UGCとは?具体的な活用例・効果と重要性を解説

広告よりも信頼されるUGCを「単なる口コミ」で終わらせず、事業成長を支える戦略的資産へと変えるための活用ノウハウを解説します 。 代表的な活用事例や法的な注意点に加え、高純度なインサイトを抽出し「次の一手」の根拠に変えるための、ファンコミュニティという新たな選択肢についても深掘りしました。 ユーザーのリアルな声を確信に変えるための、実践的なガイドとしてご活用ください。(2026年3月公開)

1.UGC(ユーザー生成コンテンツ)とはなにか?

UGCとは、一般ユーザーによって作成されたコンテンツ(SNS投稿、レビュー、ブログ、動画など)のことを指します。第三者の「リアルな声」であることが特徴です。

具体的には、以下のようなものが挙げられます。

UGCの代表的な例
SNS投稿 個人のInstagram、X(旧:Twitter)での写真・動画などの投稿
レビュー Amazonや楽天、Googleマップなどへの口コミ投稿、評価
ブログ 購入体験や比較検証記事などの投稿
動画 Youtube等への動画投稿、配信

これらの一般ユーザーによるSNS投稿やレビューが消費者にとって信頼性の高い情報源となり、購買意欲に強い影響を与えています。

つまり、UGCを通じて生まれる信頼性の高い情報が売上に繋がるのです。

また、企業側の目線では「なぜ選ばれたのか」というブランドの勝ち筋を解き明かす「高純度なインサイトの集積」であることも忘れてはならない要素です。

「IGC」との違い

UGCと似た言葉に「IGC(Influencer Generated Content)」があります。
IGCは企業がインフルエンサーに依頼して作成してもらうコンテンツを指します。

あくまでもUGCは、ユーザーが自主的に投稿したコンテンツを指します。企業がインフルエンサーに依頼をし、商品のプロモーションをしてもらうIGCはUGCには含まれません。

2.UGCが重要である4つの理由

現代のマーケティングにおいて、UGCが重要視される理由は下記の4つです。

以下、ひとつずつ解説します。

理由① 「企業の発信」より「個人のリアルな声」への信頼度が高いこと

「企業発信の広告」への不信感が根底にある

現代の消費者は日常的に広告を目にしており、特にネット広告の表示形式に対して「不快感を抱く」ケースも少なくありません。

株式会社ニュートラルワークスの調査によると、企業側が発信する広告(リスティング広告)に対し、全体の45.6%の人が「表示されない方が好ましい」、25.6%の人が「信頼できない情報だと感じる」と回答しています。

<図 Q.リスティング広告に対して、感じた・経験したことがあることをお選びください。(複数回答)>

また、約7割のユーザーが広告を意識的に避けているという実態があり、広告のみで信頼を獲得することの難しさが浮き彫りになっています。

「個人発信のUGC」への高い信頼がある

一方、UGCへの信頼は非常に高いのが特徴です。

Letroの調査では、「商品・サービスの購入時に、UGCを信頼するか」という質問に対し、全体の64.6%の人が「する」と回答しています。

「商品・サービスの購入時に、UGCを信頼する・しない」人の割合

する:64.6%
しない:35.4%

このことから、「企業による一方的な発信」よりも「個人のリアルな声」が信頼の高い情報源になっていることがわかります。

「UGC」を活用した取り組みとして近年注目されているものとしては、特定のブランドや商品、アーティストを応援する人々が集まり、相互に交流を深める「ファンコミュニティ」が挙げられます。

理由② 「購買決定」への強力な後押しとなること

※1:「Conversion Rate(コンバージョンレート)」の略。ここでは、UGCに触れたユーザーの何割が商品購入に至ったかを示す(後略)。

「商品購入前にUGCを閲覧する」ことが当たり前の時代になっている

多くの消費者にとって、商品購入前にSNSやレビューサイトで「UGCのチェック(口コミ、レビューなど)」をすることが一般的になっています。

Letroの調査によれば、「商品を購入する際にUGCをチェックする」と答えた人は、全体の7割を超えており、大多数の消費者が購入前にUGCを閲覧していることがわかります。

「商品を購入する際にUGCをチェックする」人の割合

ネット通販や定期通販の場合:88.5%
小売店の場合:70%

特に実物を確認できないネット通販の場合、「購入前にUGCをチェックする」割合はほぼ9割と、かなり重視されています。

また、消費者庁の調査によれば、15〜29歳の若年層では商品・サービスを検討する際に「決め手となる情報源」としてSNSの情報を参考にする割合が58.3%、ブログやクチコミ・レビューサイトも30%以上と、UGCが購入時の決め手となる傾向があります。

商品・サービスを検討する際に「決め手となる情報源」として選ばれるツールの割合

<全体>
第1位:家族・友人・知人(36.1%)
第2位:インターネット記事やブログ(29.9%)
第3位:テレビ・ラジオ(26.2%)

<若年層(15~29歳)>
第1位:SNS(58.3%)
第2位:家族・友人・知人(35.4%)
第3位:インターネット記事やブログ(31.8%)

「UGCコンテンツ有無」によるCVR(コンバージョン率)の変化が生じている

YOTPOの調査では、UGCに触れたユーザーのCVRは5.6%に対し、触れていないユーザーは2.1%と、約2.7倍もの格差が生じることが報告されています。

「UGCのコンバージョン率への影響」をもたらす割合

UGCを見た買い物客のCVR:5.6%
UGCを見ていない買い物客のCVR:2.1%

これらのことから、UGCが単なる情報としてではなく、購入の後押しをする「参考情報」として機能していることがわかります。

理由③ 情報収集のあり方が「検索エンジン」から「SNS」へ変化したこと

「ググる」から「タグる」「タブる」へのシフトがみえる

現代では、年代によって情報を探す「場所」が大きく異なります。

Googleなど検索エンジンだけで網羅できる時代は終わり、InstagramなどSNS上のUGCが「検索の土俵」として不可欠になっています。

年代別に傾向を比較すると、下記のとおりです。

年代別情報収集ツールの利用傾向 比較表
年代 主な傾向 注目するポイント
10代 SNS+動画検索が主流 ・女性はInstagram、XなどSNSを検索目的でも活用。Youtubeも約7割が使用
・男性はYoutubeでの情報収集がGoogleを上回る
20代 SNS+動画の利用が主流 ・男女ともにGoogle検索利用率が他年代に比べて低い
・女性はInstagramとYoutube、男性はYoutubeが最も多い
30代 検索エンジン+SNSの利用が主流 ・10~20代と比べ、GoogleやYahoo!の利用者が増加
・Xを中心にSNS利用も多い
40代 検索エンジンがやや優勢 ・男女ともにGoogle検索が軸
・10代~30代では半数に満たなかったYahoo!の利用者が半数を超えてくる
50代以上 検索エンジンが絶対的主流 ・GoogleやYahoo!がメイン
・SNSでの情報収集はまだ限定的で3割に満たない

特に若い世代ほど、情報収集の際にGoogleやYahoo!などの検索エンジン以外にSNS上に投稿されたUGCを見ていることがわかります。

「発見タブ」で得た情報が購入のきっかけになり得る

商品購入を検討する段階においてSNSなどで情報収集をするケースの他に、暇つぶしにSNSを触っていて自分の興味にあうUGCを発見し、購入に至るケースも少なくありません。

SAKIYOMIの調査では「Instagramの発見タブで見た投稿から、商品購入をしたいと思ったことがある」人は、全体の74.1%にもあたります。

<図 【調査3】実際に発見タブからリーチしたコンテンツで訴求されている商品を購入したいと思ったことはあるか。>

「自ら探す(検索)」だけでなく、「SNSで偶然出会ったものに納得して買う」という流れが確立されている現代において、自発的なUGCの発生はビジネスの成否においても重要な鍵となっています。

理由④ 「ファン化の促進」と「顧客インサイトの収集」ができること

UGCを通じたコミュニケーションは「熱烈なファン」を育てるきっかけになる

SNSでユーザーから投稿された文章や写真に対し、企業側が公式アカウントで紹介するなど好意的な反応を示すことで、ユーザーは「自分の声が届いた」とよりポジティブな感情を抱くようになります。

こうして企業とユーザーの距離感が縮まることで、「ブランドへの愛着(ロイヤルティ)」が向上します。
単なる消費者ではなく、ブランドを積極的に広める・ともにつくり上げる「パートナー」へと進化していきます。

また、他のユーザーも同じようにUGCを投稿しようと考えるきっかけにもなるため、質の良いUGCの蓄積へとつながります。

UGCを分析することで「なにが求められているか」のヒントを得られる

UGCはユーザー個人が自由に作成し、投稿できるものです。

そこにはユーザーの本音として、良い点だけではなく不満点(ネガティブな声)も含まれます。

こうした「顧客の本音(インサイト)」を分析することで、新たな商品開発のヒントだけではなく商品・サービスの改善にとっても貴重なヒントを得ることができます。

さらに、このインサイトからはプロモーションにおいても「どのターゲットに、どの言葉が最も刺さるか」という共感の道筋を特定することも可能です。

3.UGCの主な活用例 5つ

UGCは、オンラインからオフラインまで幅広いマーケティング活動で活用されています。
ここでは実際の活用例のなかでも主要なものを5つ挙げて、解説します。

UGCの主な活用例 5つ

以下、ひとつずつ解説します。

活用例① 公式SNSでのリポスト・引用

・ブランドへの愛着(ロイヤルティ)の向上
・他のユーザーが新しい情報に触れる機会の増加

公式SNSでユーザーの投稿をリポスト・引用することで、ブランドとファンの距離が縮まり、ロイヤルティの向上が期待できます。

また、「商品をどのように活用しているか」といった実体験の投稿を紹介することで、投稿者以外のユーザーが商品やサービスを知るきっかけにもなります。

より効率的にUGCを生み出す施策として、以下のようなものがあげられます。

UGCを生み出す施策

・ハッシュタグを用いた投稿を促す
・企業の投稿へ引用やコメントを募集し抽選でプレゼントを配るなど、ユーザーが楽しめるキャンペーンを打つ

活用例② Webサイト・ECサイトへの掲載

・購入を検討しているユーザーの不安解消
・CVR(購入率)の向上

企業発信の情報だけでなく、レビューなど第三者のリアルな感想を掲載することで、購入を検討しているユーザーが知りたい情報を確認しやすくなります。

例えば、

・この商品はどういった人が購入している商品なのか?
・実際の使い勝手はどうなのか?

といった情報がわかることで不安が解消され、結果としてCVR(購入率)の向上につながります。

活用例③ Web広告のクリエイティブへの活用

・ユーザー視点による「リアルな声」をもとにした
 広告の導入による、CTR(クリック率)の改善

ユーザーが撮影した写真や動画の投稿やレビューをWeb広告のクリエイティブに活用することで、「リアルな声」とともに商品・サービスの魅力を伝えることができます。

企業が作成した広告よりも自然な表現になりやすく、一般的な広告よりもCTR(クリック率)が上がりやすい傾向にあります。

注意点

広告にUGCを使用する際は、投稿者の許可を取った上で掲載する必要があります。UGCの著作権は投稿者にあり、自社に関するものとはいえ無断で転載することはできません。

活用例④ 店舗POPや購入時の同梱物への引用

・購入を検討しているユーザーの不安解消
・店頭での商品理解の促進

店舗POPや商品購入時の同梱物に口コミやレビューを掲載することで、「どういった商品なのか」理解が進み、購入の後押しをしてくれます。

活用例⑤ 商品・サービスの開発・改善へのフィードバック

・ユーザーニーズの把握
・商品・サービスの品質向上

商品・サービスの品質向上における市場の成功事例:無印良品「IDEA PARK」

サービス内容 商品開発や改善、再販に関するリクエストを投稿できる
主な成果 ・累計リクエスト8万件超
・商品化の実現

無印良品が運営する「IDEA PARK」では、ユーザーから商品の開発や改善、再販に関するリクエストを直接受け付けています。

累計リクエスト件数は8万件を超えており、顧客の潜在ニーズを商品開発へと反映する代表的な事例となっています。

そのUGC、確信を持って「次の一手」に活かせていますか?

消費者のリアルな声(UGC)は、売上を左右する強力な武器であると同時に、ブランドの「勝ち筋」を解き明かすインサイトの宝庫です 。

DNPは、質の高いUGCを狙って創出し、データに基づいたプロモーションや商品開発へと繋げる一気通貫の支援を提供しています 。

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4.UGCを活用する際の4つの注意点

UGCの活用には法的・倫理的なリスクが伴うため、下記の4つの点に注意が必要です。

以下、ひとつずつ解説します。

注意点① 著作権・肖像権の侵害をしないようにする

ユーザーが投稿した画像や動画を、投稿者の許可なくWebサイトなどに掲載することは著作権・肖像権の侵害にあたる可能性があります。

自社に関する投稿であっても、無断で転載することはできません。

使用する前に必ず投稿者から許諾を得るか、利用規約で事前の同意を得る仕組みが必要です。

注意点② 薬機法に抵触していないか確認する

化粧品や医薬品、サプリメントなどの場合、個人の感想であっても虚偽または誇大な記事・広告は薬機法違反にあたります。

例えば、下記のような内容は薬機法に抵触する表現となるため、注意が必要です。

・「特定の病気が治る」などの表現
・「特定の病気に効果的」などの表現
・「安心・安全性が認められている」などの表現

広告に転用する際は、内容が法に抵触していないかどうか、きちんと確認を行いましょう。

また、明らかな薬機法違反の投稿に関しては、ユーザーに削除を求めることも検討が必要です。

注意点③ ネガティブな内容のUGCには、真摯な対応を見せる

ユーザーの投稿の中には「使いにくかった」など、ネガティブな内容も含まれます。

特に拡散力に優れたSNS上の投稿は一気に広まるリスクもあるため、早めの対応が必要になります。

事前に下記のものを準備しておくことで、迅速な対応を行うことができます。

・ネガティブな内容の投稿を早期に見つけるシステムの構築
・カスタマーサポートとの連携
・投稿内容についてガイドラインの制定

ネガティブな内容はときに「改善すべき点のヒント」となり得ます。
誠実に対応することで、逆にブランドの信頼を高めるチャンスにつながります。

注意点④ UGCが生まれにくい商品があることを理解する

UGCが生まれにくい商品があることを理解しておくことも重要です。

例えば、以下のような商品はUGCが生まれにくい傾向にあります。

・差別化しにくい日用品(トイレットペーパー、洗剤など)
・無形商材(金融商品、保険など)

自社の商品・サービスがUGCに向くかどうか判断をした上で、UGCマーケティングに力を入れるか検討しましょう。

5.UGCを生み出す場として注目される「ファンコミュニティ」

UGCの創出の場として最も一般的なのはSNSですが、UGCを事業成長を支える継続的な資産として活用したい場合、新たな選択肢となるのが「ファンコミュニティ」の構築です。

「高純度なインサイト」を抽出し、施策へつなげるメリット

・意図的な創出と心理的安全性
クローズドな環境は、SNSでは語られにくい深い本音や改善のヒントを引き出しやすくします 。
また、テーマを絞った「共創」を促すことで、プロモーションや商品開発に活用しやすい質の高いUGCを狙って生み出すことが可能です 。

・データの紐付けによる「確信」
投稿内容を属性データや行動ログと紐付けることで、「どの顧客層が何に熱狂しているのか」という共感シナリオをより可視化しやすくなります。分析結果は、Web広告の訴求軸や新商品のコンセプトをデータに基づいた確信を持って決定するための強力な根拠となります 。

ファンコミュニティという「対話の拠点」を持つことは、UGCが自然発生しにくい日用品や無形サービス、高額商材においても、競合他社が持ち得ないインサイトを独占できる強力な戦略となります 。

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