【セミナーレポート】DNP P&Iセミナー
メディカル物流の業務改善サービスのご紹介

2024年10月30日、大日本印刷株式会社(DNP)は「メディカル物流の業務改善サービス」をテーマにセミナーを開催しました。本セミナーでは、RFIDを活用した物流業務改善サービスと医薬品のBCP対応を支えるメディカル物流アウトソーシングサービスについて、具体的な事例を交えて紹介しました。
※本ページの内容はセミナー開催時点の情報です。

◆セミナー概要

<メディカル業界向けセミナーシリーズ 第1回>
DNP P&Iセミナー
メディカル物流の業務改善サービスのご紹介
2024年10月30日(水)開催

背景と課題

近年、物流業界全体において、以下のような課題が深刻化しています。

・労働力不足の進行(高齢化社会の影響)
・輸送コストや燃料費の上昇
・医薬品の品質管理や温度管理など厳格な要件の対応


特にメディカル物流では、GDP(Good Distribution Practice)対応や専用の保管場所が必要になることから、効率化や正確性の向上が求められています。

1. RFIDを活用した物流業務改善サービス

RFIDの特性

・非接触かつ被服状態での読み取りが可能
・複数個同時に読み取りが可能
・個体識別

ユースケース・効果

・整形インプラントメーカー/物流センター
製品の出荷・返却・棚卸業務に活用。工数削減、精度向上に貢献。

・食品メーカー/物流センター
オーダーごとのピッキングコンテナの搬送先制御に活用。業務プロセス改善による工数削減、指示書のペーパーレス化に貢献。

・コンテナレンタル事業者/物流センター
コンテナの貸し出し、返却、棚卸、洗浄履歴管理に活用。工数削減、精度向上に貢献。

RFID導入を進めるにあたってのポイント

1.業務特性
ヒューマンエラーが起きやすい状況であること(多品種で点数が多い、スピード、正確性が求められる)。
2.高精度に読み取れる条件の設計と導入効果検証
RFIDのメリットを享受するために、再現性のある読み取れる条件を設計すること。その上で、何時間の工数削減が見込めるかを検証すること。運用フローの設計は、RFID読み取り工程だけを対象とするのではなく、前後も含め全体最適の観点で設計することで、より効果を高めることができます。
3.タイミング
全体最適の観点で物流システム改修のタイミングとあわせて行うこと。

講演資料抜粋


2. メディカル物流アウトソーシングサービス

サービス概要

医薬品の保管・流通加工の機能と物流網を組み合わせ、より効率的・効果的な物流を支援。
・医薬品の保管、流通加工、配送をご要望に応じて業務設計を行い対応。
・東西拠点でのBCP対応により、災害時のリスクを軽減。

ユースケース

・ 原材料保管のアウトソーシング
温度管理やセキュリティ要件を満たすことで、高価な原材料の保管に対応。

・検品作業のアウトソーシング
資材の一次検品をアウトソーシングすることで、製造工程の人員配置を最適化し、生産効率を向上。

・医薬品セット作業のアウトソーシング
販促資材と医薬品を一括管理し、物流コスト削減とリードタイム短縮を実現。

ポイント

・東西2拠点による医薬品のBCP対応
・温度管理が必要な製品の保管にも対応
・医薬品サプライチェーン全体をサポート

講演資料抜粋


質疑応答(一部抜粋)

Q1: 冷蔵医薬品の保管は可能ですか?
可能です。関西センターでは2〜8度の温度管理実績があります。

Q2: ECサイト構築やコールセンター業務の依頼はできますか?
可能です。健康食品のECサイト構築やキャンペーン業務で実績があります。

まとめ

DNPは、物流業界全体で課題となる効率化とBCP対応を実現するため、以下の2つのサービスを提供しています。
・RFIDを活用した物流業務改善サービス
・メディカル物流アウトソーシングサービス


両サービスは、業務の効率化だけでなく、医薬品・医療機器の安全性や品質管理を確保する上でも大きな価値を提供します。セミナー終了後のアンケートでは、多くの参加者から今後の対応についてのご要望をいただきました。

次回セミナーのお知らせ
DNPでは今後もメディカル分野の課題に特化したセミナーを定期的に開催しています。詳細はメールマガジンやウェブサイトでご案内しますので、ぜひご参加ください。

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