意外と知らない!?帳票の電子化に最適な仕組みとは

帳票の電子化をご検討されている方々へのコラムです。

目次

1.紙帳票を使用した業務の課題
2.帳票電子化の主な仕組み
2-1.Webフォームの特徴
2-2.PDFフォームの特徴
3.電子化の最適な仕組み
4.まとめ

1.紙帳票を使用した業務の課題

「申込書」「発注書」「請求書」「顧客情報変更届出書」「アンケート」など、利用頻度が高い帳票を紙で運用している業務には、以下のような課題が生じる場合があります。

 ・製造~保管~配送の工程にかかるコスト
 ・記入ミス・記入漏れ発生による業務の手戻りや遅延
 ・記入内容を基幹システムへ取り込む入力業務の負荷

これらは紙帳票を取り扱うすべての業務で共通する課題です。例えば営業所が複数の販売先(顧客)から紙による申込を受ける際に、顧客への申込書控えの郵送や記載内容のシステムへの入力が必要となる場合があります。その結果、後続業務である審査や手続きにうつるリードタイムがかかり、コストや業務負荷も大きくなります。

2.帳票電子化の主な仕組み

紙帳票を電子化することはコスト削減に加え、人による作業やミスの削減に繋がります。
ここからは一般的な仕組みである「Webフォーム」と「PDFフォーム」について、特徴を紹介いたします。

2-1.Webフォームの特徴

「Webフォーム」はWebブラウザ上で入力を行い、最終的にcsvやxmlなどの形式でデータが残ります。オンライン申込やアンケートフォームなどに活用されており、一般にも目に触れる機会が高まっているものです。
「Webフォーム」では入力時点で内容がデータ化されるため、審査や集計などの後続業務にリアルタイムでデータを連携することが可能です。しかし、入力項目の変更に伴う修正コストが高く、フォーマットを既存の紙帳票から変更する必要があるため導入時には業務フローの変更や追加が必要となります。

[Webフォームによる電子化後の業務フロー]

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2-2.PDFフォームの特徴

「PDFフォーム」は、紙帳票に近いレイアウトで入力欄を配置し、入力・印刷が可能です。主に捺印・控えの郵送が必要な場合や、業務上帳票のレイアウトが変更できない場合に活用されます。
「PDFフォーム」では、入力項目の変更に対し、フォームの微修正や運用変更で対応が可能なため、低コストで修正できます。また、記入後の帳票を印刷することで既存の業務フローと並行して運用しやすい仕組みになりますが、紙の管理コストは発生します。

[PDFフォームによる電子化後の業務フロー]

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3.電子化の最適な仕組み

帳票の電子化では、「Webフォーム」と「PDFフォーム」のそれぞれの利点を組み合わせた「ハイブリッド型フォーム」が電子化効果を大きくする一つの仕組みとして考えられます。
「ハイブリッド型フォーム」は「PDFフォーム」の特徴である紙帳票に近いレイアウトでの入力をブラウザ上で実現し、「Webフォーム」の特徴である入力内容のテキストデータとしての保持が可能な仕組みです。入力内容をテキストデータとして取得することで記入後からスムーズに後続業務に移ることができ、業務効率化やリードタイムの短縮を図ることができます。また紙のデザインに近いデータ出力により紙帳票の場合と同様な業務フローを活用でき、入力内容の確認業務が効率的に行えます。入力項目の修正時にはシステム全体への影響が少なく低コストでの対応が可能となります。
このように、「ハイブリッド型フォーム」の仕組みで電子化を行うことが、業務効率化やコスト削減の最大化や、既存業務に与える影響の最小化につながると考えられます。

[電子化の仕組みの比較]

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紙帳票を運用することで必要となる業務工程は多岐にわたります。紙の印刷・保管・配送だけでなく、業務によってはFAXやスキャン業務・記入内容の不備連絡などの事務作業も必要となります。
「ハイブリッド型フォーム」の仕組みで電子化をおこなえば、 人が介在するのは「帳票の記入補助」と「記入内容の確認」だけの運用が実現できます。人的ミスを削減することで、一つひとつの工程品質を向上させます。

[電子化による業務工程削減]

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4.まとめ

電子化を推進していくことは、社内の業務効率化・コスト削減だけでなく顧客にとってもメリットをもたらします。電子化の仕組みはさまざまですが、より多くの業務に包括的に対応できるような仕組みを選ぶことで、より高い費用対効果を得ることができるのではないでしょうか。
DNPではハイブリッド型フォームの仕組みである「DNPデジタル帳票配信・受信サービス」を提供しています。本サービスを導入いただくことで電子化の課題を解決します。

※記載内容は、2022年7月現在のものです。

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