ITデバイス運用の委託先を選ぶポイント

企業で利用するITデバイスは、PCだけでなく、スマートフォンやタブレット、POS端末、業務用端末などへ多様化しています。管理対象が増えるなか、キッティングや資産管理、問合わせ対応、保守などに、多くの時間を要している企業も少なくありません。

こうした運用負荷を軽減する方法の一つが、ITデバイス運用のアウトソーシングです。ただし、委託先によって対応範囲や運用体制は異なるため、価格だけで判断するのではなく、自社の課題や運用条件に合っているかを複数の観点から確認する必要があります。

本コラムでは、委託先を比較する前の準備と、確認しておきたい8つのポイントを解説します。

比較前に、必須条件と希望条件を分ける

委託先を比較する前に、自社にとって欠かせない「必須条件」と、満たせれば望ましい「希望条件」を分けます。例えば、対象ITデバイス、対象拠点、必要な業務、セキュリティ要件などです。条件を同じ土台にそろえることで、候補各社を比較しやすくなります。

ITデバイス運用の委託先を比較する8つのポイント

ポイント1 必要な運用業務を任せられるか

まず確認したいのが、委託したい業務への対応範囲です。一口にITデバイス運用サービスといっても、キッティングや配送、資産管理、問合わせ対応、保守など、対象となる業務はさまざまです。

サービス名称だけで判断せず、具体的にどの業務まで依頼できるのかを確認しましょう。また、現在負担が大きい業務だけを委託したい場合は、部分的なアウトソーシングが可能かどうかも確認したいポイントです。対応可能な業務を確認するだけでなく、自社・委託先・既存ベンダーの役割分担や責任範囲を明確にできるかも確認しておくことが重要です。

ポイント 2 調達から回収まで一貫して相談できるか

ITデバイスには、導入や運用だけでなく、更新や回収も発生します。そのため、現在課題になっている業務だけを見るのではなく、計画・調達から導入、運用、改善、回収・再利用まで、ライフサイクル全体を見据えることが重要です。

現在委託したい業務だけでなく、前後の工程との連携や、将来の更新・回収まで含めて相談できるかを確認しましょう。

ポイント 3 自社で利用しているデバイスに対応できるか

企業で利用するITデバイスはPCだけではありません。スマートフォンやタブレット、業務用端末など複数種類のデバイスを利用している場合は、それぞれに対応できるかを確認する必要があります。

デバイスごとに異なる運用になると、管理方法や情報が分散する要因にもなります。現在利用しているデバイスの種類・利用環境などを整理し、必要な範囲に対応できるか確認しましょう。

ポイント 4 台数や拠点数など、自社の運用規模に対応できるか

ITデバイスの導入や入れ替えでは、設定作業だけでなく、資産登録、配送、設置、進捗管理などさまざまな工程が発生します。

特に台数や配送先が多い場合は、人員や作業場所、工程管理も複雑になります。自社のデバイス台数や拠点数、導入・更新の条件などを伝えた上で、必要な人員や作業場所を確保できるか、複数拠点への配送や進捗を管理できるかなど、具体的な運用体制を確認することが大切です。

ポイント 5 IT資産に関する情報を適切に管理できるか

作業を代行してもらえるかだけでなく、ITデバイス・資産・契約・利用者などの情報をどのように管理するのかも重要です。情報を登録するだけでなく、登録・更新のルールや管理主体を明確にし、入退社・異動対応、棚卸、更新計画、問合わせ対応など、日々の運用に活用できる状態になっているかを確認しましょう。

ポイント 6 セキュリティ要件に沿った運用ができるか

ITデバイスには企業活動に関わるさまざまな情報が保存されます。そのため、導入・運用中だけでなく、回収時まで含めてセキュリティを考える必要があります。
 ・作業場所や保管場所の管理方法を確認できるか
 ・端末の受け渡しや作業履歴を追跡できるか
 ・インシデント発生時の連絡・対応方法が明確か
 ・回収後のデータ消去と証跡発行に対応できるか
自社の要件を整理した上で、委託先の対応範囲や運用方法を確認しましょう。

ポイント 7 既存のツールやベンダーを活かせるか

ITデバイス運用を外部へ委託するからといって、現在利用している仕組みをすべて入れ替える必要があるとは限りません。
資産管理ツールやMDM、保守会社、ベンダー、社内で構築した運用ルールなど、既存環境を前提として、どこを残し、どこを見直すのか整理できるかを確認することが重要です。

ポイント 8 運用開始後も改善を続けられるか

ITデバイス運用は、委託を開始すれば終わりではありません。運用を続けるなかで、IT資産が適切に活用されているか、不要な作業が残っていないか、自動化できる業務はないか、不要な資産やコストが発生していないかなどを継続的に確認することが重要です。

日々の運用を代行してもらえるかだけでなく、運用データや業務プロセスをもとに、標準化・自動化・効率化を進められるかも確認しましょう。さらに、新しいルールや仕組みを利用者が実行しやすいよう、案内方法や申請・返却などの運用フローを見直し、現場への定着まで支援できるかも重要です。

委託先を比較する時のチェックリスト

これまで紹介したポイントを、実際の比較検討に使えるチェックリストとして整理します。

対応範囲
 □ 自社が委託したい業務に対応しているか
 □ 必要な業務だけを部分的に委託できるか
デバイス・運用規模
 □ 自社で利用しているITデバイスに対応できるか
 □ 自社の台数・拠点数など、運用条件に対応できるか
管理・セキュリティ
 □ 資産・契約・利用者などの情報を管理できるか
 □ セキュリティ要件に沿った運用ができるか
 □ 回収・データ消去・証跡管理まで確認できるか
既存環境との連携
 □ 現在利用しているツールやベンダーを活かせるか
 □ 社内に残す業務と委託する業務を整理できるか
継続的な運用
 □ 運用開始後の業務改善や利用者への定着まで相談できるか
 □ 更新・回収まで含めて長期的に相談できるか

すべての項目を満たす会社を探すのではなく、自社の課題に対して何を優先すべきかを整理するために活用することがポイントです。

ITデバイス運用全体の最適化を支援する「DNPマルチデバイスマネジメントサービス」

ITデバイスのライフサイクル管理では、デバイスの調達・設定・配送・保守・回収だけでなく、管理ツールや業務プロセス、複数の関係部門・ベンダーを横断して運用を設計する必要があります。すべての業務を自社だけで見直し、継続的に改善することが難しい場合は、外部サービスの活用も選択肢となります。

DNPマルチデバイスマネジメントサービスは、ITデバイスの計画・調達から導入、運用、改善、回収・再利用までをワンストップで支援します。
運用代行だけでなく、管理ツールや運用サービス、購入・リース・レンタルなどの調達方法、業務改善を組み合わせ、お客さまの運用状況や課題に応じて最適な運用の仕組みをご提案します。

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ITデバイスの管理方法を見直したい、日常運用の負荷を軽減したい、既存の運用をどこから改善すべきかわからないといった場合は、現在の運用状況や課題をご相談ください。

(2026年11月時点の情報です。)

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