東日本旅客鉄道株式会社様

NFCタグユースケース創出プロジェクト

非接触ICチップを搭載するシール形状の「NFCタグ」は、店舗や施設などに貼り付けることで決済端末などの特別な機器を用意することなくキャッシュレス決済などのサービスを導入することが可能となります。またユーザーはスマートフォンなどをNFCタグにタッチするだけでサービスを利用できるという利便性も兼ね備えており、交通、決済を含めたさまざまな場面での広がりが期待されています。
今回、東日本旅客鉄道株式会社様(以下、JR東日本様)が掲げる「あらゆるサービスがタッチでシームレスにながる社会」の実現に向け、NFCタグを活用したJR東日本様の新規サービス開発を目的とした共創プロジェクトを実施しました。
(2021年3月時点の情報です)

プロジェクトの目的

JR東日本様、ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズ株式会社様、株式会社アクアビットスパイラルズ様、DNPといったステークホルダーとの共創を通じて、生活者視点によるカスタマーエクスペリエンス(顧客体験価値、以下CX)の創造と、各社の技術・知見を統合したサービス・ビジネスモデルの構築を実施。JR東日本様の事業領域に対して4つのサービスコンセプトを創出しました。

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プロジェクトで実施した共創ワークショップの様子

プロセス

本プロジェクトは、以下の4つのステップで進行しました。
主なアクティビティは、オンラインでのユーザー調査と各社メンバーが参加する全3回の共創ワークショップです。組織文化や専門性も異なる4社メンバーでのワークショップとなりましたが、サービスデザインの一つの特徴である人間中心の視点を共通言語に、各メンバーの知識や意思を統合しながら価値あるCXを提供するサービスコンセプトを創出しました。

1. 生活者のモヤモヤを起点としたアイデア発散
生活者の移動・買い物にまつわるモヤモヤ(不満や悩み)をオンラインアンケートで収集。それらを解決するアイデアを、NFCタグの特徴が記載されたヒントカードを使って発案する。

2. アイデア結合によるユーザーストーリーの作成
2つのアイデアを効果的につなぎ合わせ、複数のシーン・サービスが連携する一連のユーザーストーリーを作成する。

3. 体験価値(コンセプト)の創出
ストーリーの主人公を具体化。その人が置かれている状況や価値観などを考慮しながら、ストーリーの体験価値を明文化する。

4. サービス・ビジネスモデル設計
サービスの流れとそれを実行するための事業者側のオペレーション、顧客とJR東日本様、パートナー企業の間での価値交換の流れを具体化し、実現性と継続性の伴ったビジネスモデルを設計する。

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創出したユーザーストーリーの一例

今後も、NFCの普及に向け、さまざまな企業との取組みを実施していきたいと思います。

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DNPではサービスデザイン・ラボという組織を編成し、人起点で商品やサービスの新たな体験価値を創造し、
それを継続的に提供するための組織や仕組みも含めてデザインする方法論「サービスデザイン」を推進しています。

※サービスデザイン・ラボは、DNP 大日本印刷の登録商標です。

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