技術/研究開発 メッセージ

技術研究開発部門統括 代表取締役専務 山口 正登 技術研究開発部門統括 代表取締役専務 山口 正登

「P&I」の強みとパートナーとの連携による知的資本の強化

DNPはグローバルな競争力を高めるため、長年培った独自の「P&I」(印刷と情報Printing & Information)の強みを進化・深耕させるとともに、社外のパートナーとの連携を深めて、知的資本を充実させていきます。

研究開発方針

研究開発の方針としては、私たち自身がつくり出したい「より良い未来」の姿を描き、それを起点とする「未来シナリオ」の実現に向けて、独自技術を強化し、新製品・新サービスの開発・提供につなげていきます。ワールドワイドな市場での競争力を高めていくため特許戦略に注力しているほか、毎年300億円規模の研究開発投資を継続的に実施しています。また注力事業領域を中心に、事業化を加速させる研究開発体制の強化にも取り組んでいます。

DNP独自の「P&I」の強み

私たちは独自の「P&I」の強みを常に磨き、新しい技術・ノウハウも開拓しながら、多様な製品・サービスを生み出しています。DX(デジタルトランスフォーメーション)のメガトレンドを捉えるとともに、AI(人工知能)技術を駆使した業務効率化や、製造装置も自ら開発する革新的な生産システム、情報科学を活用した材料開発手法であるMI(Materials Informatics)など、先進的な技術も掛け合わせた競争力強化も進めています。こうした私たちの強みをさらに持続可能かつ強靭なものにしていくため、知的財産の拡大を重要な経営課題の一つと捉え、特許の取得などに注力しています。
知的資本の強化は、リチウムイオン電池用バッテリーパウチ、ディスプレイ用光学フィルム、有機ELディスプレイ製造用メタルマスクなどの事業を世界トップのシェアに拡大していくことと一体になっています。また「P&I」の強みの掛け合わせは、既存事業の価値の拡大とともに、新たなビジネスの創出につながるものです。例えば、紙の書籍と電子書籍、リアル店舗とネットのハイブリッド型総合書店「honto(ホント)」や、ICカード事業で培った情報セキュリティ技術を活用した電子決済プラットフォームなど、多くの分野で事業を展開しています。

独自の強みを持った社外のパートナーとの連携

DNPは、新しい価値の創出に向けて、より多様な強みを掛け合わせるため、オープンイノベーションによる産官学連携も進め、戦略的な事業の開発を推進しています。
特に、環境負荷の低減やウェルビーイング(心身ともに満たされた状態)の強化などがグローバルに求められるなか、ライフ&ヘルスケア部門などで海外に向けたマーケティング・研究開発・事業展開も強化します。獲得してきた特許等の知的財産をはじめ、社内外の強みを積極的に掛け合わせる組織風土を醸成し、既存と新規の両方の事業で新しい価値を創出していきます。

DXによる価値創出

DNPはまた、事業の成長と生産性の革新の両面で、デジタルトランスフォーメーション(DX)を強力に推進しています。DNPのDXは、「オールDNP」で独自の強みを掛け合わせていく「P&Iイノベーションによる価値創造」であると位置付けています。アナログとデジタル、リアルとバーチャル、モノづくりとサービスなどのハイブリッドな強みを活かし、中長期の事業ポートフォリオ戦略のもと、新規ビジネスモデルの創出と既存ビジネスモデルの変革を推進していきます。
また、社内のDX人材の育成、必要な人材の確保、産学官等のパートナーとの連携などによって技術や人材の充実を図り、DXによる価値創出を加速させていきます。

「より良い未来」を実現するために

DNPは、事業化の推進、技術・研究開発と、その活動を支える知的財産の戦略的獲得について、事業部門/研究開発部門/知財部門が三位一体となって強力に推進します。私たちは常に変革に挑戦し、「オールDNP」で相乗効果を高め、新しい価値の創出による「より良い未来」の実現に取り組んでいきます。

技術研究開発部門統括
代表取締役専務
山口 正登