スタジアム・アリーナの外壁に求められるポイントとは

スポーツだけでなく、コンサートや大規模なイベントが開催される場所であるスタジアムやアリーナは、その魅力的な外観や施設の快適さ、多様な機能性にも注目が集まります。なぜなら、これらの施設は、単なるイベントスペースの機能を超え、地域のランドマークや災害時の防災拠点など多方面で重要な役割を担っているからです。
今回は、現代のスタジアム・アリーナに求められる役割とデザインに必要なポイントを解説します。そして、大規模施設の新たな価値創造を後押しする「DNP内・外装焼付印刷アルミパネル アートテック®」の優位性と、その採用事例もあわせてご紹介します。

本コラムは、壁材・床材など住空間向け製品を扱っているDNPモビリティ&リビング事業部が編集しています。以下のバナーよりDNP製品・採用事例等をご覧いただけます。

スタジアム・アリーナが地域にもたらす役割

現代のスタジアム・アリーナは、競技や興行を行う場所というだけでなく、まちづくりの中核を担う施設としてもさまざまな役割が求められています。ここでは、スタジアム・アリーナが地域社会にもたらす役割を3つの視点から解説します。

感動と熱狂を共有するエンターテインメント拠点

スタジアムのイメージ

スタジアム・アリーナは、スポーツやコンサートなどを開催し、多くの観客が感動や熱狂を共有できる大規模なエンターテインメント空間です。観客の多様なニーズに応えるため、ショップや飲食店など各種サービスを併設し、繰り返し訪れたくなる魅力を持った空間づくりが求められます。

また、興行者が求める演出を実現できる音響や照明、大型ビジョンなど、高機能な設備を備えていることも重要です。

地域活性化の核となる「まちづくり」の中核施設

近年、スタジアム・アリーナと商業施設やホテル、オフィスビルなどが融合し、まちづくりの核となる事例が増えています。

スタジアム・アリーナを中心とした大規模複合開発は、都心における一大集客拠点としての役割を担い、地域経済の活性化につながります。試合やイベントのない日のにぎわいを創出するための工夫や仕掛けが、施設の価値を高める鍵となるでしょう。

安心・安全を支える災害時の拠点

災害の発生時に地域住民を支えるBCP(事業継続計画)拠点としての機能も期待されています。地震や台風など、さまざまなリスクに対し堅固な構造であることはもちろん、避難スペースとしての運用しやすさという観点も重要です。

例えば、災害時に多くの避難者を受け入れられる広いスペースを確保できるだけでなく、プライバシーが守られる空間づくりや飲食物の提供ができる機能なども考慮する必要があります。

スタジアム・アリーナのデザインに関する4つのポイント

アリーナのイメージ

スタジアム・アリーナの建築は、デザインと機能の両面から、多くの専門的な検討が必要です。ここでは、特に外壁や構造に関わるデザイン上の重要なポイントを4つご紹介します。

(1)街のランドマークとなる「意匠性」と「独自性」

スタジアム・アリーナは、その街のランドマークとしての役割を担います。そのため、地域のシンボルとして親しまれる形状や地域特有の素材を採用して、周辺の環境に調和し、長く愛される外観に仕上げることが重要です。

また、訪れる観客に「また来たい」と思わせる魅力的な意匠性と独自性も求められます。

(2)選手と観客の一体感を高める大収容空間の創出

数千、数万人もの観客が一度に集まる空間では、観客がプレイヤーやパフォーマーとの一体感を楽しめる設計が重要です。例えば、客席からピッチまでの距離を近づける、座席の移動・収納を可能にするといった可変性を持たせるなどの機能が考えられます。

また、大型スクリーンを使った映像表現を可能にしたり、イベントに合わせた音響設備を提供したりと、スタジアム・アリーナならではの迫力を追求する設計も増えています。

同時に、ストレスなく視界を確保できる観客席の配置や、多くの来場者を安全かつ効率的に誘導する動線づくりなど、大規模イベントの基準を満たす工夫も欠かせません。

(3)「環境に優しい」施設づくりと周辺環境への配慮

地球環境への配慮は、現代の建築に不可欠です。近年では、スタジアムやアリーナでZEB(ゼロエネルギービル)化を達成した事例もあります。

また、周辺環境への配慮も非常に重要です。大規模な音楽コンサートの場合、観客が一斉に動くことによる振動が、施設や周辺環境へ大きな影響を与える可能性があります。施設や地盤の特性に応じた適切な対策を講じる必要があるでしょう。

(4)意匠の自由度を高める素材の「軽さ」と「加工性」

独自性のある外観の実現には、外壁に利用する素材選びも重要です。例えば、ガラスでは難しい曲面や特殊なフォルムを成立させるには、素材自体の軽量性と、形状を変えやすい高い加工性が不可欠です。

斬新で複雑なデザインの実現には、外壁素材の特性が大きく関係してきます。大規模構造物を安全かつ効率的に施工しつつ、意匠の自由度を高めるには、軽量で加工性に優れた素材が求められるでしょう。

スタジアム・アリーナにも適応するアートテック

スタジアム・アリーナの外壁材は、大規模施設に求められる高機能性、意匠性、経済性という要件を満たさなければなりません。DNPの内・外装焼付印刷アルミパネル「アートテック」は、これらの課題を独自の技術で解決し、設計者の理想を実現する選択肢となります。

求められる機能と意匠を両立する高機能性

木材や石材などの自然素材は、意匠性に優れる一方で、屋外での腐食や劣化、維持管理の手間などのデメリットがあります。

アートテックは、アルミを基材とし、高耐久な焼付印刷技術を組み合わせることで、自然素材のリアルな意匠と、屋外使用に耐えうる高い機能性を両立しています。この特徴から建材としての適用範囲が多様化し、外壁だけでなく、庇(ひさし)やルーバーなど、さまざまな部位に採用できます。

屋外での「高耐久性」と「メンテナンス負荷の軽減」

高い耐候性と高メンテナンス性を備えたアートテック

大規模施設では竣工後のメンテナンスコストが膨大になる傾向があり、運営にあたっては、メンテナンスコストの削減が重要な課題です。

アルミ基材にフッ素塗料による焼付印刷を施して高い耐候性を有するアートテックは、一般的な塗料に比べて傷やはがれに強く、長期間にわたって美観を保てます。維持管理の頻度やコストを大幅に減らし、施設の持続的な運用に大きく貢献するでしょう。

大規模建築の効率化に貢献する「軽量性」と「加工性」

建築に適した形状に加工が可能

アルミは、他の金属やコンクリート、石材に比べて圧倒的に軽く、建築物全体の構造的な負荷を軽減できます。また、大規模な重機を使わなくても施工できるので、効率的かつ安全に大空間を施工可能です。

さらに、アルミは高い加工性を持つため、複雑な曲面や角度などにおいて意匠の自由度を損なうことなく、スピーディな施工に貢献します。

自由なデザインを実現するリアルな「意匠の再現性」

アートテックは、大日本印刷が培ってきた独自の印刷技術により、木目や石目、コンクリートなどの自然素材が持つ質感や色合いを、極めてリアルに再現できます。

従来の建材では難しかった、自然素材の温かみや高級感を屋外の大壁面に忠実に表現でき、デザイナーの求める意匠の自由度を最大限に高めます。

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スタジアム・アリーナにアートテックが用いられた事例紹介

スタジアム・アリーナ建築に求められる高機能性、意匠の自由度、耐久性という要件に応えるアートテックは、実際にはどのように活用されているのでしょうか。ここでは、スタジアム・アリーナ建築に採用された3つの事例を紹介します。

Kアリーナ横浜

Kアリーナ横浜の外観

Kアリーナ横浜 」は、世界最大級となる約2万席の音楽特化型アリーナで、横浜の新たなウォーターフロントのランドマークとして注目を集めています。

来場者の視界に入りやすいエントランスの壁面と角柱には、耐候性の高さからアートテックが採用されました。周囲の壁面と調和がとれるように、カットパネルにしたアートテックの端面を意匠に近い色でタッチアップし、リン酸柄の意匠によって落ち着いた雰囲気を演出しています。

建築に適したさまざまな形態に加工できるのも、アートテックの強みといえるでしょう。

BIG SMILE PARK(有田市健康スポーツ公園)えみくるドーム

えみくるドームの外観

地域の健康づくりを担う多目的スポーツ施設である「えみくるドーム 」は、白い膜構造の屋根がついたドームが印象的な建物です。アートテックは、施設の周囲を囲む外壁に採用されました。ドームに合わせた白色系の縦ストライプ柄の意匠により、開放的で清潔感のある外観に仕上がっています。

白一色ではなく抽象柄を取り入れることで、建築物全体の調和を取りながらも落ち着いた雰囲気を演出しています。

徳洲会ジムナスティクスアリーナ

徳洲会ジムナスティクスアリーナの外観

体操競技に特化した「徳洲会ジムナスティクスアリーナ 」は、建物正面の軒天・壁面・ルーバーに木目柄アートテックを採用しています。落ち着いた色調の木目柄が周囲の植栽と調和し、訪れる方を温かく迎えるようなエントランスデザインになっています。2025年には、グッドデザイン賞を受賞しました。

アートテックは曲げ加工技術で加工されており、加工した側面にも色柄がしっかり追従しています。カットパネルと違って下地材がいらないため、コスト面でもメリットの大きい加工方法です。

まとめ

現代のスタジアム・アリーナは、スポーツやイベントを提供する場を超え、まちづくりの中核や防災拠点としての役割を担っています。そのため、街のシンボルとして長く愛される施設であることが求められます。

この複雑な要件を満たすには、意匠性と機能性を高次元で両立できる建材の選択が不可欠です。

意匠の自由度、耐久性、メンテナンス性の高さによって、理想のスタジアム・アリーナ建築を力強くサポートするのがアートテックです。新設・改修を問わず、施設の多機能化と持続性を実現する建材として、施工の効率化にも大きく貢献します。スタジアム・アリーナをはじめとした大規模建築の設計の際には、ぜひアートテックをチェックしてみてください。

【参考】出典元
スタジアム・アリーナに係るコンセッション事業活用ガイドライン 内閣府民間資金等活用事業推進室(PDFが開きます)
スタジアム・アリーナ改革ガイドブック スポーツ庁・経済産業省(PDFが開きます)
スタジアム・アリーナ 竹中工務店
日常に溶け込む「開放型」施設 日経クロステック(xTECH)
October 2021:特集 発展!みなとみらい21×鹿島 鹿島建設株式会社
有田市健康スポーツ公園 BIG SMILE PARK 一般社団法人 和歌山県建築士会
徳洲会ジムナスティクスアリーナ 坪井工業株式会社(PDFが開きます)

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  • 2025年10月現在の情報です。
    *アートテックは、DNP大日本印刷の登録商標です。

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