「白ナンバー」のアルコールチェック(飲酒検知)の義務化で事業者が行う管理について解説

2021年6月28日、千葉県八街市での飲酒運転の事故を受け、道路交通法施行規則が改正され、白ナンバー事業者でもアルコールチェック(飲酒検知)が義務化されました。アルコールチェック(飲酒検知)が義務化に向けて必要な管理について解説します。(2022年6月時点の情報)
※安全運転管理サポートシステムは発売中。安全運転管理アプリケーションmamoruは2022年7月発売予定。

1. アルコールチェックが義務化になった経緯

2021年6月に千葉県八街市で、トラックが小学生の列に突っ込み児童5人が死傷するという事故が起こりました。トラックの運転手は飲酒した状態で運転しており、警察庁はこの事件を受けて「白ナンバー」の車を所有する事業者に対しアルコールチェック義務化の方針を固め、法制化を確定しました。
※「緑ナンバー」事業者は2011年5月からアルコール検知器を使用した確認が義務化されています。

1-1. 白ナンバーとは

緑ナンバーとは、お客様やお客様の荷物を有償で運ぶ「営業用」で車両を保有している事業者です。道路運送法上で「旅客自動車運送事業」および「貨物事業者運送事業」に位置付けられています。
白ナンバーとは、上記以外の自家用車と同じ白地のナンバープレートの車両を保有する事業者です。一般の営業車や社有車を指します。

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緑ナンバーのナンバープレート

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白ナンバーのナンバープレート

2. 白ナンバーのアルコールチェック義務化とは

2-1. 道路交通法施行規則(第9条の10)改正内容

「2022年4月から施行」の改正内容

■道路交通法施行規則 第9条の10(6)
運転しようとする運転者及び運転を終了した運転者に対し、酒気帯びの有無について、当該運転者の状態を目視等で確認すること。

■道路交通法施行規則 第9条の10(7)
前号の規定による確認の内容を記録し、及びその記録を一年間保存すること。

ただし、遠隔地(非対面)でのアルコールチェックにはアルコール検知器の利用の義務化が開始されますのでご注意ください。
※下記は、対面が困難な場合の確認方法。

「2022年10月から施行」の改正内容

■道路交通法施行規則 第9条の10(6)
運転しようとする運転者及び運転を終了した運転者に対し、酒気帯びの有無について、当該運転者の状態を目視等で確認するほか、アルコール検知器を用いて確認を行うこと。

■道路交通法施行規則 第9条の10(7)
前号の規定による確認の内容を記録し、及びその記録を一年間保存し、並びにアルコール検知器を常時有効に保持すること。

※アルコール検知器の常時有効保持。
アルコール検知器の製作者が定めた取扱説明書に基づき、適切に使用し、管理し、及び保守するとともに、定期的な故障の有無を確認し、故障がないものを使用しなければなりません。

2-2. 義務化の対象事業者

対象となる事業者の条件は、道交法にて安全運転管理者選任事業所として規定されていることです。安全運転管理者選任事業所とは、自動車5台以上(乗車定員11名以上のものは1台以上)を使用する事業所がこれに該当します。

2021年3月時点では、安全運転管理者選任事業所は全国に約34万事業所あります。
その管理下にあるドライバーは約782万人いるとされており、多くの方が、今回の白ナンバー義務化に伴ってアルコールチェックを行わなければならないドライバーであることが分かります。
安全運転管理者は、多くの企業で総務部や人事部が担当しており、上記の業務が加わることで負担増加が懸念されます。

2-3. 安全運転管理者の負担

白ナンバー義務化に伴い、安全運転管理者の負担が大きくなります。
安全運転管理者にとっての負担・懸念となる内容は以下が挙げられます。

上記の作業が増えることで負担が大きくなり、結果的に確認漏れが生じるなど、アルコールチェックの形骸化が懸念されます。
また、今までアルコールチェックを行っていなかったため、準備の段階で「どのアルコール検知器を使えば良いのか分からない」といったお悩みを持つ企業も少なくありません。

法改正にへの対応を検討するにあたって、アルコール検知器等の機材の準備とあわせて、どのようにアルコールチェックを徹底していくかの運用面も、今の段階から検討・準備する必要があります。

3. アルコール検知器の選び方

飲酒事故を防ぐために必要なアルコールチェックですが、具体的にはどのように実施すればよいのでしょうか。アルコールチェックを実施するにあたって、まず必要なのがアルコール検知器です。

しかし、アルコール検知器の導入に際して注意点があります。アルコールセンサーの精度が保証されていない安価なものを購入するなど(※)、導入したもののドライバーの自己申告制で虚偽報告ができてしまう環境であった場合、結果としてチェックが形骸化してしまうことです。形式的なものになってしまっては意味がないため、「管理者がしっかりとチェック結果を把握する仕組みづくり」が大切です。

安価なアルコール検知器のリスク

吹きかける強さや使用回数によって検知した数値が変動することがあり、誤った数値を運転可否の判断に使用してしまうリスクがあります。

3-1. アルコール検知器は大きく分けて2種類

どのアルコール検知器を選んでよいか分からない、ドライバーの人数を考慮して業務用でなくてよい場合は、ハンディタイプのアルコール検知器と記録するシステムでの運用がおすすめです。ハンディタイプであれば価格も抑えられ、記録システムとの併用することで検知結果の管理も行えるので、ドライバーによるセルフが可能です。また、こういった機器でシステム化しておくことで煩雑な管理を避けることができ、安全運転管理者の方が異動などにより変更があった際でも引継ぎやすいというメリットもあります。

メンテナンスの管理、買い替え時期などアルコール検知器の運用には課題があります。
ここでアルコール検知器種類の特徴についてご紹介いたします。

アルコール検知器は大きく分けて電気化学式/燃料電池式と半導体式の2種類があり、特徴についてまとめました。

電気化学式/燃料電池式

メリット

  • 精度が高い。
    (アルコール以外のケトン、薬、たばこの煙、体質などに依存する呼気ガス等では反応しない。)
  • センサー感度が安定。
    (長期に安定した出力を維持。)
  • 世界基準のセンサー。
    (欧米各国の測定器は世界の標準。)

デメリット

  • 価格が高い。
  • 測定時間が長い。

半導体式

メリット

  • 価格が安い。
  • 測定時間が短い。
    (短時間で多人数の測定が可能。)

デメリット

  • 精度が低い。
    (アルコール以外にもケトン、薬、体質に依存する呼気ガス等に反応することがある。)
  • 常時通電しないと長期間の測定精度維持が難しい。
    (センサーの劣化が早い。)

半導体式は安価ですが精度が悪く、電気化学式は精度が高いですが半導体式に比べるとコストが高くなります。

3-2. おすすめは電気化学式(燃料電池式)センサーのアルコール検知器

電気化学式はアルコール検知精度が高いだけではなく、メーカーのメンテナンスサービスが充実しているものが多い傾向にあります。
メンテナンスのタイミングになるとメーカー、または販売店よりセンサー交換の案内が来ます。

メンテナンス費でアルコール検知器のセンサー交換に加え、新品との交換も行っているメーカーもあり、買い替えよりも安価にアルコール検知器を長く、使用できるアルコール検知器もあります。
精度の低いアルコール検知器で確認した結果、見逃しによる飲酒事故を避けるためにも、電気化学式アルコール検知器をおすすめします。

4. おすすめの製品紹介

4-1. 事務所でのアルコールチェックは「安全運転管理サポートシステム(VD-3)」がおすすめ!

安全運転管理サポートシステム(VD-3)は、乗車前に必要な確認作業をシステム化し、「免許証の確認、アルコールチェックから車両の鍵、ETCカード、給油カードまで一元管理したい」「運転者情報、確認履歴をデータで管理したい」といったお悩みを解決します。
今までの運輸事業者の乗務点呼に特化したシステムから新たに確認事項のカスタマイズ機能を追加して白ナンバー事業者にも使いやすくなりました!
各種確認がシステム化されることにより、乗車前後のチェック漏れを防ぎます

安全運転管理サポートシステム(VD-3)

安全運転管理サポートシステム(VD-3)

オプションの重要物管理機(鍵管理ボックス)を連動させることで、管理者様が不在な状況でも、点呼を正常終了したドライバーにのみ鍵やETCカードの受け渡しが可能となります。テレワークや時差出社が進む中、管理者様不在のもとでも安心して営業車の運用が可能です。

免許証(携帯しているか、有効期限が切れていないか)、酒気帯びの有無などをシステム的に判断・記録することで不正操作を防ぎ、ドライバー本人にセルフで操作して頂いても安心です。免許証、アルコールチェックから車の鍵の貸し出しまでシステムで管理することによって、管理者様の負担を軽減するためにも、ぜひ安全運転管理サポートシステムをご検討ください。

4-2. 直行直帰などスマートフォンでのアルコールチェック管理は「安全運転管理アプリケーション mamoru」がおすすめ!

安全運転管理アプリケーション mamoruは、スマートフォン(またはタブレット)とアルコール検知器があれば、時間や場所を問わず、いつでもどこでもチェックを実施できます。また、チェック結果を管理者へ通知する機能もあるのでタイムリーな確認が可能です。

安全運転管理アプリケーションmamoru

安全運転管理アプリケーションmamoru

免許証(携帯しているか、有効期限が切れていないか)、酒気帯びの有無、そして検温・健康状態等の確認を記録することで不正操作を防ぎ、ドライバー本人にセルフで操作していただいても安心です。

また体温計測機能付きのアルコール検知器と連動しており、免許証、アルコール、体温測定ができます。
管理者様の負担を軽減するためにも、ぜひ安全運転管理アプリケーションmamoruをご検討ください。
2022年4月から義務化された白ナンバー(一般企業)のアルコールチェックにも対応しています。

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