昇華再転写方式とは？高画質カードプリンターの仕組みとメリット

本コラムでは、昇華再転写方式のカードプリンターの仕組みとメリットについてご紹介します。

※こちらのページに記載されている内容は、2025年12月時点の情報です。

昇華再転写方式とは？

昇華再転写方式（再転写印刷方式）は、カードプリンターにおける印刷技術の一つで、カードに直接印刷するのではなく、まず再転写フィルムに画像を印刷し、その後カードへ転写する方式です。この仕組みにより、カード全面に高精細な印刷が可能となり、ICチップや磁気ストライプなどの凹凸があるカードでも美しい仕上がりを実現します。

昇華再転写方式の仕組み

昇華転写
インクを熱で気化させ、再転写フィルムに浸透させることで、写真や文字を鮮明に再現します。
フィルムのカード表面への熱転写
昇華転写されたフィルムごとカードに圧着するため、擦れや色落ちに強くなります。

昇華再転写方式

昇華再転写方式の特長

高画質印刷（300dpi～600dpi）
写真や企業ロゴ、微細な文字も鮮明に再現します。
カード全面印刷
エッジまで美しく仕上げられるため、デザイン性が高いです。
凹凸対応
ICチップや磁気ストライプがあるカードでも印刷ムラが発生しにくいです。
耐久性の向上
昇華転写により、擦れ・薬品・紫外線に強いです。
多様なカード対応
ICカード、社員証、学生証、資格証など、さまざまな用途に対応可能です。

高画質カードプリンターを導入するメリット

昇華再転写方式を採用している高画質カードプリンターを導入するポイントを解説します。

セキュリティ強化
社員証や学生証に顔写真や個人情報を高精度で印刷できるため、偽造防止に効果的です。
オンデマンド発行
必要な時に必要な枚数をその場で印刷でき、納期短縮・コスト削減できます。
DX推進に貢献
入退室管理、勤怠管理、キャッシュレス決済など、ICカードを活用した業務効率化をサポートします。

他方式との違い（昇華再転写方式と直接印刷方式の比較）

直接印刷方式は、カード表面に直接インクを転写するため、凹凸部分に印刷できず、耐久性も低めになっています。
昇華再転写方式は、フィルムを介することで、耐擦過性・耐薬品性・耐UV性に優れ、長期間の使用に適しています。

項目	昇華再転写方式	直接印刷方式
印刷品質	高画質（写真やグラフィックを鮮明に再現）	標準画質（カード表面に直接印刷）
耐久性	高い耐久性（擦れや色落ちに強い）	耐久性はやや低い（擦れや色落ちしやすい）
対応カード種類	ICカード、磁気カードなど、凹凸のあるカードにも対応	平らなカードのみ対応
コスト	高め（フィルム使用のため）	低め
推奨用途	社員証、学生証、ICカード、セキュリティカード	ポイントカード、メンバーズカード、簡易IDカード

昇華再転写方式が選ばれる理由

近年、企業や教育機関ではICカードの普及とともに、「高画質」「耐久性」「セキュリティ」が求められています。昇華再転写方式はこれらのニーズに応える最適な印刷技術であり、オフィスや学校のDX化にも大きく寄与します。

上記の昇華再転写方式(再転写印刷方式)を採用したカードプリンターはこちら。