2020年3月24日

大日本印刷とベトナム国家大学 しぐさや関心度合いをAIで捉え“ここちよい売り場”作りを目指す共同研究を開始

大日本印刷株式会社(本社:東京 代表取締役社長:北島義斉 資本金:1,144億円 以下:DNP)は、ベトナムの有力大学の一つであるベトナム国家大学(Vietnam National University、以下:VNU)ハノイ校と共同で、AI(人工知能)を活用して、“ここちよい売場”作りを支援する研究を開始します。来店者が店頭の商品に関心を持った際のしぐさや反応をAIで捉え、来店者の関心度合いの変化をもとに最適なインタラクションで来店者の満足感を高める「行動認識AI」の開発と、本技術を活用して関心度合いの可視化を目指す「インタラクションシステム」についての研究を進めていきます。

現在DNPでは本研究のプロトタイプ版システムを開発しており、本研究の特長である「興味・関心度合いにふさわしい情報提供」についてのデモを今後の展示会などで行います。デモでは衣料・菓子・嗜好品などの商品パッケージに対して、人々のしぐさや反応に応じて各商品に関連する情報を提供するなど、さまざまな演出を行います。

■プロトタイプにおける行動認識モジュールの一例

来店客の行動

システムによるインタラクション

商品を手に取る・棚に戻す

商品パッケージの演出を開始・終了し、利用者にフィードバックする

商品の香りを確かめる

商品の香りに関する詳細情報を提供する

商品の材質や重さを調べる

商品の利用イメージなどの追加情報を提供する

【研究の狙い】

近年、電子商取引(EC)サイトとリアルな店舗の融合が進み、生活者はいつでもどこでも買い物できるようになったため、店舗においては独自の“新しい顧客体験”の提供が求められています。DNPは、デジタルサイネージ(電子看板)での情報サービスや、利用者の動作に応じてアクションを返すインタラクションシステムなど、さまざまな製品・サービスを掛け合わせて、店舗での効果的な販促サービスの提供に取り組んでいます。

今回DNPは、店舗でのさらなる顧客体験の提供に向けてVNUと共同研究し、来店客の「商品の香りや質感を確認する行為」「パッケージに注目する様子」などの多様な動作を「行動認識AI」で捉え、来店客の関心度合いの変化に応じた最適な情報提供や、関心度合いの可視化を行う仕組みの構築を目指します。VNUはAIを用いた動作認識研究やロボットへの応用などの多くの実績に加え、舞踊の型の記録や再現など人間の細やかで連続的な動作を捉える技術の研究開発を行っています。またベトナムのオフショア開発企業とも緊密に連携しており、最先端のAI技術をいち早く製品化していく研究開発環境であることから今回の共同研究に至りました。

【今後の展開】

DNPとVNUは、共同研究の一部をプロトタイプとして開発し、展示会でのデモを進めています。今後は、「行動認識AI」の精度向上および店舗での“新しい顧客体験”を提供するインタラクションシステムの開発を進め、実店舗での実証実験を目指していきます。

■ベトナム国家大学について :

1993年に創立されたVNUは、1906年創立のインドシナ大学を前身とした、政府首相直属でベトナム最大の多分野高等教育研究センターです。7学部で合計35,000人の学生を有し、ベトナムの技術系大学の中では、研究・教育の中核と認知されています。


※ニュースリリースに記載された製品の仕様、サービス内容などは発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

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