コンテンツ(キャラクター)ビジネス成功の秘訣は?ビジネスモデルや事例を紹介

情報発信・商品販売のためのプラットフォームも続々と普及し、自社コンテンツの制作やオリジナルキャラクターを活用したブランディングが容易になりました。このような流れを受けて、コンテンツビジネスやキャラクタービジネスに挑戦したいと考えている方もいらっしゃるかもしれません。 本記事では、コンテンツビジネスを始める前に知っておきたいこと、コンテンツビジネスを成功させるポイント、キャラクターを使ったビジネスの強みと注意点についてご紹介します。

2022年8月22日 公開

【目次】

コンテンツビジネスのイメージ

コンテンツ(キャラクター)ビジネスを始める前に知っておきたいこと

コンテンツビジネスとは、会社が著作権を持つ独自コンテンツを作って売るビジネスのことです。コンテンツやキャラクターの制作を決める前に、コンテンツビジネスの基本や現状・将来性について押さえておきましょう。

コンテンツビジネスの現状

「令和2年 コンテンツの世界市場・日本市場の概観(経済産業省)」によると、コンテンツ市場規模は、世界レベルで着々と拡大しており、特にインターネットを活用したコンテンツマーケティングが急速に拡がっているのが分かります。オンラインゲーム、動画配信、アプリ、電子書籍などのデジタルコンテンツは、世界・日本ともに需要が伸びています。市場規模はどんどん拡がっており、ゲーム・映像分野については著しく拡大しています。

コンテンツビジネスの市場が伸びている理由

コンテンツビジネスが持つ以下のようなメリットが、市場規模の拡大に貢献していると考えられます。

ビジネスのハードルが低い

これまで、コンテンツを発信するプラットフォームと言えば、テレビ・ラジオ・書店・実店舗など現実世界に限られていました。「コンテンツ」は放映用の動画やCM、書籍などが主流で、作成には手間も費用もかかっていたため、コンテンツ制作のハードルが高い状態でした。
しかし、インターネットの台頭によって、低コストでコンテンツを制作・販売できるようになりました。中小企業や個人事業主でもコンテンツビジネスが始めやすい環境になったのです。

Web上から発信しやすい

Webにはコンテンツ制作を支援するツールがある上、コンテンツを収益化できるプラットフォームも豊富です。このようにインターネット上の環境が整備されることで、誰でも簡単にコンテンツの作成・発信ができるようになりました。
さらに言えば、デジタルコンテンツにかけた費用と効果は比例しません。投じた費用にかかわらずユニークなコンテンツや役に立つコンテンツであれば評価され、利益を生む可能性があるということです。Web上から発信しやすい上、うまくいけば費用対効果が高くなるということもあって、デジタルコンテンツにチャレンジする個人・企業が急激に増えています。

ユーザーとの間に信頼性を構築しやすい

コンテンツは企業とユーザーの間を取り持ってくれます。ユーザーにコンテンツを提供するのは、一種のコミュニケーションです。定期的にコンテンツを発信することで、ユーザーに親近感を持ってもらいやすくなるでしょう。コンテンツを通じてユーザーとの信頼関係が生まれやすくなるため、リピーターを増やす効果も期待できます。

コンテンツビジネスを成功させるポイント

コンテンツビジネスを成功させるには、以下のようなマーケティングのポイントを押さえましょう。

ターゲット層を決める

「20~30代の男性サラリーマン」「都内に住む女子大学生」など、ターゲットによって購買行動は異なります。提供コンテンツのターゲット層を決定し、ターゲット層に刺さるようなコンテンツづくりを目指しましょう。「オウンドメディアを作ってお役立ち情報を発信したい」、「キャラクターを使ったビジネス展開をしたい」というのであれば、まずそのコンテンツに反応しそうなターゲットを絞る必要があります。

念入りに市場調査を行う

狙ったターゲットにアプローチできても、実際に購買行動に移してもらわなければ売上にはつながりません。購買につなげるためには、ターゲットが何を考えているのか、意思決定の要因は何かについて知り、コンテンツに反映させることが重要です。アンケートやインタビューなどを実施して、ユーザーが本当に求めている情報が何なのか、念入りに調査を行いましょう。

集客方法を工夫する

市場調査で得た情報をもとに、コンテンツが人の目に触れられるような施策を実施します。情報が多すぎるインターネットでは、ただ発信するだけではすぐに埋もれてしまうため、集客をするにはコツが要ります。広告の掲載、SEO 対策、SNSでの情報の拡散など、集客の方法を工夫しましょう。
若い年代ならSNSを使い分けているかもしれませんし、サラリーマンであればニュースサイトや電子新聞を開く機会が多いかもしれません。ターゲットを絞ると、どのように集客するべきか見えてきます。ターゲットのアクティブな時間帯にあわせて、タイミングよく発信することも重要です。

コンテンツはこまめに更新する

コンテンツのリリース後は、こまめに更新・アップデートを行いましょう。こまめに更新されないコンテンツでは、ユーザーの興味が薄れてしまいます。しかし、やみくもに更新頻度を上げなければいけないというわけではなく、ユーザーにとって必要な情報を追加・リライトしていくことが大切です。
情報が氾濫しているデジタルコンテンツの世界では、数よりも質が問われます。質を担保するためにも、コンテンツはこまめに更新しましょう。

結果を急がない

コンテンツマーケティングは、すぐに成果が出るような施策ではありません。コンテンツ制作に手間と時間がかかる上、収益化に至るまで半年~1年はかかるでしょう。だからこそ、提供するコンテンツビジネスを吟味し、綿密な計画を立てた上で、最低でも6カ月は続けられるような体制を構築する必要があります。まずは低コストでスタートし、軌道に乗ったタイミングでコンテンツを拡大していくという手もあります。

キャラクタービジネスの強み

古くからマーケティングに取り入れられてきたキャラクタービジネスという手法には、現代まで残り続けるだけの強みがあります。

キャラクター自体の価値がある

キャラクターの知名度が上がると、キャラクターそのものに価値が生まれます。特定の商品に同じキャラクターを使うことで、企業イメージがすぐに伝わるようになり、ブランディングに寄与するでしょう。また、キャラクターを通して、企業に親近感を覚えていただくことも可能です。商品には興味がないユーザーがキャラクターに惹かれ、購買行動につながることもあります。

自社の顔になる

キャラクターは強い個性を持ち、目立つので、ユーザーの記憶に残りやすいという特徴があります。キャラクターと企業を紐づけると、キャラクターを見るだけで特定の企業を連想するようになり、商品の認知効果が高くなります。また、キャラクターの認知度・知名度が向上したら、キャラクターが広告塔になってくれるでしょう。

コンテンツテーマが一貫する

キャラクターはマーケティングの柱となり、「このキャラクターを活かしたマーケティングを行う」という軸が確定します。新規商品や新たなコンテンツを制作する際にも、キャラクターを軸に据えるとユーザーのニーズをとらえやすく、施策がブレにくいメリットがあります。

コンテンツの拡張性を秘めている

キャラクターには拡張性が高いという強みがあります。例えば、ゲーム、アニメーション、キャラクターグッズ、おもちゃなど。自社商品のパッケージに掲載するだけではなく、幅広い展開が可能です。メディアミックスによってコンテンツを拡張することで、キャラクターの付加価値がさらに高まります。

キャラクタービジネスのポイント

キャラクタービジネスを行う上で押さえておくべきポイントは、以下の3点です。

キャラクターはシンプルにまとめ、コンセプトは徹底する

キャラクターを作成する際、コンセプトには一貫性を持たせる必要があります。コンセプトを徹底することで、キャラクターデザインがシンプルにまとまります。無駄な要素を削ることで伝えたい情報がシンプルに伝わるでしょう。また、外見だけでなく、キャラクター設定もシンプルにまとめることで、ユーザーに覚えてもらいやすくなります。

知名度や認知度を上げる施策を行う

キャラクターを商品に採用するだけでは、ユーザーに覚えてもらうことはできません。知名度や認知度を上げるために、積極的に露出させる必要があります。まったく無名のキャラクターである場合、知名度・認知度を上げるようなPRやイベント等を行い、ユーザーに強い印象を残すことが大切です。

起用に関するルールを設ける

もしキャラクタービジネスを発展させたいと考える場合は、起用に関するルールをあらかじめ策定しておきます。
使用料の決定方法、どのようなマーケティングを行うか、宣材使用のルールなどを決めておくことで、より効果的なキャラクターマーケティングを行えます。また、外部とキャラクターライセンス契約を結ぶ際にも、起用に関するルールの提示が必要です。

コンテンツビジネス・キャラクタービジネスで気をつけたいこと

コンテンツやキャラクターを使ったビジネスにはメリットもありますが、気をつけなければならないこともあります。

コンテンツ・キャラクターはすぐ認知されるものではない

コンテンツやキャラクターは、リリースしただけでは認知されず、成果はすぐに現れません。たとえ認知されたとしても、絶えず発信や施策を続ける必要があります。例えば、パッケージデザインを変えるにあたり、長年愛されてきたキャラクターの引退・変更を行った企業があります。SNSで賛否両論あったことで話題性が上がり、新しいシンプルなキャラクターデザインも徐々に受け入れられ、結果としてSNSで物議をかもしたことが認知度アップに貢献しました。これは老舗菓子メーカーが行ったチャレンジングかつリスクの高い施策でしたが、新しくリリースするキャラクターをうまくユーザーに認知させた成功事例のひとつといえます。

コンテンツの作成・運用するノウハウが必要

情報のあふれた昨今では、中途半端なコンテンツはすぐに埋もれてしまいます。コンテンツをただ制作・発信するだけでは、ユーザーの目に留まることはないでしょう。コンテンツをユーザーの目に届けるためには、それ相応のスキルやノウハウが必要です。効果的にコンテンツを運用するためには、マーケティングのノウハウを持つ部署と連携する、外部の力を借りるといった対策を講じるとよいでしょう。

運用やメンテナンスにコストが発生する

コンテンツビジネスは、初期費用は抑えられるものの、収益を上げるには最低でも半年は必要です。しばらくはコストが生じる可能性を念頭に置き、運用やメンテナンスにかかるランニングコストの許容範囲を設定した上で、施策を考える必要があります。

「Imaging Mall」を活用した事例

DNPフォトイメージングジャパンが提供するImaging Mallは、お手持ちの画像をアップロードするだけで、簡単にフォトグッズを制作・販売できるプラットフォームです。ユーザーから注文を受けた商品は、決済、製造、配送、カスタマーサービスまで、DNPグループがワンストップで対応しており、ユーザーの注文を受けてから商品を制作するので、お客さまが在庫を抱えるリスクはありません。 また、商品のバリエーションも豊富で、ユーザーの多様なニーズにも対応できます。

ここでは、Imaging Mallを実際に導入いただいた事例を3つご紹介します。

プロ野球球団さまの事例

Imaging Mallを活用して、球場で当日販売している試合写真をオンラインで後日購入できるようにしています!試合翌日には更新するようにしているので、せっかく試合を観に行ったのに買いそびれてしまったり、なかなか球場に足を運べないファンの皆さまもスマートフォンやパソコンから購入できるので、とても好評です!

プロサッカークラブさまの事例

サポーターやファンから「あの時の試合ポスターがほしい」、「自宅に飾れるサイズのポスターがほしい」という意見をもとに、Imaging Mallを活用して公式ポスター専用のオンラインショップをリリース。決済・配送・お客様対応までワンストップで提供が可能になりました。ご利用いただいたファンの皆様からは、「つい買ってしまった」「ポストカードサイズで買えてありがたい」といった喜びの声をいただいています。

出版社さまの事例

Imaging Mallを活用してイラストが選べるセレクトカレンダーを期間限定で発売しました。このカレンダーの最大の魅力は、クリエイター別に画集からピックアップした20〜30点前後のイラストの中から、好きなイラストを12点選んでカレンダーが作成できる点で、「自分好みにカスタマイズできてうれしい!」と購入者からも好評でした!

イメージングモールのイメージ

コンテンツ画像をアップロードするだけで、企業ごとのフォトグッズ販売サイトが自動生成されるので、ECサイト制作の手間をかけることなく簡単にオンライン販売が始められます!プロスポーツチームさま、芸能事務所さま、版元・出版社さまなど、画像コンテンツを重視される多くの企業に導入いただいています。

まとめ

ハードルの低さや低コストで始められるという理由から、デジタルコンテンツ市場が著しく伸びています。しかし、参入障壁の低さから次々と競合が増えており、今後ますます競争が激化することが予想されます。

コンテンツをビジネスとして成功させるためには、ユーザーのニーズを理解したコンテンツづくりの継続が大切です。また、コンテンツの作成・販売には労力や時間が必要になる上、収益化には時間がかかります。できるだけ作成・販売コストを抑えた運用を検討する必要があるでしょう。

製品・サービスの販売元

※Imaging Mallは、DNP大日本印刷の登録商標です。

このコラムで紹介した製品・サービス

関連製品・サービス

未来のあたりまえをつくる。®