2014年7月18日

植物由来のアルミ蒸着フィルム『バイオマテック(R)VM-PETフィルム』発売

高機能包材バイオマテックシリーズの製品ラインアップを拡充

大日本印刷株式会社(本社:東京 社長:北島義俊 資本金:1,144億円 以下:DNP)は、世界で初めて、植物由来の原料を使用した『バイオマテックPETフィルム』にアルミ蒸着を施した『バイオマテック VM-PETフィルム』を開発しました。食品や日用品の包装材として本年8月に販売を開始します。 

【バイオマテックVM-PETフィルムの特長】

DNPは、環境への負荷や持続可能性、生物多様性に配慮した多様な包装材を積極的に開発しています。その一環として、2012年に植物由来の原料を含むポリエチレンテレフタレート(PET)を使った『バイオマテックPETフィルム』を、2013年には、酸素と水蒸気の高いバリア性と透明性を両立させた『バイオマテックIB-PETフィルム』を世界に先駆けて開発・量産し、食品などの包装材に提供しています。

今回新たに開発した植物由来のアルミ蒸着フィルム『バイオマテックVM-PET』は、酸素と水蒸気のバリア性だけでなく、遮光性にも優れています。太陽や蛍光灯の紫外線などによる内容物の劣化を防ぐとともに、アルミの光沢を生かした高級感のあるデザインで、生活者への訴求効果を高めることもできます。

【バイオマテックシリーズの環境対応と、その評価】

バイオマテックシリーズは、原料の一部を石油由来から植物由来に置き換えて石油使用量を削減しながらも、石油由来フィルムと同等の機能を有する製品です。例えば、『バイオマテックPETフィルム』は包装材の最表面の印刷層に用いられるフィルムで、原料の約30%を占めるエチレングリコールを石油由来からサトウキビ由来のバイオエタノールに置き換え、石油使用量を削減しました。また、LCA(LifeCycle Assessment)によって環境負荷の低減効果を定量的に評価しており、石油由来のPETフィルムと比べて製品のライフサイクル全体で約10%のCO2排出量削減を実現しています。

これらの特長が高く評価され、『バイオマテックPETフィルム』は、優れた包装の材料・技術・環境対応・デザイン・ロジスティクスなどを幅広く表彰する「2011日本パッケージングコンテスト」に入賞しました。また、『バイオマテックIB-PETフィルム』を用いた包装材が、包装技術の研究・開発、包装の合理化・改善・向上に顕著な業績をあげたものに与えられる「第38回木下賞 新規創出部門」を受賞しました。

【バイオマテックシリーズの主なラインアップ】

DNPのバイオマテックシリーズは、フィルムや成型品、ボトルやシュリンクラベルなど、多岐にわたるラインアップを取り揃えています。条件に合わせて複数のグレードの製品を組み合わせることによって、植物由来原料の比率を高めていくことができます。

※フィルムや成型品の組み合わせなど、仕様設計にあたっては、個別にご相談ください。

素材

形態

名称

主な用途

PET 

フィルム

バイオマテックPETフィルム

食品や日用品用パウチなどの軟包装材(印刷用などの基材)

バイオマテックIB-PETフィルム

バイオマテックVM-PETフィルム

シート

バイオマテックA-PETフィルム

食品や日用品の成型品やクリアーケースなど

ボトル 

バイオマテックPETボトル

飲料用PETボトル

PE

フィルム

バイオマテックPEフィルム

食品や日用品用パウチなどの軟包装材(最内層の基材)

 成型品  

バイオマテックPE

食品や日用品の成型品

PLA

フィルム

 バイオマテックシュリンクラベル(PLA)

飲料用PETボトルのシュリンクラベル

 成型品

バイオマテックPLA

食品や日用品の成型品

【今後の展開】

DNPは、現在、食品や飲料、日用品などのメーカーに提供している包装材を可能な限りバイオマテックシリーズに切り替えていく予定です。また、海外の食品や日用品メーカーからの関心も高いため、海外市場への展開も積極的に推進していきます。さらに、石油由来のフィルムと同程度の価格となるようコストダウンの取り組みを継続するとともに、紙容器や成型品など多様な形態の包装材にも展開し、バイオマテックシリーズの普及を促進していきます。

DNPは、バイオマテックシリーズを利用した包装材で、2016年度に100億円の売上を目指します。

※「バイオマテック」は、大日本印刷株式会社の登録商標です。
※ニュースリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容などは発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承下さい。
 
 

 

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