インバウンド対応のポイントは「コト消費」!「記憶にも記録にも残る思い出」を提供するためにできることとは

本コラムは、観光地・観光施設・地域施設の担当者の方へ向けてお届けします。日本各地の観光地では、外国人観光客を見かける機会が珍しくなくなりました。こうした変化は、来訪者数の増加だけを意味するものではありません。観光地や地域の事業者にとっては、「どのような体験が選ばれ、印象に残るのか」を見直す機会でもあります。近年は買い物中心ではなく、その土地ならではの文化や風景、人とのふれあいを楽しむ「コト消費」への関心が高まっています。インバウンド需要の広がりをふまえながら、訪れた人の記憶にも記録にも残る体験を、どのように設計すれば良いのかを整理します。

2026年6月18日更新

インバウンド旅行者のイメージ

目次

インバウンドとは

インバウンドとは、海外から日本を訪れる旅行者や、その旅行にともなう消費・移動・体験全般を指す言葉です。観光分野では、「インバウンド観光」や「インバウンド消費」といった形で、訪日外国人旅行やその需要を表す言葉として広く使われています。

インバウンド市場の拡大と「体験重視」へのシフト

日本のインバウンド需要は、一時的な回復を超えて拡大しています。訪日外国人数は2024年に約3,687万人、2025年には約4,268万人と過去最高を更新しました※1。また、2025年の訪日外国人旅行消費額は約9.5兆円に達し、観光地や地域にとって重要な市場になっています※2
旅行者の関心は買い物だけでなく、宿泊、飲食、移動を含む滞在全体の体験へ広がっています。2025年の消費額構成比でも、宿泊費が36.6%で最も高く、買物代27.0%、飲食費21.9%と続いており※2、滞在そのものの満足度を高める工夫が重要です。

インバウンド対応のメリット・デメリット

インバウンド対応には、集客や地域活性化への期待がある一方で、地域や現場への負荷にも目を向ける必要があります。ここでは、メリットとデメリットの両面から、インバウンド対応を考える上で押さえておきたい点を整理します。

メリット

新規顧客層との接点拡大

訪日客との接点が増え、新しい売上機会につながる

地域経済への波及

宿泊・飲食・交通・小売などに人の流れが広がる

地域価値の再認識促進

外部視点による地域の魅力の再評価と関心の高まり

インバウンド対応のメリットは、新たな顧客層との接点が生まれるだけでなく、宿泊・飲食・交通・小売など地域経済への波及が期待できる点にあります。訪日客は定番スポットだけでなく、地域ならではの風景、食、イベント、文化体験にも関心を持つため、見慣れた街並みや季節の催し、日常の食文化も、伝え方次第で印象に残る体験になります。つまりインバウンド対応は、新しい観光資源を一からつくるだけでなく、既存の地域資源を見直し、次の認知や来訪につなげる機会といえます。

デメリット

一方で、インバウンド対応には、地域や現場への負荷もあります。

文化やマナーの違いへの対応

ルールが伝わらず、住民・利用者とのすれ違いが生じる

混雑やオーバーツーリズムへの備え

観光客の集中により、混雑・ゴミ・移動しづらさが生じる

無理のない 受け入れ体制づくり

多言語案内や導線整備など、現場業務の負担が増加する

例えば、撮影マナー、ゴミの扱い、列の並び方、立ち入り範囲などが十分に伝わらないと、地元住民や既存利用者とのすれ違いが生じることがあります。また、人気エリアでは観光客の集中により、混雑やゴミの散乱、移動しづらさといったオーバーツーリズムの課題も起こり得ます。訪日客だけでなく、地域住民や既存利用者にとっても心地良い環境を保てるか、という視点も重要です。

インバウンド対応のポイント

では、インバウンド対応を考える上で、どのような点を意識すれば良いのでしょうか。ここでは、特に押さえておきたいポイントを3つに絞って見ていきます。

インバウンド対応のポイント

(1)訪れる人の目線で考える

インバウンド対応でまず重要なのは、訪日外国人が不安なく利用できる受け入れ環境を整えることです。初めて日本を訪れる外国人は、言語や文化の違いに戸惑うことも少なくありません。例えば、案内表示の読み方や受付の流れ、利用方法がすぐにわからないだけでも、不安につながることがあります。だからこそ、必要な情報がきちんと伝わり、現地で迷わず行動できる状態をつくることが、満足度の高い体験の土台になります。

(2)記憶にも記録にも残る体験を提供

旅先での印象的な体験は、その場で終わるものではなく、写真や動画として残ることで、あとから振り返る価値も生まれます。特に写真は、言葉が十分に通じなくても、美しさや楽しさ、その場の雰囲気を直感的に伝えやすい表現です。訪日客の多くは、旅行前にWebサイトやSNSで情報を集め、旅行後には写真や動画で体験を共有します。だからこそ、思わず撮りたくなる風景や、記念として残しやすい仕掛けがあることは、その場所ならではの魅力を体験後にも広げる上で重要です。

(3)「コト消費」の促進を意識したサービス作り

いまのインバウンドでは、モノを買うこと以上に、その土地ならではの体験を楽しむ流れが強まっています。いわゆる「コト消費」とは、商品そのものよりも、その場で得られる体験や思い出に価値を感じることです。重要なのは、体験の数よりも、その地域らしさが感じられ、旅行者自身が参加でき、さらに思い出として持ち帰ったり共有したりしやすい形になっていることです。そうした体験は、「ここでしかできない思い出」として満足度を高め、再訪や口コミにもつながります。
例えば、地域の祭りや景観を背景に記念撮影できる場をつくる、伝統工芸や衣装を「見る」だけでなく「体験できる」形にする、その土地ならではの食や風習に来訪者自身が参加できるようにするといった工夫が考えられます。体験を参加型にすることで、来訪者にとってはその土地との接点が深まり、地域側にとっても魅力を伝える機会が広がります。

観光地がインバウンド需要に応えるには

Youtubeを見る人のイメージ

ここからは、観光地がインバウンド需要に応えるために、現場で具体的に取り入れやすい受け入れ施策を見ていきます。前章で触れた考え方をふまえながら、訪れる人が安心して過ごしやすくなる環境づくりの例を整理します。

多言語対応の案内を検討する

多言語対応の案内は、初めて訪れる人が現地で迷わず行動する上で大きな助けになります。整備する際は、単に翻訳するだけでなく、場所の案内、料金、利用方法、受付の流れ、注意事項、所要時間など、必要な情報をわかりやすく整理することが大切です。必要に応じて、英語、中国語、韓国語など、来訪者の多い言語から順に対応を進めると、無理なく取り入れやすくなります。

ガイドや案内スタッフを活用する

案内表示やパンフレットだけでは伝えきれない内容がある場合は、ガイドや案内スタッフの活用も有効です。受付の流れ、体験の進め方、撮影や参加時の注意点、地域ならではの見どころなどをその場で補足できれば、初めて訪れる人にも伝わりやすくなります。常駐が難しい場合は、時間帯を決めて案内スタッフを配置するなど、現場に合わせた運用も考えられます。

無料Wi-Fiの整備を検討する

無料Wi‑Fiは、地図確認、翻訳アプリ、予約・決済画面の確認、SNS投稿などを支える環境です。導入時は、利用できる場所や接続方法がすぐわかるよう、案内表示やWebサイトで事前に伝えておくと利用しやすくなります。

キャッシュレス決済に対応する

キャッシュレス決済への対応も、訪日客が安心して利用しやすい環境づくりの一つです。現金の用意や両替に手間がかかると、飲食や買い物、体験サービスの利用をためらう要因になりかねません。
クレジットカードやコード決済など、来訪者が使い慣れた支払い方法を選べるようにしておくことで、支払い時の不安を減らし、現地での消費や体験参加につながりやすくなります。キャッシュレス対応は、受け入れ環境の整備として比較的検討しやすい施策です。

記憶にも記録にも残る体験を形にする「写Goo!®」

ここまで見てきたように、インバウンド対応では、その土地ならではの魅力を「記憶にも記録にも残る体験」として届けることが重要になります。
「DNP記念撮影フォトブース 写Goo!®」は、観光地や施設の個性を活かした背景デザインで撮影でき、写真プリントと画像データの両方で思い出を残せるソリューションです。セルフ式で利用でき、キャッシュレス決済にも対応しているため、訪日客でも使いやすく、事業者側も専任スタッフを常駐させずに導入できます。設置後のメンテナンスや集金はDNPが対応するため、体験価値を高めながら日々の運用負担を抑えたい現場にも取り入れやすい仕組みです。

写Goo!常設モデルのイメージ画像

外装や背景デザインなど、ブース全体を観光地や施設に合わせて設計できるセルフ式フォトブースです。オリジナル背景との合成や複数人での撮影にも対応し、その場ならではの写真体験を提供できます。詳しい仕様や活用イメージは、製品情報をご確認ください。

まとめ|インバウンド対応を地域の魅力づくりにつなげるために

インバウンド対応は、大規模な観光地だけの課題ではありません。外からの視点が入ることで、これまで当たり前だった風景や文化、食、催しが新たな魅力として見直され、地域の魅力発信や経済活性化につながる可能性があります。いきなりすべてを整えるのが難しい場合でも、まずは記念撮影やフォトブースのように、手軽に始めやすく、記憶にも記録にも残る体験から取り入れる方法があります。地域らしさを伝えながら来訪者の満足度を高められる施策から、段階的に検討してみてはいかがでしょうか。

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