サステナビリティ・マネジメント

サステナビリティ推進体制

DNPグループは2022年4月、サステナビリティ推進体制のさらなる強化に向け、代表取締役社長を委員長、代表取締役専務を副委員長とし、本社部門担当の取締役・執行役員で構成されるサステナビリティ推進委員会を設置しました。当委員会は企業倫理行動委員会や BCM 推進委員会と連携し、ESG(環境・社会・ガバナンス)を重視した中長期的な全社リスクを管理します。また、リスクとして把握した変動要因は、同時に事業拡大の機会であるとも認識し、SDGsの達成に貢献する新しい価値創造を推進します。

重点テーマ:CSRマネジメント

DNPは、CSRマネジメントにおいて、推進すべき8つの重点テーマを定めています。経営戦略、事業分野等のDNPとしての重要度、優先度が高い課題を抽出するとともに、国連グローバル・コンパクト*の10原則、持続可能な開発目標(SDGs)などを中心とした、国際社会が重要視し優先している課題等を取り入れ、総合的な分析を行っています。


*DNPは2006年7月に国連グローバル・コンパクトへ賛同を表明しています。

*DNPは国連グローバル・コンパクトの日本におけるローカルネットワーク(一般社団法人グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン)の取り組みに共感し、人権や環境、調達といったテーマ別分科会に参画しています。


重点テーマ/中長期ビジョン

CSRマネジメントの重点テーマには、それぞれ中長期ビジョンとそれに対応するSDGsを定めています。

価値創造
SDGs達成に貢献
するビジネス
製品・サービスを通じて、SDGsの達成に貢献する新しい価値を創造し、持続的な社会の発展に貢献する。
  • 2 飢餓をゼロに
  • 3 すべての人に健康と福祉を
  • 4 質の高い教育をみんなに
  • 7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに
  • 8 働きがいも経済成長も
  • 9 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 10 人や国の不平等をなくそう
  • 11 住み続けられるまちづくりを
  • 12 つくる責任つかう責任
  • 13 気候変動に具体的な対策を
  • 15 陸の豊かさも守ろう
  • 17 パートナーシップで目標を達成しよう
価値創造を支える基盤
公正な事業慣行
法令および社会倫理にもとづいて、常に公正かつ公平な態度で、秩序ある自由な競争市場の維持発展に寄与する。
  • 10 人や国の不平等をなくそう
  • 12 つくる責任つかう責任
  • 16 平和と公正をすべての人に
人権・労働
人類の尊厳を何よりも大切なものと考え、あらゆる人が固有に持つ文化、国籍、人種、民族、言語、宗教、価値観、性別、年齢、性自認、性的指向、障がいの有無などの多様性を尊重し、規律ある行動をとるという前提に立ち、社員の多様性に配慮した働き方を尊重し、健康で安全な活力ある職場の実現をめざす。
  • 3 すべての人に健康と福祉を
  • 5 ジェンダー平等を実現しよう
  • 8 働きがいも経済成長も
  • 10 人や国の不平等をなくそう
環境
  • 6 安全な水とトイレを世界中に
  • 7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに
  • 12 つくる責任つかう責任
  • 13 気候変動に具体的な対策を
  • 15 陸の豊かさも守ろう
責任ある調達
高い価値創造と高いコンプライアンス意識の両立をめざし、サプライチェーンにおけるステークホルダーとともに、人権や環境などに配慮した調達を行う。
  • 8 働きがいも経済成長も
  • 12 つくる責任つかう責任
  • 13 気候変動に具体的な対策を
  • 15 陸の豊かさも守ろう
製品の安全性・品質
製品・サービスを社会に供給する企業の責任として、安全性や品質の確保を最優先することで、社会の信頼を獲得する。
  • 9 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 12 つくる責任つかう責任
情報セキュリティ
個人情報をはじめ、多くの情報資産を取り扱う企業の社会的責務として、情報資産の管理と保護のため、万全なセキュリティを確保する。
  • 9 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 11 住み続けられるまちづくりを
企業市民
社会とともに生きる良き企業市民として積極的に社会との関わりを深め、社会課題の解決やボランティア活動、文化活動を通じて、社会に貢献する。
  • 4 質の高い教育をみんなに
  • 11 住み続けられるまちづくりを
  • 15 陸の豊かさも守ろう
  • 17 パートナーシップで目標を達成しよう

重点テーマ/優先的に取り組む指標・目標値

DNPは持続可能なビジネスを行うため、各重点テーマの中長期ビジョンの達成に向けて優先的に取り組む指標と目標値を設定し、継続的な活動につなげています。

重点テーマ 中長期ビジョン達成に向け
優先的に取り組む指標
中長期的な目標値*
*目標年度の記載がないものは
毎年度の目標値
2022年度実績
SDGs達成に貢献するビジネス
  • スーパーエコプロダクツ※1 の総売上高比率
  • 2025年に総売上高比率10%
  • 11.9% (1,631億円)
公正な事業慣行
  • 企業倫理行動委員会※2 の開催回数
  • 自律的企業倫理研修※3 の実施率
  • 毎月1回、年12回実施
  • 対象部門に対する実施率100%
  • 毎月1回、年12回実施
  • 100%
    (107拠点)
人権・労働
  • 女性管理職人数・比率※
  • 障がい者雇用率
  • 年次有給休暇取得率
  • 休業災害度数率
  • ※2022年度より指標・目標値変更(①)
  • 2025年度までに
    (1)部長クラス以上の女性の人数を2022年3月末の150%
    (2)課長クラスに占める女性の割合を15%以上
    (3)リーダークラスに占める女性の割合を25%以上
  • 2.3%以上
  • 前年度(57.5%)より増加
  • 0.2以下
  • (1)116% (2)11.8% (3)21.8%
  • 2.6%
  • 60.8%
  • 0.3
環境 環境活動目標・実績一覧へ
責任ある調達
  • 主要サプライヤーにおけるCSR調達ガイドライン調査の平均スコア※
  • 印刷・加工用紙調達ガイドライン適合証明書取得率
  • ※2022年度に調査内容並びにその評価指標の見直しを実施(①)
  • 2030年度までに平均スコア90点以上
  • 2030年度までに取得率100%
  • 国内82点※
  • 94%
製品の安全性・品質
  • 製品における重大な事故※4 発生件数
  • 新規開発品の製品安全リスクアセスメント実施率
  • 品質システム検査※5 実施率
  • 発生件数0件
  • 対象製品に対する実施率100%
  • 対象サイトに対する実施率100%
  • 0件
  • 100%
    (330件)
  • 100%(51部門・会社)
情報セキュリティ
  • 情報セキュリティコンプライアンス評価の実施率
  • 担当役員による個人情報等重点対策実施部門の検査・指導の実施率
  • 情報セキュリティ教育・研修の受講率
  • インターネット公開サイトのセキュリティ脆弱性テスト実施率
  • 事業部門・グループ会社に対する実施率100%
  • 対象部門に対する実施率100%
  • 対象部門による受講率100%
  • 対象サイトに対する実施率100%
  • 100%(88部門・会社)
  • 100%(91回)
  • 100%(受講者数約41,000名)
  • 100%(実施数574システム)
企業市民
  • 社会貢献活動プログラムの社外参加者数
  • 社会貢献活動プログラムの社員参加者数
  • フェアトレード関連商品の社内消費数
  • 食堂応援メニューの提供数
  • 2020年度から2024年度までの累計
  • 10,000名(年間2,000名)
  • 6,000名(年間1,200名)
  • 250,000点(年間50,000点)
  • 70,000点(年間14,000点)
  • 累計4,303名(年間1,610名)
  • 累計2,064名(年間681名)
  • 累計88,815点(年間29,767点)
  • 累計74,063点(年間38,912点)
  • ※1スーパーエコプロダクツ:DNP独自の基準により特定した環境配慮に優れた製品・サービス
  • ※2企業倫理行動委員会:DNPグループすべての事業活動が適正に行われるよう、コンプライアンス体制を推進するための内部統制統括組織。
  • ※3自律的企業倫理研修:各部門のトップが自部門の社員に対し、ビジネスの基盤としての企業倫理について、自部門の業務に沿った内容で取り組むべき課題やその対応方法を講義する研修。
  • ※4重大な事故:当社製品の欠陥によって、製品使用者の生命、身体に重大な被害を及ぼした場合、製品以外の財産に重大な影響を及ぼした場合が対象。
  • ※5品質システム検査:本社品質保証統括部門により対象サイトに対して、品質マネジメントシステムの運用状況の確認を年1回実施する検査。