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学芸員レポート
―1/15号掲載ー
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―2/1号掲載―
東京/岡塚章子|東京/関次和子|大阪/中井康之神戸/木ノ下智恵子高松/毛利義嗣山口/阿部一直
「地平線への夢 水越武写真展」/「石内都写真展 マザーズ 2000-2005 未来の刻印」(仮称)
東京/東京都写真美術館 関次和子
2006年の気になる展覧会、動向
「生態系からみた地球」というテーマに基づき、〈奇跡の星〉地球の壮大な自然の営みと、日本列島のさまざまな生態系の様相を、写真家・水越武が入念な視点でとらえた代表作品を一堂に展覧する写真展。
 水越氏は、1938年愛知県豊橋市に生まれ、20代のころ、山岳写真家・田淵行男氏の『高山蝶』に深い感銘を受け写真の道に進むことを決意、田淵から山に対するひたむきな姿勢や、対象をとらえる洞察力を学びました。そして、71年に発表された「穂高」のシリーズは、厳然たる山の神髄を示し、水越武の名前を山岳写真界に深く刻印することとなりました。
 水の誕生によって生命をもつ奇跡の惑星となった地球と、変化に富む多様な生態系をもつ日本列島を見つめ、森林や湿原の多様な美しさ、そこに生息する動植物の驚くべき生態をフィルムに刻んできた水越武氏。本展覧会は水越氏の静謐かつ豊饒な写真世界を一望する絶好の機会となるとともに、私たちの住む地球環境を再考する契機となるでしょう。

会期と内容
●「地平線への夢 水越武写真展」
会期:2006年6月17日〜7月17日(予定)
会場:豊橋市美術博物館 愛知県豊橋市今橋町3−1 TEL. 0532-51-2882

会期:2006年9月16日〜11月12日(予定)
会場:北海道立釧路芸術館 釧路市幸町4丁目1番5号 TEL. 0154-23-2381

2006年担当の企画および抱負
 東京都写真美術館では、わが国を代表する写真家であると同時に、昨年の第51回ヴェネチア・ビエンナーレ日本館で開催され、大きな話題を呼んだ石内都による「マザーズ 2000-2005 未来の刻印」展の日本凱旋展を開催します。
 これらの作品は、84年の生涯を生きた石内の母親を、死の直前に撮影した裸体と、まるでそれを着ていた人の意志が宿っているかのような、様々な種類のシュミーズとガードルの「肖像」です。使いかけの何色かの口紅や眉墨、髪の毛のついた櫛、入れ歯や鬘(かつら)、そして植物や肌の表面のクローズアップがそれに加わります。石内都は彼女の母が遺した様々な「もの」を丁寧に見て、撮ることによって、確執が深かったという彼女の「母」との関係を静かに見つめ、そして「想像以上の悲しみ」を噛みしめるように確認しています。
 それは一人の「母」を一人の「女」として回復していく作業にも思えます。このシリーズは自分のアーティストとしての名前を母の名に因んだ彼女が、一人の独立した現代女性である「石内都」として、84歳の生を生き抜いた一人の独立した現代女性である「石内都」に捧げたオマージュです。現代女性の意識において起こっている大きな変化を彼女の作品は如実に語っています。

会期と内容
●「石内都写真展 マザーズ 2000-2005 未来の刻印」(仮称)
会期:2006年10月21日(土)〜12月3日(日)予定
会場:東京都写真美術館 
東京都目黒区三田一丁目13番3号 恵比寿ガーデンプレイス内 TEL. 03-3280- 0099

[せきじ かずこ]
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