空間

デンマークでは“HYGGE(ヒュッゲ)”というコトバが存在します。これはデンマーク人のDNAともいわれ、言葉で定義するのは難しいのですが、大切な家族や友人とともに過ごす心地よい時間や空間を意味します。

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デンマークの人々は幼い時からヒュッゲな時間や空間を作る努力をしているんだそう。それが素敵なインテリア空間に繋がっているのだと納得できました。

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ステイホームが続く中で、ヒュッゲという言葉を耳にする機会がまた増えましたね。

北欧ならではの暮らしの工夫

高税率により国が暮らしをサポートしてくれるという背景はありますが、デンマークの人々は自分たちで豊かな暮らしをつくることがとても上手です。それは、寒くて暗い季節がながく存在する北欧ならではの、暮らしの工夫が影響しています。

HYGGEに関する書籍

このHYGGEという言葉、そしてHYGGEに関する書籍は2016~2017年に、イギリスを筆頭に世界中でブームとなりました。
コロナ禍でステイホームが長引く今、自宅を快適な空間にすることが上手なデンマークのHYGGEなライフスタイルは再注目されています。
今回のコラムでは、HYGGEな暮らしを紐解きつつ、日本との関連性・親和性について言及していきます。

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この本はイラストもとても可愛く手に取るだけでHYGGEな気分を味わえます。日本版は、ニコライバーグマンさんが解説をされていますよ。

02.
HYGGEな暮らしのマストアイテム

快適な椅子

デンマークの人々が愛する椅子のデザイン
デンマークの人々は椅子が大好き。HYGGEな暮らしには快適な椅子が欠かせません。デンマークの人々は初任給で椅子を買うともいわれていますが、親子代々、メンテナンスをしながら大事に受け継いでいる椅子を使用している人も多いです。現代でも愛される椅子のデザインの多くがデンマークから生まれているのも納得です。

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デンマークのお家には沢山の椅子が置かれていて、好きなデザインを、用途に合わせて使い分けています。

あたたかい空間を演出する灯り

キャンドル

あたたかい空間を演出する灯り
2つ目は照明です。デンマークにはルイスポールセンやレ・クリントなど有名な照明ブランドが多いです。デンマークでは間接照明が主流で、空間全体を明るくするというよりも、決まった場所だけを明るくするための照明使いをしています。住宅の中では、椅子の横に必ず照明がコーディネートされています。

照明と同様に、キャンドルもデンマーク人が大好きなアイテムです。デンマークのスーパーにいったところ、キャンドルが大箱売りされていました。日本人が帰宅するとまずTVをつけるというような感覚でキャンドルに灯をともすそうです。暖炉も火を灯し、温かい空間の中でキャンドルの灯をぼーっと見ならくつろぐ時間はまさしくHYGGEです。

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日本人の私には少し暗く感じました。
目の色素が薄い北欧人にとっては、これくらいの照明の方が目に優しく、また赤み系の肌をしている白人の肌の色をきれいに見せるようです。

分厚い生地の靴下

年間を通し、雨や雪が多く、寒い冬が長いデンマークの人々にとって、自宅の中で温かく過ごすためのアイテムは重要です。
分厚い生地の靴下や、触り心地の良いブランケットと共に、暖炉の前でヒュッゲな時間を過ごしています。

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トナカイの毛皮が空港のショップでも販売されていたのが印象的でした。
保温性が高いそうです。

屋外でも大事なHYGGE
HYGGEは室内だけでなく、屋外でも大事されています。私がコペンハーゲンに滞在した時は比較的お天気が良く、地元の人たちも外で日光浴を楽しむ光景をよく目にしました。年間を通して雨や雪が多いデンマークでは、日光が差し込む時間は貴重です。

外で日光浴を楽しむ

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若い人たちが、水辺で日光浴を楽しんでいますね。
みんな芝生に寝転んでいます。

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私には肌寒く感じた日でしたが、デンマークの人たちは待ちに待った日光を
身体全体で楽しんでいるようでした。

03.
デンマークのインテリア

古い建築の街並み

築年数が古い建物は安心、魅力的で飽きがこない
厳しい気候が多いデンマークでは、長い時間を過ごす住まいの環境を快適な空間に保つことを重視しています。多くの人は一軒家に住んでいますが、都心部では賃貸で生活をする人もいます。賃貸でもDIYが自由にできたり、現状復帰をしなくて良いような所もあります。デンマーク人の家選びの特徴として、戸建も賃貸も築年数が古い方が価値があるとされています。それは、しっかりとしていて安心、古い建築は魅力的で飽きがこないからだそうです。

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大学生になると国から支援があり、一人暮らしをして自立する人が多いそうです。

インテリアは白がベース
コーディネートはモノトーン

寒い期間が長いデンマークでは、ヒュッゲな時間を過ごすために、自宅の快適さが最も重要。インテリアは高くても良い物を購入し、大事に使用することで代々受け継がれています。デンマーク人のファッションは黒が主流ですが、インテリアの色は白がベースで、コーディネートはモノトーン傾向。白を基調としたインテリアで外光を反射させ、部屋を明るく温かくさせる効果があります。

ヒュッゲなインテリア

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ScandinaviaテイストとJapanテイストを組みあわせたJapandi(ジャパンディ)という
キーワードも世界的なトレンドになっていますね。

グローカルなデザイン

デザインのグローカル化と使用する素材も多様化傾向
HAYやGUBIは、デンマークのモノトーン基調のインテリアから積極的にカラーを取り入れているトレンドセッター。デンマークの技術を活かして、国内外問わず様々なアーティストとコラボレーションし、デザインのグローカル化を進めています。素材に関してもナチュラルな木やレザーなど、自然素材を使うものが従来までは多かったのですが、近年では人工素材や金属、ベルベットなどの使用も多様化しています。更に近年は環境に配慮した家具づくりも積極的に行われています。

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日本でも目にする北欧ブランドが最近増えてきましたね!

04.
デンマークの教育とアート

デンマーク王立図書館外観

本は宝物
近代建築物として有名なのが、こちらのデンマーク王立図書館です。南アフリカ産の黒い花崗岩を外壁に用いて建設し、その外観からブラックダイアモンドとも呼ばれています。また大切な本イコール宝石という意味もあるようです。

内装は吹き抜け天井のコンクリート造りになっていて、非常にスタイリッシュな空間ですが、一部昔からの建築様式をのこしたところもありました。デンマークの伝統的な部分は残しつつ、近代的なものも取り入れるというデンマークのデザインに対する考え方を見て取れる建築物でした。

デンマーク王立図書館内部

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ガラス張りのため、外の運河を臨むことができとても開放的な空間でした。

デンマークでは人材は国の宝という考え方があります。福祉や教育が充実しているのは、誰もが学ぶ環境をつくるため、未来の人材を育むためだともいわれています。そういった背景からも充実した図書館があるのも納得できるかと思います。私は平日の午前中に訪問しましたが、勉強する人、コーヒーを飲みながらおしゃべりする人などで賑わっていました。

デンマーク王立図書館内部

キャラクター2

日本では図書館=静かに過ごす場所、というイメージがありますがこの図書館には程良い賑やかさと活気がありました。

ルイジアナ美術館外観

デンマークにある世界一美しい美術館
富豪の邸宅を改装したルイジアナ美術館は世界一美しい美術館のひとつ。1958年に設立したこの美術館は、コペンハーゲンから電車で40分ほどの閑静な住宅街の中にひっそりと佇んでいて、自然とアートが共存しています。窓ガラスで覆われた回廊に沿って展示が行われていて、季節とともに変化していく景色も作品の一部になっています。子どもから大人まで、どんな人でも楽しめる美術館でした。

ルイジアナ美術館の回廊

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コペンハーゲンから電車で40分ほど電車に乗りました。そして駅から更に15分ほど閑静な住宅街を歩いていくと美術館があります。

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世界一美しい美術館とも言われるのが納得な空間でした。
外に出て海を眺めると、白鳥が優雅に泳いでいました。

ルイジアナ美術館内部 昇降機

館内はフロアレベルが異なる展示スペースが多くありましたが、全てにエレベーターや右の画像のような昇降機が設置されていました。

ルイジアナ美術館 キッズ向けスペース

キッズ向けのスペース“Children’s Wing ”。キッズサイズのセブンチェアが並び、親子でワークショップを楽しんでいました。このスペースは4歳~16歳を対象に、毎日何かしらのワークショップが開催されています。何かを描いたり、塗ったり、彫刻したり、アーティストや建築家の仕事や表現を探求できます。

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どんな人でも平等にアートを楽しめる配慮が自然となされているように感じますね。

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幼いころから自分らしさを表現する方法を学ぶことができ、アートと触れ合って成長できる環境はとても素敵ですね。

デンマークの歴史が体感できるお城
クロンボー城というお城です。シェイクスピアのハムレットが舞台になったお城といわれています。2000年に世界遺産に登録されました。ここでは昔、この付近を通る船から税金を得て、デンマーク王国の資金源にしていたそうです。
クロンボー城は1574年に建設されたルネサンス様式の建築物です。その後、火災や戦争に見舞われますが、修復され現在の姿に。内部は薄暗く、少し不気味な雰囲気でした。床の大理石と、天井の古木材が相まって、ひんやりとした湿気を感じました。

クロンボー城

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お城の外に出ると、対岸にスウェーデンを望むことができ、非常に美しい景色でした。水辺には大砲が残っていて、外交や経済の場としても非常に重要な場所であったことを感じますね。

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ハムレットの「満天の星よ、大地よ!このハムレットに力を!生きるべきか死ぬべきか、それが問題だ。」といったセリフが生まれるのも納得できるような気がしました。

ツイストレッグが特徴的な椅子やテーブルを見ることができました。艶やかなダークからの木質と、細かな加工が施されたディテールから重厚感を感じました。

クロンボー城内部 家具

クロンボー城内部 キッズスペース

このお城の中にも子どもが遊べるスペースが設置されていました。デンマーク発祥のおもちゃLEGOが沢山ありました。

アーティストが多く誕生する独特な雰囲気のデンマークの自治区
私が印象に残ったもう1つの場所が、クリスチャニア。約1000人が生活をするデンマークの自治区です。もともとデンマーク軍の施設が多く位置していたこの地域ですが、1970年代になるとヒッピー達が暮らし始めました。現在も約900人の人々が暮らしています。自由な暮らしができる場所として、新しいアーティストを多く輩出しています。

クリスチャニア

クリスチャニアには独自の国旗や国歌、ルールがあります。赤字に黄色の丸3つの国旗をいたるところでみかけました。独自のルールには暴力禁止、ハードドラック禁止、自転車通行禁止のほか飼い犬を鎖で繋いではいけない、壁の落書きOKなどユニークなものもあります。落書きされた建物や個性的なアートも沢山見つけることができました。

クリスチャニア

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クリスチャニアに入ると独特の煙の臭いが広がっています。この地区内ではソフトドラッグの使用が容認されているんです。

キャラクター1

落書きされた建物や個性的なアートが至る所にあります。
クリスチャニアでの自由な暮らしがこのアートからも実感することができました。

Den Grønne Genbrugshalはグリーンリサイクル財団が運営するリサイクルショップです。クリスチャニアに住む人々が建築資材を最大限に活用できるよう小物から冷蔵庫まで取り扱いがあります。無造作におかれた商品からお気に入りのものを欲しいものを見つけるのは宝探しのようでした。

クリスチャニア

05.
環境にも人にも優しい暮らし

自転車での移動

電車と自転車をこよなく愛する
環境に対してエコな国

デンマークの街を歩いて気づいたのが、歩道よりも自転車用通路のキレイさ。自動車よりも自転車を利用する人が多いようで、電車も自転車を持ち込めるように扉や通路が広いつくりになっていたり、レンタサイクルもいろんな場所で見かけました。デンマーク人は雨でも雪でも自転車で移動するそうです。

自転車レーンとトラムでの自転車移動

電車の外観と内部

もちろん地上を走る国鉄も自転車持ち込みOKです。ユニバーサルデザインの観点でもあるのか、電車の昇降口は大きく開けた空間で、線路との段差が緩和される仕組みがありました。

バス車内の多目的スペース

バスの車内にも、車いすやベビーカーが乗車しやすいスペースが設けられていました。

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実際に地下鉄に乗ってみると、自転車を持ち込んでいる人がたくさんいました。乗客の邪魔にならないよう、車両と車両の接続部分に自転車を置いている人が多かったです。

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自転車の利用や公共交通機関を利用し、二酸化炭素の削減に積極的に取り組んでいることを感じました。自転車の利用は体にも良い運動になって一石二鳥ですよね。

エネルギー島での洋上風力発電

土地の環境を生かしたエネルギー発電
デンマークでは205050年までにカーボン・ニュートラルを目指しています。2019年には50%が再生可能エネルギー、その中で風力発電は約半分を占めています。周りが海に囲まれた土地や気候風土を生かしたエネルギーの利用がされています。更に2050年までにエネルギー島を完成させ、洋上発電の拠点となり、デンマーク国内だけでなくヨーロッパ諸国へ電力の供給を行う予定だそうです。

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この写真はクリスチャニアの近くにある救世主協会の頂上から撮った写真です。沢山の水車を見ることができました。
デンマークが島国であることを実感しますね。

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デンマークは風力発電による電気供給量が世界一と言われています。
サスティナビリティの観点で注目されていますね。

デンマーク発のカフェ

コーヒー大国のデンマークの中でよく見られるのが「JOE&THE JUICE」。スターバックスのビジネスに感銘を受けて、創設者Kasper Basseが2002年に創業したデンマーク発のカフェです。黒を基調としたスタイリッシュでクールな店内では、クラブミュージックが鳴り響き、スタッフの方もその音楽にのりながらサービスをしてくれます。

フレッシュジュース

デンマークでは人の健康のためにも環境のためにも、食肉を減らして、果物や野菜を積極的に摂取しようとする動きがあります。その意味でも、このカフェは注目を集めています。コールドプレス式のフレッシュジュースに主にしたメニュー構成で、特にフレッシュジュースの種類は豊富です。コールドプレス式で、リンゴなど素材によっては皮ごとダイナミックにミキサーに投入していました。

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素材の甘さも苦さも取り入れたフレッシュなジュースでした。まだ日本には未上陸のお店ですので、デンマークに行かれた際には是非訪れてみてください。

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スタッフの方が音楽にのりながらドリンクを作っているのが印象的で楽しかったです。

06.
デンマークの食と日本文化

デンマーク発祥のオープンサンド「スモーブロー」

主食はジャガイモとお肉で
外食よりも自宅で、が好み

デンマークの人々は外食よりも自宅で食事をすることが多いそうです。それは、税金が高いことに加えて、気候が寒い時期が多く、自宅で暖かく過ごすことを好んでいるから。来客時にもレストランに出かけるよりも自宅でのおもてなしが主流なんだとか。主食はジャガイモとお肉で、豆類やサーモンなどを好んで食しています。デンマーク発祥のオープンサンドのスモーブローはカフェやコンビニでも取り扱いがありました。

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コンビニでもスモーブローが売られていましたよ。
フレッシュな食材をシンプルな味で楽しめ、美味しかったです。

地元の食材や調理法を現代風にアレンジ
地元の食材や調理法を現代風にアレンジした「New Nordic Food」が世界中で注目されています。New Nordic Foodは、日本の居酒屋や懐石料理の影響を受け、地元の食材の香りや味を活かし、少量の料理を複数種類提供するスタイルです。私は「Host」というレストランに行ってみました。店内はレンガや古材で構成され、ヨーロッパらしい昔ながらの雰囲気を活かしたラスティックな空間です。

レストランHost内部

New Nordic Food

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北欧でとれた食材の味、香り、色を活かした料理は、日本人にも合う味付けでとっても美味しかったです。

Sumushi

日本と北欧の人気フードが融合したSumushi
ロイヤルコペンハーゲン本店の中庭にあるRoyal Sumushi Caféでは、日本のお寿司と北欧のスモーブローを融合したSumushiが食べられると、地元の人々の人気店になっています。店内はクラシカルなエレガントテイストですが、よく見ると日本のキャラクターのお面や、おもちゃがインテリアとして飾られたキッチュな雰囲気です。

カフェ内部

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食器は全てロイヤルコペンハーゲンのものが使用され、見た目も美しく、味も美味しかったです。

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値段はSumushi1つが約900円と少しお高めです。
デンマークは消費税が高いので、外食はお金がかかるなと実感しますね。

デンマークデザインミュージアム外観

日本とデンマークの親和性を紐解く
デンマークのデザインに触れられる場所としては、デンマークデザインミュージアムが有名です。中世後期から現代までの幅広い年代にわたって、インテリアやファッション、食器などさまざまなプロダクトを展示しています。

デンマークデザインミュージアム内部

2015年から好評を博し、2019年まで開催された「Learning From Japan~日本から学ぶ~」。2017年がデンマークと日本の国交樹立150周にあたり、それを記念して開催されました。

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Learning From Japanは非常に見ごたえのある展示内容でした。
日本とデンマークの繋がりが体感できました。

畳と日本由来のデザイン

約150年前、日本との外交樹立によって、デンマークのデザインは日本の「折り紙・木(加工や塗装技術を含む)・刀」などから多くの影響も受けたそうです。畳の上に、デンマークが影響を受けた日本のデザインや、そのインスピレーションを受けたデザインされたデンマークの家具や照明が展示されていました。​

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現代の日本で北欧デザインが親しまれているのは、100年以上前に北欧デザインに日本のエッセンスが加えられたからなのですね。

07.番外編
デンマークで見つけた可愛いデザイン

デンマークのコイン、良く見るとハートが描かれています。アマリエンボー宮殿の衛兵がいる棟も良く見ると、ハートの切り抜きが見られます。デンマークではハートマークが王室のシンボルとして愛されています。

王室のシンボル、ハートマーク

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幸せを呼ぶコインとしてお土産としても人気です。
私も記念に持って帰ってきました。

コペンハーゲン大学植物園

コペンハーゲン大学植物園では老若男女問わず、沢山の人々が芝生に寝転んで、自然の植物と太陽光を楽しんでいました。そんな環境の中で見つけたかわいいピクトグラム。この芝生には立ち入り禁止と示されています。

デンマークミュージアムのエントランス

デンマークミュージアムのエントランスで置かれていた巨大サイズのHans J. Wegnerのシェルチェアが置かれていました。デンマークらしさを入口から楽しむことができます。

カストラップ空港の案内

カストラップ空港のBaggage Claimには、写真のような案内があります。コペンハーゲンにある沢山のベンチからお気に入りのデザインを見つけてSNSにアップ!実にデザインの国らしいお出迎えだなと思いました。

Experience the Copenhagen bench

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私はロイヤルコペンハーゲン本店の中庭に置かれていたベンチが印象的でした。トナカイか鹿の毛皮が置かれており、日本では見られない光景だなと思いました。

08.
まとめ

自然との共生

デンマークは、その土地の環境や素材を生かし、優れた職人技をデザイナーの双方の融合によって、デザイン性も機能性の高い上質なデザインを作り上げ、世界のインテリアを牽引してきたといえると思います。そのスタンスは自然を大事に季節と共に生活することや、伝統技術・職人を大事にすることなど日本と重なるところも多く、デンマークと日本はお互いに影響を与え合っていたといえます。

コペンハーゲンの運河

デンマークでは、国からの保障が手厚いという背景はありますが、厳しい気候や環境の中で快適に生活することに対して人々が努力をしています。デンマークのDNAとして根付いているヒュッゲの概念も、こういったデンマーク人が昔から培ってきた生活を豊かにしよう!という国民性ならではの考え方なのでないでしょうか。

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デンマークの人々は、それぞれ自らの手で、HYGGEを感じられるインテリアコーディネートを自然と行っていることが分かりました。そしてそのHYGGEな空間は、温かい人間関係の構築に繋がります。そのようなところに幸せを感じ、自分たちの国に対して幸福度が高い!と、良い意味で自画自賛できるのではないかと感じました。


キャラクター2

日本と遠く離れたデンマークですが、実際に訪れてみると、歴史的にも親和性が高いことが理解できました。ヒュッゲなライフスタイルは今後も注目を集めそうですね。

取材、撮影 & テキスト

Chihori Kunito

大学・大学院で心理学・認知科学・色彩心理学などを学ぶ。学生時代は内装の色彩が人間の心理に与える影響や、肌がきれいに見える壁紙の色彩などについて研究。日本色彩学会 2011年学会大会にて発表奨励賞を受賞。2012年DNPグループに入社し、壁紙の企画デザインを担当。2016年より現在の部署にて、ミラノサローネなどの海外展示会や北欧のライフスタイルをリサーチし、トレンド情報を発信するセミナーやWebでのレポート記事を執筆している。関連資格:インテリアコーディネーター、プロモーショナルマーケター

クリスチャンハウン地区にあるバロック様式の救世主教会に行ってきました。市内で最も古い建築物の一つで、高さは90m。棟の尖塔が4重の螺旋になっているのが特徴です。教会に入り、木製の細い階段を約400段上がると、螺旋部分の一番尖塔まで上ることができます。尖塔までは疲れと共に怖さも感じましたが、コペンハーゲンの絶景が広がりとても感動しました。海に囲まれたヨーロッパの土地にいることを実感できました。風力発電に関してご紹介したページの写真は、救世主協会の尖塔から撮影しました。

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