接着剤に代わる、量産対応の異種材料接合技術

DNP熱溶着フィルム

DNP熱溶着フィルムは、金属・樹脂・ガラスなどの異種材料を、接着剤を使わずに量産工程で安定接合できる熱溶着フィルムです。加熱と圧着のみのシンプルな工程で高強度な接合を実現し、硬化待ちや塗布ムラといった接着剤特有の課題を解消します。 工程短縮による生産性向上と、溶剤レスによる環境対応を両立。量産ラインにおける接着剤代替ソリューションとして、多くの可能性を秘めています。

DNP熱溶着フィルムの製品写真



目次




異種材料接合で「接着剤代替」が求められる理由

EV化や電子機器の高機能化が進む中、製品には金属・樹脂・ガラスなど異なる材料を組み合わせるマルチマテリアル設計が求められるようになっています。これに伴い、異種材料を確実に接合できる技術の重要性が、これまで以上に高まっています。従来、異種材料接合の主流は接着剤でした。
しかし量産工程においては、硬化時間の長さや塗布量管理の難しさ、品質ばらつきや外観不良といった課題が顕在化しています。さらに、残留溶剤やアウトガスによる信頼性リスクも無視できません。
こうした背景から、「接着剤を使わず、よりシンプルに、より安定して量産できる接合方法」へのニーズが高まっています。工程短縮による生産性向上と、品質の安定化を同時に実現する接着剤代替技術が、今あらためて注目されている理由です。
DNP熱溶着フィルムは、この接着剤代替ニーズに応えるために生まれた量産対応型の異種材料接合ソリューションです。



接着剤工程に潜む「見えないコスト」と量産現場の限界

接着剤は一見すると汎用性が高く、導入しやすい接合方法に見えます。しかし量産工程においては、製品単価には表れにくい“見えないコスト”を多く内包しています。

例えば、接着剤を使用する場合、
●硬化・養生時間によるタクトタイムの長期化
●塗布量・位置ズレによる品質ばらつき
●はみ出し除去や清掃にかかる追加工数
●温度・湿度管理など工程条件の厳格化
といった課題が、工程全体の効率を低下させます。

これらは一工程ごとの負荷は小さく見えても、量産規模になるほど生産性・歩留まり・人手依存度に大きな影響を及ぼします。さらに、電子部品や精密機器では、残留溶剤やアウトガスが製品性能や長期信頼性に影響するケースもあり、品質リスクの管理コストも無視できません。



工程を「足す」のではなく、「置き換える」という発想

こうした背景から近年注目されているのが、既存工程を改善するのではなく、接着剤工程そのものを置き換える接合手法です。DNP熱溶着フィルムは、塗布・乾燥・硬化といった工程を必要とせず、加熱と圧着のみで異種材料を接合します。

その結果、
 ●工程数の削減
 ●タクトタイムの短縮
 ●品質ばらつきの低減
 ●クリーンで安定した量産対応
を同時に実現することが可能になります。

接着剤を「より良く使う」のではなく、接着剤を使用しない接合工程を選択する。
こうした考え方は、量産現場における接合技術の新たな選択肢として注目されています。




DNP熱溶着フィルムの特長

DNP熱溶着フィルムが量産工程に適している理由

DNP熱溶着フィルムは、異種材料接合を「量産工程」で安定させることを目的に設計された接合用フィルムです。
従来の接着剤工程に比べ、工程設計・品質管理・作業負荷の面で大きなメリットがあります。

最大の特長は、加熱と圧力のみで接合が完結する点です。
塗布量管理や硬化時間を必要とせず、タクトタイムを一定に保ちやすいため、量産ラインにおける生産性と再現性を高めることができます。

また、溶剤を使用しないため、残留溶剤やアウトガスの発生が少なく、精密部品や電子機器など高い信頼性が求められる用途にも適しています。外観品質を損ないにくい点も、量産製品における重要なポイントです。

「工程を増やさず、品質を安定させる」
DNP熱溶着フィルムは、接着剤工程の置き換えという発想で、量産現場の課題解決に貢献します。

DNP熱溶着フィルムの特長を記したイラスト。DNP熱溶着フィルムは、接着材に比べて工程数が少なく、品質が安定します。




接着剤・機械固定・溶着との技術比較

異種材料接合には、接着剤、ネジ固定・かしめ、超音波溶着など、さまざまな方法があります。
それぞれに特長はありますが、量産工程で求められる生産性・品質安定性・工程のシンプルさという観点で見ると、適・不適が明確になります。

特に量産現場では、「工程が増えないこと」「品質が人に依存しないこと」が重要です。
その点において、DNP熱溶着フィルムは、接着剤や機械固定とは異なるメリットを持っています。

以下は、代表的な異種材料接合技術を比較した一例です。

代表的な異種材料接合技術を比較した表。DNP熱溶着フィルムは、他の異種材料接合技術と比べ、異取材接着性や量産滴定、工程数や品質ばらつきの観点で優れています。




DNP熱溶着フィルムの製品ラインナップと被着体対応表

DNP熱溶着フィルムは、金属・樹脂・ガラス・セラミックなど多様な材料を接合対象とする異種材料接合用フィルムです。
加熱と圧着を基本とする接合技術により、金属と樹脂の接着や異種素材の一体化を、安定した品質で実現します。

対応工法は、熱プレスシール、超音波シール、高周波シール、インサートインジェクションなど、量産工程で一般的に採用されている接合方法です。既存設備を活用した導入検討が可能なため、新規用途開発や接着剤代替の検討にも適しています。

代表的な被着体としては、アルミニウム、銅、ステンレス、鉄、チタン、チタン合金などの各種金属材料に加え、
PA6、PC、PMMA、HDPE、PP、ABS、PVCといった汎用・エンジニアリングプラスチック、
さらにエポキシガラス、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)、フロート板ガラス、ホーローなどにも適用可能です。

金属・エンジニアリングプラスチック・繊維強化材料・ガラス・セラミックまで幅広い材料群に対応することで、電子機器、車載部品、電池関連部材、産業機器分野などにおける異種材料接合の選択肢として活用いただけます。

以下の一覧表では、DNP熱溶着フィルムの主要製品であるTW-N、TW-FおよびTW-Yについて、代表的な被着体との接着性を整理しています。

DNP熱溶着フィルムの製品ラインナップと被着体対応表。各被着体ごとの接着性を示してます。金属、樹脂、無機物、さまざまな材料との接着が可能です。

DNP熱溶着フィルムと代表的な被着体の製品写真


DNP熱溶着フィルムは、接着剤を使用せず、加熱と圧着のみで異種材料を接合できるため、材料構成が複雑な製品にも適用可能です。特に、金属と樹脂、樹脂とガラスなど、従来は接着剤に頼らざるを得なかった構成において、工程の簡略化と品質安定化に貢献します。次に、用途別に想定される活用例をご紹介します。




DNP熱溶着フィルムの活用事例/活用イメージ

異なる材料を組み合わせる製品設計が高度化する中で、異種材料を安定して、量産工程で接合できる技術が求められています。DNP熱溶着フィルムは、金属・樹脂・複合材など多様な被着体に対応し、加熱と圧力のみで接合できることから、接着剤を使用しにくい工程や、品質安定性が重視される製品に採用されています。
ここでは、実際にDNP熱溶着フィルムが活用されている事例を、分野・製品群ごとにご紹介します。


DNP熱溶着フィルムの車載・モビリティ部品向け用途での活用事例を示すイメージイラスト

電子機器・モバイル機器向け用途
スマートフォンや電子デバイス分野では、樹脂・金属・複合材といった異種材料を組み合わせながら、薄型化・軽量化・高い外観品質を同時に実現する必要があります。
DNP熱溶着フィルムは、加熱と圧着のみで接合できるため、接着剤使用時に課題となりやすいはみ出しやアウトガスの発生を抑えつつ、安定した接合品質を確保できます。そのため、スマートフォン用関連部品における部材の接合・接着など、外観・精度・量産性が求められる電子機器用途で活用されることが期待できます。



DNP熱溶着フィルムの電子部品・基板関連用途での活用事例を示すイラスト

電子部品・基板関連用途
電子部品や基板分野では、樹脂部品と基板・金属箔を高精度かつ再現性高く接合することが求められます。
DNP熱溶着フィルムは、インサート成形や加熱工程との親和性が高く、量産工程に組み込みやすい接合技術である点が特長です。PI基板へのPP樹脂インサート成形工程での使用や、水系電池部材における金属箔とPPシートの接合など、工程削減と品質安定を同時に実現したい用途で採用されており、接着剤代替技術として評価されることが期待されます。



DNP熱溶着フィルムの車載・モビリティ部品向け用途での活用事例を示すイラスト

車載・モビリティ部品向け用途
車載・モビリティ分野では、振動や温度変化に耐える接合強度と、部品点数削減・軽量化の両立が重要なテーマとなっています。DNP熱溶着フィルムは、金属と樹脂部品をネジやかしめを用いずに接合できるため、構造の簡素化や工程削減に寄与します。実際に、車両用アンダーボディ(鉄)への配管固定クランプ(POM)の接着や、EV車向け部品の接合用途において活用されており、量産対応可能な異種材料接合技術として注目されることが期待できます。



DNP熱溶着フィルムの生活・コンシューマー製品向け用途向け用途での活用事例を示すイラスト

生活・コンシューマー製品向け用途
生活・コンシューマー製品では、日常使用を前提とした安全性や耐久性に加え、意匠性や清潔性も重視されます。
DNP熱溶着フィルムは、樹脂と金属といった異種材料を確実に接合できるため、部品の一体化や構造簡素化に貢献します。電子タバコ用部品(マウスピース部)においては、アルミニウムとプラスチックを安定して接合することで、外観品質を保ちながら量産工程にも対応できる点が評価され、実製品への採用につながることが期待されます。




無償サンプル請求

新たな用途や接合方法の検討に向けて、DNP熱溶着フィルムの無償サンプルをご用意しています。
実際の加工条件・量産工程での適合性を、ぜひ貴社環境にてご確認ください。

DNP熱溶着フィルムの無償サンプルの写真

製品の使用感をお確かめいただくため、DNP熱溶着フィルムの主要ラインナップ(TW-N、TW-F、TW-Y)の中から、用途・被着体に応じて最適な1種類を無償サンプルとしてご提供いたします。取り回しのしやすさ、接着強度、加熱・圧着条件への追従性、そして貴社量産ラインでの適用可能性など、実機評価を通じてご確認ください。

また、評価の結果、現行品では条件が合わない接着対象や工程に合わせた仕様調整が必要将来的に一定数量以上の使用を検討しているといった場合には、用途や量産計画をふまえたカスタム対応のご相談も可能です。新規用途開拓を前提とした検討についても、ぜひお気軽にご相談ください。

サンプル請求をご希望の場合は、以下お問合わせフォームよりお申し込みください。
送付数量や評価用途確認のため、営業担当者より、折り返しご連絡差し上げます。
 ※同業他社様からのお申し込みにつきましては、お断りさせていただく場合がございます。






よくあるご質問

お客様からよくいただくご質問にお答えします。




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