タレントマネジメントとは?導入に向けたポイントや事例をわかりやすく解説
タレントマネジメントの意味や効果、導入のポイントについて解説します。また、タレントマネジメントを導入する際の業務効率化についても紹介。自社のパフォーマンス向上に課題を感じている方はぜひ参考にしてください。
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2024年7月1日 公開
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経営戦略の一環として、ヒトに焦点を当てた施策でもあるタレントマネジメントが注目を集めています。タレントマネジメントを行う目的は、人材の育成やパフォーマンスの向上をめざすことです。本記事では、タレントマネジメントの基礎知識をはじめ、効果や導入方法、導入時の業務負荷削減につながる顔写真データの収集の方法などについてご紹介します。タレントマネジメントを始めようとお考えの方はぜひ参考にしてください。
【目次】
タレントマネジメントとは?
タレントマネジメントは企業の経営戦略のなかでも、人事戦略の領域に広くかかわっています。採用に始まり、育成や配置はもちろん、評価やモチベーション管理に至るまで、すべてがタレントマネジメントの領域です。
タレントマネジメントは、端的に言えば「社員を管理する」ことで、ここで言う社員とは、能力(タレント)を持った人材を指します。人材を適切にマネジメントすることで能力を最大限に発揮させ、組織としてのパフォーマンスの向上をめざすのが目的です。
採用活動が難航している、新人の育成がうまくいかない、社員のパフォーマンスが悪いといった課題を抱えている場合は、タレントマネジメントを導入することで解決の糸口が見えてくるかもしれません。
タレントマネジメントが注目される理由
タレントマネジメントを用いて、社員のパフォーマンスを上げ、業績をアップさせる人事戦略に注目が集まっています。注目を集めている背景には、企業経営において以下のようなポイントが重視されるようになってきたことが挙げられます。
生産性の向上
タレントマネジメントは、社員のパフォーマンスを上げることが目的のひとつです。昨今では働き方改革が推進され、長時間労働が見直されています。逆に言えば、短い時間の中で、高いパフォーマンスが求められているのです。日々の仕事を効率化し、短時間で成果を上げる人材の育成が求められていることから、タレントマネジメントの必要性が高まっています。
働き方の多様化
終身雇用という概念が崩壊しつつある現代において、自社で長く活躍してくれる人材は貴重です。稼ぐ能力がある人ほど、フリーランスとして組織に属さない働き方を選んだり、収入やスキルアップのために副業や転職をしたりしています。働き方は強制できないため、会社としてはどうやって社員のモチベーションを上げ、会社に対する信頼や愛着が深まることに努め、いかに長く勤めてもらえるかが重要になります。
少子高齢化対策
日本では、少子高齢化が深刻な問題です。そのため、企業は存続をかけて人材の確保に力を入れていますが、少ないパイを取り合うことになるのは必至です。タレントマネジメントを導入することで、採用コストを今いる社員の教育に回し、優秀な人材を育てることに注力できるようになるでしょう。新しい人材の確保が難しくなっている状況だからこそ、社内に目を向けて人的資源を有効活用することが必要となっています。
海外企業との競争
これまで、会社が把握できていなかった個々の能力や、身につけるべきスキルを知るのは、タレントマネジメントの一環です。日本企業だからといって、市場は日本国内に限られません。グローバルな市場において、自社製品やサービスがどれだけシェアを獲得できるかは、社内にどれだけ優秀な人材がいるかにかかっています。グローバルに展開するためにも、能力を発掘する、活かす、成長させるという観点から、タレントマネジメントが注目されています。
タレントマネジメントは社員の能力を把握して適材適所な采配をし、データに基づいた公平な評価を行えるのが特徴です。そのため、社員は、会社に対して不安や不満を持ちにくく、長く働いてくれる人材の育成につながります。
タレントマネジメントの導入で得られる効果とは?
タレントマネジメントでは、社員のデータを集約して、ヒト・モノ・カネの「ヒト」の部分に焦点を当てて管理します。ここからは、タレントマネジメントを導入すると得られる効果について解説します。タレントマネジメントの導入で、以下のような効果が期待できます。
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社員の客観的な評価・適格な人材配置ができる
タレントマネジメントでは、社員に関するデータを細かく収集して管理・分析します。社員の経歴やスキルの他、資質やキャリアプランといったデータを用いて、適性のある部署やポジション、仕事を与えることができるのです。能力を活かせる仕事に就けることで社員のモチベーションもアップするでしょう。また人事評価を適切に行いやすくなり、公平性を保った評価を下すことができます。「頑張れば給与が上がる」「認めてもらえる」「昇進できる」というモチベーションになり、パフォーマンスの向上が期待できます。逆に、キャリアプランにそぐわないマネジメントをしてしまうとストレス要因となり、休職や退職の要因になるケースもあるので注意が必要です。
社員の計画的な採用や人材育成ができる
社員のタレント(能力)を把握するために行うデータ収集により、人手が足りている部署・そうでない部署が明確になります。さらに、どんなスキルやマインドを持った人材が欲しいのかも明らかになるため、採用計画が立てやすくなるでしょう。入社後の人材育成時には、得たデータをもとに注力する人材や習得させるべきスキルが何かがわかるので、効率よく育成が行えます。
社員のモチベーションの維持や向上がしやすくなる
社員のスキルやキャリアプランなどを把握しているので、人事評価を適切に行いやすくなります。査定期間中のポジティブな変化はもちろん、ネガティブな変化も把握できるので、より公平な評価を下せるでしょう。公平性を保った評価は、社員が企業を信頼するのに大きなウェイトを占めています。信頼できると感じれば、「頑張れば給与が上がる」「認めてもらえる」「昇進できる」というモチベーションになり、パフォーマンスの向上が期待できます。
人材管理がしやすくなる
タレントマネジメントでは、社内において垣根を越えた情報共有を行うのがポイントです。集めた社員の情報を一元管理するため、部内だけでなく部署を越えた情報の共有がしやすくなります。また、パフォーマンスが最大化する人材配置が可能です。
企業としての信頼感が増す
自身の能力を適切に把握し、それが最も活かされる仕事を任せてもらえると、社員は企業への信頼を厚くします。さらには、タレントマネジメントを軸に適切な評価がされればなおさらです。信頼感を持った社員は、安心して仕事に集中できます。結果、一人ひとりのパフォーマンスが上がり、組織全体が良い方向へ向かうでしょう。
顧客満足度が向上する
組織の業績アップに、顧客満足度の向上は欠かせません。タレントマネジメントを取り入れることで、適材適所に配属された社員は、能力が認められていることを自覚し、責任を持って仕事に取り組みます。また、社員一人ひとりを把握して、身につけるべきスキルや伸ばすべき能力に合わせた育成が行えます。よって、業務クオリティが改善・向上し、結果として、顧客サービスの質を高められるという利点があります。
タレントマネジメント導入のステップとポイント
タレントマネジメントの導入には、適しているとされるステップと押さえておくべきポイントがあります。各ステップの内容とポイントについてまとめました。
ステップ1:導入する目的を決める
タレントマネジメントは、幅広い人事戦略を包括しています。逆に言えば、できることややることが多岐に渡るということです。そのため、自社のどのような課題を解決したいのか、目的を明確にしておかないと適切な運用ができません。まずは、解決したい課題を抽出するところから始めましょう。
ステップ2:人材情報を洗い出す
タレントマネジメントを導入すると決めたら、横断的に人材情報を収集します。名前や学歴、経歴、資格などの履歴書にも書かれている情報はもちろん、名前と顔が一致するよう顔写真の収集もしておくと良いでしょう。入社後の配属履歴や評価結果、入社してから取った資格があれば追加します。
ステップ3:社員の特性ごとに分類する
データを収集してまとめたら、社員が持っているスキルや資格、こなせる業務レベルなど、分類する項目を決めてリストにします。どう分類するかは、解決したい課題に合わせます。社員数が多い場合は、リストをもとにグループ分けしておくと、研修時にどのグループに受けてもらえば良いかなどがわかりやすくなります。
ステップ4:導入施策を計画する
社員のリストアップとグループ分けが済んだら、導入と運用の方法を計画します。ある程度の柔軟性を持たせておくと、臨機応変に対応しつつも目的から外れることなく、タレントマネジメントが行えるでしょう。
ステップ5:制度を運用・評価する
タレントマネジメントを導入したら、一定期間制度を試してから評価します。評価する項目としては、以下のような内容が挙げられます。
・想定していた効果が得られているか
・コストがかかりすぎていないか
・社員からの評判は良い
・他の効果的な手法はない
評価をしたらタレントマネジメントの改善点が見えてくるはずです。次はその課題を解決するための施策を打ち、改めて一定期間後に振り返ります。PDCAを回していきながら、自社にとって最適なタレントマネジメントを実行していきましょう。
タレントマネジメントで起こりうる課題
タレントマネジメントの導入時に起こりやすい課題についてご紹介します。前もって知っておくことで、対策が立てられます。
人材に応じた部署配置ができない
収集する人材データが不十分だと、適切な人材配置ができません。履歴書にあるようなデータは人事が把握している、スキルや評価結果は部署の評価者が持っているといったように、データがあちこちに点在していると社員のタレントを正しく把握できなくなります。人材データを一元化することがとても重要になってきます。
育成計画がまとまらない
企業によっては、幹部候補や役員候補の育成を行いたい場合もあるでしょう。すると、新卒に対して5年・10年という中長期的な育成計画を敷くため、やるべきことが曖昧になりがちです。中長期的な計画では、目的から逆算して、いつまでにどうなっていれば幹部や役員としてふさわしいかを考え、それを短期目標として置きます。育成計画がまとまらない時は、目標や期日を見直してみると良いでしょう。
運用効率や業務工数の煩雑化
タレントマネジメントの運用には、人材を探す・育成する・システムの管理運用をするなど、人手も費用もかかります特に顔と名前が一致するように顔写真を収集する場合、履歴書の写真を利用する方法もあります。しかし、1枚ずつパソコンに取り込んでデータ化する、複数枚の顔写真データを同じサイズに加工するなど、登録データを準備するだけでも大きな手間です。顔写真データの収集で時間を使ってしまうと、タレントマネジメントの導入もどんどん遅れてしまいます。そんな時は、ツールやサービスを上手に活用するのもおすすめです。
効率よく顔写真を集めるには
もし、社員の顔写真を効率よく集めたい場合は、「DNP顔写真収集サービス with Ki-Re-i®」の利用を検討してみてはいかがでしょうか。全国5,600か所以上に設置されている、証明写真機Ki-Re-iで撮影して、顔写真データを一元管理することができます。社員の方々のご自宅や勤務先近くの街中にあるKi-Re-iを利用するのはもちろん、職場へのレンタル設置も可能です。
また、設置場所によっては24時間いつでも利用できるところもあるので、日勤・夜勤と長時間稼働している会社でも、時間を気にすることなく顔写真の撮影・収集が行えます。タレントマネジメントの導入に合わせて、顔写真データが必要な時は、ぜひ、「DNP顔写真収集サービス with Ki-Re-i」の導入をご検討ください。詳しくは、以下のページでご覧いただけます。お問合せや資料のダウンロードも承っております。お気軽にご相談ください。
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「DNP顔写真収集サービス with Ki-Re-i」の導入事例
DNP顔写真収集サービス with Ki-Re-iは様々な業種のお客さまにご利用いただいております。
紹介した事例の詳細やその他の事例は、以下のページでご紹介しております。自社への導入をご検討の方は、ぜひ合わせてご覧ください。
社員証の顔写真登録や一斉更新にも使える
「DNP顔写真収集サービス with Ki-Re-i」を使えば、タレントマネジメントで必要となる顔写真収集はもちろん、社員証や広報誌に利用できる顔写真の撮影もできます。また、新入社員の入社や定期更新ごとに、カメラマンの手配や撮影場所の確保をする必要もありません。顔写真収集に人手やコストがかかりすぎている、均一的で高品質な顔写真が欲しいとお悩みの方は、「DNP顔写真収集サービス with Ki-Re-i」のご活用をぜひご検討ください。
タレントマネジメントを運用する時に注意したいこと
メリットの多いタレントマネジメントですが、運用時に気をつけておきたいポイントもあります。
制度を社員に浸透させる
タレントマネジメントは、社員から理解を得られないとうまく運用や活用ができません。制度の運用開始前には、社員向けに説明会を設け、必要性を理解してもらえるようにしましょう。導入の目的や運用方法、協力して欲しいことといった制度自体の説明はもちろん、社員にとってどんなメリットがあるのか、現状から何が変化するのかなどを伝え、不安や不満が残らないようにするのがポイントです。
コストがかかる
準備や実施後の運用には、人的なリソースはもちろん、人件費や管理ツールのランニングコストなどがかかります。タレントマネジメントを導入する際には、かかるコストを洗い出して、それに見合う効果が得られるか十分に検討しましょう。
まとめ
タレントマネジメントを導入することで、人材の管理や育成が効果的に行えるようになります。しかし、導入にあたっては自社の課題に合わせた育成のロードマップを敷き、一定期間ごとに効果測定を行わなくてはいけません。自社の課題や人材の適切な抽出を行う、目標設定をしっかりと行うといったポイントを押さえておくことが大切です。
タレントマネジメントにおいて、顔写真の撮影と収集は社員管理をするために欠かせない上、意外と手間がかかる作業です。顔写真の撮影・収集は、ツールやシステムを活用することで、より効率化が図れます。「DNP顔写真収集サービス with Ki-Re-i」を活用すれば、カメラマンの手配や社員の撮影スケジュール調整などの手間が省けますし、顔写真データのサイズや画質も統一できるため、編集加工する時間も削減できます。
「DNP顔写真収集サービス with Ki-Re-i」の詳細は以下のページでご紹介しています。より詳しく知りたい方は、ぜひご一読ください。
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社員証や人事台帳等の顔写真を街なかの証明写真機Ki-Re-iで効率よく撮影、収集できるサービスです。 |
スマートフォンで撮影した顔写真を手間なく集めることができる「DNP顔写真収集サービス with Photo Entry®」もございます。Ki-Re-iでの撮影が難しい遠隔地拠点では、Photo Entryを使って各自スマホで撮影するといったことも可能です。
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エンドユーザーがスマートフォンで撮影した顔写真を簡単にトリミングし、安定した品質・均一な大きさ(ピクセル数)の顔写真データをサーバーに収集し一元管理します。 |
お問合わせ
製品・サービスの販売元
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- ※Ki-Re-i、Photo Entryは、DNP大日本印刷の登録商標です。
このコラムで紹介した製品・サービス
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企業の総務人事ご担当者様におすすめ! Photo Entryはエンドユーザーの顔写真収集を効率化するサービスです。エンドユーザーがスマートフォンやタブレットで撮影した顔写真を簡単にトリミングし、安定した品質・均一な大きさ(ピクセル数)の顔写真データをサーバーに収集し、高いセキュリティ環境で一元管理します。顔写真付きの社員証や会員証、顔認証ゲート用の顔写真データなど、幅広い用途にご利用いただけます。 ※DNP顔写真収集サービス with Ki-Re-iとの併用も可能です。