【テンプレ配布】はじめての安全運転管理者へ
白ナンバー点呼記録簿の書き方と注意点を完全ガイド

白ナンバー事業所で安全運転管理者に選任されたものの、「点呼記録簿には何を書けばいいのか」「アルコールチェック以外に必要な確認はあるのか」と戸惑っている方も多いのではないでしょうか。点呼記録簿は、単なる社内書類ではなく、運転者の安全を守り、会社として適切な管理を行っていることを示す重要な記録です。本コラムでは、新人の安全運転管理者の方に向けて、白ナンバー向けの点呼記録簿について、誰が・何を・どのように記載すべきなのかを実務目線でわかりやすく解説します。
(2026年4月情報)

飲酒したら運転できないVD-3がIBSシリーズに対応したことを伝える画像

1.安全運転管理者とは

安全運転管理者

安全運転管理者とは、事業所における業務用車両の運行について、安全な運転が行われるよう日常的に管理・指導を行う責任者です。業務で使用する自動車の台数が一定条件に該当する事業所では、「安全運転管理者」を選任し、交通事故の防止や法令遵守に向けた管理体制を整えることが道路交通法で義務付けられています。この役割は肩書きだけのものではなく、運転者の状態を把握し、危険な運転や無理な業務運行を防ぐために、実務として継続的な対応が求められます。

運輸事業者といういわゆる「緑ナンバー」は2011年から義務化していますが、社有車などの「白ナンバー」も2022年4月からアルコールチェックが義務化の対象となった点は、近年の法改正により広く認識されるようになりました。

安全運転管理者の業務

安全運転管理者には、法律で具体的な業務内容が定められています。主な業務は、運転者の点呼や体調確認、酒気帯びの有無の確認、必要な指示の実施などです。これらは一時的な対応ではなく、日々の業務として継続的に行うことが前提となります。特に重要なのが、運転前後に実施する点呼とアルコールチェックです。安全運転管理者は、運転者が安全に業務を行える状態かを確認し、その結果や指示内容を記録として残し、一定期間保存する義務を負っています。この「記録」が適切に行われて初めて、安全運転管理業務を実施しているといえます。こうした背景から、安全運転管理者の業務を理解する上で欠かせない存在が、点呼記録簿です。

2.点呼記録簿とは

点呼記録簿とは何のための書類?

点呼記録簿とは、運転前後に、運転者が安全に運転できる状態であるかを確認し、その事実を記録として残すための書類です。点呼時に確認した内容や、安全運転管理者が行った指示を「記録」という形で残すことで、日々の安全運転管理を可視化する役割を担います。
点呼記録簿は、単なる社内の管理書類ではありません。飲酒運転や体調不良による事故を未然に防ぐための重要な仕組みであると同時に、安全運転管理者が法令にもとづく業務を適切に行っていたことを示す証拠にもなります。また、警察による立入検査や、万が一事故が発生した場合には、点呼やアルコールチェックの実施状況を確認する資料として参照されることがあります。
警察庁も、安全運転管理者の業務として、点呼の実施とその内容を記録・保存することを明確に示しています。点呼記録簿は、法令対応と実効性のある安全管理を両立させるために欠かせない書類といえます。

参考:警察庁Webサイト「安全運転管理者の業務の拡充等

誰が点呼記録簿を作成するの?

点呼記録簿は、原則として安全運転管理者、または副安全運転管理者(補助者)が点呼を実施し、その内容を記録します。
誰が確認を行い、どのような指示をしたのかが分かる形で記録されていることが重要です。
「運転者自身が後から記入する」「アルコール測定だけ行い記録を残していない」といった運用は、点呼の実施や管理が不十分であると判断されるリスクがあります。
点呼記録簿は、単に数値を残すためのものではなく、安全運転管理者が管理責任を果たした証としての意味を持つ書類です。役割と責任を明確にした上で、適切な運用を行うことが求められます。

3.点呼記録簿に書くべき内容

点呼記録簿には、法令や警察庁の通達にもとづき、最低限記載すべき項目が定められています。
様式そのものは事業所ごとに自由に作成できますが、必要な情報が欠けていると「点呼を適切に実施していない」と判断されるリスクがあるため、以下の項目は必ず記録するようにしましょう。

必須項目

点呼の基本情報 点呼日時
出発前(出庫)/帰社後(帰庫)
確認者(点呼執行者)
確認方法(対面ではない場合は具体的な方法)
運転者の情報 運転者名
使用車両(自動車登録番号または識別できる記号、番号等)
アルコールチェック アルコール検知器の使用有無
酒気帯びの有無
(測定結果 例:数値(0.00mg/L)または「検知なし」)
その他 指示事項
その他必要な事項

これらは、点呼やアルコールチェックを「実施した証拠」として客観的に確認できる情報です。記入漏れがないよう、様式を固定し、運用ルールを社内で統一しておくことが重要です。

参考:警察庁『道路交通法施行規則の一部を改正する内閣府令の施行に伴うアルコール検知器を用いた酒気帯びの有無の確認等について(通達)』 (PDF)

記入する際の大事な考え方

点呼記録簿は、項目を埋めること自体が目的ではありません。
「そのとき、何を確認し、誰が判断したか」を後から第三者が理解できることが、本来の役割です。以下の考え方を押さえて記入することが重要です。

①毎日・運転の都度が原則、コピペは悪い例

点呼と記録は、運転の都度、毎回実施することが原則です。「週まとめ」「月まとめ」で記入したり、前回の内容をそのままコピーして「異常なし」と記載したりする運用は、実態として確認を行っていないと判断されるリスクがあります。特に重要なのは、運転前に第三者が確実に「酒気帯びではないか」「安全に運転できる状態か」を確認することです。記録が形式的になってしまうと、本来の安全確認の意味を失ってしまうため注意が必要です。

②対面が基本、難しければ代替手段

点呼は原則として対面で行うことが基本とされています。ただし、直行直帰や拠点外勤務など、現実的に対面が難しい場合には、対面と同視できる方法での確認が可能です。
具体的には、カメラやモニターを使い、顔色や様子を確認する方法、携帯電話や業務無線などで、声の調子や応答内容を直接確認する方法などが示されています。重要なのは方法そのものではなく、「実際に確認した事実」と「その内容を記録として残していること」です。

③数値は必ず具体的に

アルコールチェックの結果は、「チェック済」「問題なし」といった表現ではなく、「アルコール検知器使用/0.00mg/L」「検知なし」など、具体的に記載することが望ましいとされています。数値や結果を明確に残すことで、第三者が見た際にも客観性のある記録となり、点呼記録簿としての信頼性が高まります。

④出発前か帰社後か

義務化された内容では、運転者に対し運転前後の酒気帯びの有無を確認することが求められています。つまり、出発前(出庫)と帰社後(帰庫)の2回分の確認・記録が必要です。記録の際には、それぞれが出発前の点呼なのか、帰社後の点呼なのかが一目で分かるように記載しておくと、後から記録を振り返る際にも管理しやすくなります。

⑤異常時は“判断”を書く

アルコールが検出された場合や、運転者の体調不良、強い眠気が見受けられた場合などは、「何があったか」だけでなく、「管理者としてどう判断し、どのような指示をしたか」まで記載することが重要です。「異常あり」とだけ記載するのではなく、「体調不良を確認したため運転を中止」「眠気があるため途中休憩の指示を実施」といった具体的な判断・対応を書き残すことで、点呼記録簿は初めて価値ある記録となります。

4.点呼記録簿の管理・保管方法

点呼記録簿は、作成すること自体が目的ではなく、適切に管理・保管されて初めて法令対応として成立します。ここでは、保存形式の指定有無、保存期間、提出の必要性について整理します。

保存形式に指定はある?(Excel・PDF・紙など)

点呼記録簿の保存形式について、法律や警察庁から特定の形式は指定されていません。そのため、紙(手書き・印刷)、Excelファイル、PDFファイル、クラウドやシステムによる電子データ管理のいずれの方法であっても問題ありません。
重要なのは形式そのものではなく、必要な記録項目が漏れなく記載されていること、保存期間中、いつでも内容を確認・提示できる状態であることです。
特に電子データで管理する場合は、自由に書き換えができるExcel形式のまま保管するのではなく、PDF化する、保存後は編集権限を制限するなど、改ざんや上書きのリスクを抑える工夫が望ましいとされています。どの形式であっても、「第三者が確認しても信頼できる状態」で保管されているかが重要な判断ポイントとなります。

参考:警察庁Webサイト「安全運転管理者の業務の拡充等

何年間保存が必要?

白ナンバー事業所における点呼・アルコールチェックの記録は、「1年間の保存」が法律で義務付けられています。これは、道路交通法施行規則の改正により、安全運転管理者の業務として、酒気帯びの有無を確認すること、その内容を記録すること、記録を1年間保存することが明確に定められたためです。

保存期間の起算日について、法律上「いつから1年」と具体的に定義されているわけではありませんが、実務上は「点呼を実施し、記録を作成した日」から1年間とする運用が一般的です。例えば、4月1日に実施した点呼記録は、翌年の3月31日まで保存する、という考え方です。保存期間を過ぎた記録は廃棄して問題ありませんが、保存期間内の記録が欠けていたり、紛失していた場合は、不備として指摘される可能性があります。計画的に整理・管理しておくことが重要です。

定期的にどこかへ提出する必要はある?

点呼記録簿について、定期的に警察や行政機関へ提出する義務はありません。通常は事業所内で適切に保管し、要求があった場合に提示できる状態にしておくという運用です。
ただし、警察による立入調査・臨検、事故や飲酒運転事案の発生時、是正指導や行政指導を受けた場合は、提出や提示を求められる可能性があります。
こうした場面では、点呼が適切に行われていたか、記録が正しく残されているかが確認されます。そのため、「提出義務はないが、いつでも確認される前提で保管する」という意識で管理することが、実務上の基本姿勢となります。

5.点呼記録簿テンプレート(ダウンロード)

点呼記録簿は、必要なことがわかっていても「どの項目を、どこまで記載すれば良いのか」「自社用に一から作るのは手間がかかる」と悩みやすい業務のひとつです。特に、安全運転管理者に選任されたばかりの方や、総務・管理部門を兼務している場合、日々の業務と並行して記録様式を整えるのは簡単ではありません。

そこで本コラムでは、白ナンバー事業所向けの点呼記録簿テンプレートをご用意しました。法令で求められる基本項目を押さえつつ、日常の運用で使いやすい構成としており、紙での管理はもちろん、ExcelやPDFでの運用にも対応できます。自社のルールに合わせて加筆・調整し、そのままお使いいただくことも可能です。

点呼記録簿は、一度形を整えてしまえば、日々の管理負担を大きく減らすことができます。ぜひこのテンプレートを活用し、無理のない形で点呼・記録の運用を定着させてください。

6.点呼記録を「負担」にしないために ― 自動作成という選択肢

点呼記録簿は、会社と人を守るために欠かせない存在である一方、日々の運用では「記入漏れが心配」「管理に手間がかかる」「忙しい時間帯に記録まで手が回らない」といった課題が生じがちです。特に、紙やExcelでの手作業管理では、記録の抜けや形式のばらつきが起きやすく、管理者の負担となるケースも少なくありません。
こうした課題を解決する方法のひとつが、点呼記録簿の自動作成・一元管理です。
当社が提供する 「DNP安全運転管理サポートシステム VD-3」 は、アルコールチェックや点呼の実施結果をもとに、点呼記録簿を自動で作成・保存できる仕組みを備えています。記録内容を手作業で転記する必要がなく、記入漏れや管理ミスのリスクを抑えながら、日々の点呼業務をスムーズに進めることが可能です。

DNP安全運転管理サポートシステム(VD-3)は、運転者がアルコール/免許証チェックをしないと車両の鍵を取り出せないシステムです。運転免許証チェックやアルコールチェックの実施から記録までをサポートし、管理者様の手間や負担を軽減します。免許証の不携帯/有効期限切れ/無資格、飲酒運転を未然に防ぎ道路交通法を遵守することで運転者と企業の社会的信用を守ります。

7.DNP安全運転管理サポートシステム(VD-3)の効果的な導入事例

導入事例「柿の実幼稚園様」

柿の実幼稚園は、日々園児を乗せて走る園バスの運行がある、神奈川県の有名な幼稚園です。園では職員の負担を増やさず、確実なチェックを続けられる方法を整えていくことが求められ、
法改正によりアルコールチェックが義務化される中、「DNP安全運転管理サポートシステム(VD-3)」を導入したことで、より確実で効率的な運用を実現しました。

導入事例「コープかごしま様」

生協コープかごしま様は、食材や生活用品の配送ドライバーだけでなく営業社員も車両を利用しており、車両が多い拠点では約50台、車両が少ない拠点では約15台と幅があります。これまでは、全拠点でアルコールチェック結果を記録簿へ手書きしていたところ、運転前後のチェック体制の見直しをご検討される中で「VD-3」にご興味をお持ちいただき、機能とコストのバランスの高評価により、導入をご決定いただきました。

8.まとめ|点呼記録簿は「会社と人を守る記録」

点呼記録簿は、単なる事務作業や形式的な書類ではありません。白ナンバー事業所において一定の条件を満たすと、安全運転管理者の選任が義務となり、それに伴って点呼やアルコールチェック、そして記録の作成・保存が求められます。点呼記録簿は、その一連の取り組みを「実施した事実」として残す、非常に重要な証拠です。

日々の点呼を通じて運転者の体調や状態を確認し、適切な判断を行うことは、事故を未然に防ぐための基本です。そして、その内容を正しく記録し、一定期間保管することは、万が一のトラブルや確認の際に、会社として適切な管理を行っていたことを示す手段にもなります。記録が残っているかどうかで、企業の責任や評価が大きく分かれる場面も少なくありません。

点呼記録簿は、運転者を危険から守ると同時に、管理者や会社そのものを守る存在です。法律対応という視点だけでなく、「人と組織を守るための記録」ととらえ、無理のない形で確実に継続していくことが、安全運転管理の第一歩といえるでしょう。

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