2016年5月27日

資源リサイクルに最適なアルコール飲料向け液体紙容器2タイプを開発

「解体しやすいタイプ」&「紙とフィルムを分離できるタイプ」を発売

大日本印刷株式会社(本社:東京 社長:北島義俊 資本金:1,144億円 以下:DNP)は、常温での内容物の長期保存が可能な口栓付きのアルコール飲料向け紙容器について、廃棄時に容易に切り開くことができる「解体しやすいタイプ」と紙層と内装のフィルム層を簡単に剥がして分離できる「紙とフィルムを分離できるタイプ」の2種を開発しました。2016年12月に販売開始予定です。

【開発の背景】

DNPは1978年から、「Lカートン」「Lアルミカートン」「Lバリアカートン」などの名称で、牛乳や茶系飲料、アルコール飲料向けに液体用の紙容器「Lシリーズ」を開発し、ビンや缶などに替わる包材として拡販してきました。使用後の資源リサイクル時には、内部を洗浄し、切り開いて、口栓部は切り離す必要がありますが、アルコール飲料向けには内容物保護の観点から、シール強度が高く、バリア性の高いフィルムを使用しているため、解体に手間がかかっていました。またアルミ仕様やアルミ蒸着フィルムを使用した紙容器の場合、リサイクルできないケースが多いことが課題でした。

これらの課題に対し、環境負荷の低減および持続可能性や生物多様性の確保に配慮した多様な包装材を開発しているDNPは、今回材料の選定やパッケージの形状を改良することで、簡易に解体でき、リサイクルし易い2タイプの液体紙容器を開発しました。

【新製品の概要と特長】

■解体しやすいタイプ:DNP易解体液体紙容器

牛乳パックを解体する要領で容器頭部を開き、容器頭部のカット線に沿ってハサミを入れ解体します。頭部は開封しにくく、ハサミで切りにくいという従来の口栓付きアルコール飲料向け液体紙容器の課題に対し、頭部の形状設計と材料の選定により、頭部シール部の密封性を維持しながら開封しやすくし、牛乳パックと同様に、ハサミで簡単に解体できるようにしました。内層には透明バリアフィルムを使用し、リサイクル用の頭~胴部と、可燃ゴミとなる口栓部と底部に分割しやすくしました。

                          

■紙とフィルムを分離できるタイプ:DNP易剥離液体紙容器

独自のラミネート技術とパッケージの形状設計により、紙層と内層に使用するアルミなどのバリアフィルムを、ハサミを使わずに簡単に分離できる液体紙容器です。容器頭部のシール部を押し開くことで剥離のきっかけになる部分ができる構造です。そこから底部に設けたカット線に沿って、紙層とフィルム層を剥がしていきます。リサイクル用の紙層と、可燃ゴミとなるバリアフィルムと口栓部に簡単に分別できます。 

                                 

【今後の展開】

DNPはアルコール飲料向け液体用・紙容器の新製品2タイプを、清酒、焼酎などの酒類業界向けに販売し、2017年度に5億円の売上を目指します。

*DNPはいま、「知とコミュニケーション」「食とヘルスケア」「住まいとモビリティ」「環境とエネルギー」を事業の成長領域と位置づけ、新しい価値の創出に取り組んでおり、その一環として環境負荷の低減につながる新製品の開発を進めています。

 

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