未来のあたりまえをつくる。DNP

P&Iイノベーション

Case Study #01

情報セキュア関連

社会生活の根幹となる個人情報の管理を
ICカード技術とセキュアなID認証で支える

DNPがめざす「より良い未来」

安全・安心かつ健康に心豊かに暮らせる社会

快適にコミュニケーションができる社会

着目した課題・ニーズ 新興国で整備が遅れるID情報のデジタル管理

世界中であらゆる情報の管理がデジタルに移行する中、新興国でも住民の身分証明や選挙時の有権者確認など個人のID(identification:識別・認証・身分証明)情報管理のデジタル化が加速しています。

しかし一部の国・地域では、出生登録やID識別手段の整備が追いついておらず、十分な医療や教育を受ける機会が制限されるなど、大きな社会課題となっています。行政サービスへのアクセス格差が深刻化するのを防ぐためにも、技術やノウハウが不足している政府・機関におけるID情報管理の体制整備が急務となっており、DNPは新しい価値創出によりこの課題解決を目指しています。

P&I ~印刷で生み出して発展させた「ものづくり」の強み~ 安全・安心に情報を届ける「ICカード」(国内シェアNo.1)

情報セキュリティ技術は、印刷会社にとっては切り離せない重要な分野です。DNPでは、明治30年頃から行っていた公債証書や株券などの証券印刷における彩紋(非常に細かい模様を彫り込む技術)のような偽造や複製防止の技術に始まり、時代やニーズの変化と技術の進化に合わせて暗号鍵のテクノロジーなど最新の情報管理技術も組み合わせ、セキュアに情報を扱う強みを磨き上げてきました。

ICカードはその代表的な技術です。1984年にビジネスフォーム事業部の研究所が着目して開発に乗り出し、2001年には全国銀行協会とともにICキャッシュカードの仕様策定に参画。同協会が認定するICカードベンダーの第1号となり、翌2002年にはVISAのチップマイグレートパートナーの認定も取得するなど、DNPはICカードの草創期から発展を支えベンダーとして国内トップシェアの地位を確立してきました。

今後はスマートフォンでの決済機能などに代替が進むことも予想されますが、通信障害時のBCP(事業継続計画)対策など、ICカードのリアルな「モノ」としての有用性が発揮される場面はまだ多くあります。

対話と協働 ~オールDNPと多様なパートナーとの対話と協働~ Rubicon社」世界50以上の国・地域にID認証サービスを展開

ICカードが国内で一定の需要を満たしつつある中で、国際的な情報セキュリティ分野の市場動向、特に「グローバルサウス」と呼ばれる新興国への展開に着目し、DNPはID認証事業で親和性の高いRubicon社に出資し2025年にグループ会社化しました。

Rubicon社は、生体情報を活用した政府向けの個人認証事業を「Laxton」ブランドとして提供。ハード面の整備が追いついていない地域に対して持ち運び可能なID情報の登録・認証機器やカードプリンターを提供するなど、機動性・堅牢性・セキュリティ性を合わせ持つサービスを世界50以上の国・地域で導入してきました。

DNPは「自分たちの事業を世界中に広めたい」「特にアフリカの国をDXで豊かにしたい」というRubicon社の強い意思や長期的な視点に共感し、パートナーシップを構築。ICカードの製造・発行をはじめ、偽造防止用のホログラム、生体認証用の機器やソフトウエアなど、DNPが強みとする情報セキュリティ技術と、Rubicon社のID認証事業によるシナジー効果を生み出し、サービスの開発・拡充を進めています。

P&I
イノベーション

P&I
(独自の技術・ノウハウ・スキル)

情報処理技術
情報セキュリティ技術、画像処理・認識技術
微細加工技術
精密彫刻技術・ホログラム技術・写真製版技術
後加工技術
プラスチック成型技術、ラミネート技術

事業を加速するパートナー
強み技術のグローバル展開

Rubicon SEZC
グループ会社化(2025)
海外の政府向けID認証サービス事業の取り込み
MKSmart社資本業務提携(2014)
ベトナム最大手ICカードメーカー、
東南アジア市場の競争力強化

実現する社会 「個人の存在証明」の格差をなくし公的サービスへのアクセスを可能に

Rubicon社との「P&Iイノベーション」を通じて、DNPは信頼性の高いID認証サービスを成長が期待できるアフリカ・アジア・南米など新興国市場を中心に展開。日本のあたりまえを世界のあたりまえにして、「安全・安心かつ健康に心豊かに暮らせる社会」の実現に貢献していきます。

たとえばアフリカのエチオピアでは、人口およそ1億3千万人のうち2023年時点で約6千9百万人が身分を証明するIDを保有しておらず、さらにIDをデジタル情報として保有しているのは4百万人程度にとどまっている状況がありました。DNPとRubicon社は、電気やネット環境のない場所でもID登録を行えるキットなど、およそ1万8千か所で国民ID登録のための機器・ソフトを提供。2030年までに約9千万人のデジタルID登録を完了させるプロジェクトを進めています。

こうしたソリューションによってさまざまな国・地域の行政インフラ強化を支え、「個人の存在証明」の格差をなくし、誰もが医療、教育、金融、災害時の救援・復旧などの公的サービスにアクセスできる環境を構築していきます。

情報セキュアの分野では、ICカードをはじめDNPが「ものづくり」で培ってきた強みを礎に、ID認証サービスのようなハード・ソフトの両面での価値提供をさらに進め、これからも挑戦が続いていきます。

「P&I」というDNPの強みを生かし、多くのパートナーの皆さまとともに、今までにない新しい価値を創造します。

持続可能なより良い社会、より心豊かな暮らしの実現に向けて、新しい価値を創出し続けていきます。