異世代協働体験による人材開発
STEAM型次世代リーダー育成プログラム
企業の人材育成課題に応える「STEAM型次世代リーダー育成プログラム」は、社員が高校生の探究活動に伴走し、リーダーシップや課題解決力を実践的に養う研修です。社員は、異世代協働におけるファシリテーションを通じて主体性や創造性を獲得し、企業は新しい価値創出や未来の顧客理解を期待でき、教育CSRとしても企業価値を高めるものになります。
*STEAMとは:文部科学省では、STEM(Science, Technology, Engineering, Mathematics)に加え、芸術、文化、生活、経済、法律、政治、倫理等を含めた広い範囲でAを定義し、各教科等での学習を実社会での問題発見・解決に生かしていくための教科等横断的な学習を推進しています。DNPでは、こうしたSTEAM教育の知る(探究)とつくる(創造)のサイクルを生み出す分野横断的な学びに着目し、個人や社会の課題解決につなげていく教育プログラムの開発に取り組んでいます。
2026年度プログラムへの参加企業を募集しています(2025年11月末現在)
1.開発の背景
企業が組織の成長を続けるためには、横断的に課題解決に取り組むスキルを持った若い世代を含めた多様な価値観での協働が重要です。そうしたなか、デザイン思考、STEAM型の学びといった次世代型の人材育成アプローチが注目されています。
デザイン思考とは、探究的な視点で社会課題を発見し、その解決に向けて自ら問いを立て、自身の個性を活かして答えを出すプロセスです。STEAM型の学びとは、科学、技術、工学、芸術、数学といった分野を統合的に学び、課題の発見、解決の能力や創造性を育むものです。
こうした次世代の思考や行動特性を理解し、ともに挑戦を推進できるリーダーシップやマネジメント力を持つ人材の育成が企業において求められています。
DNPの「STEAM型次世代リーダー育成プログラム」は、社会人が高校生の探究活動のファシリテーションを行うことで、異世代の中でリーダーシップを発揮する実践体験を提供します。社会課題解決に必要な力を育むSTEAM型の教育プログラムを、社会人がともに学ぶことで、企業の次世代リーダーを育成する人材開発の新たな手法となります。
このプログラムは、DNPが東京大学 生産技術研究所 次世代育成オフィス(東大生研ONG)*1の学術指導を受けて開発しています。
*1「東大生研ONG」とは:
次世代育成オフィス(ONG:Office for the Next Generation )は、東京大学 生産技術研究所内に、産業界と連携しながら、次世代を担うイノベーティブな人材育成のための教育・アウトリーチ活動の新しいモデルの創出、及び推進を目的として設立されました。理工系人材のみならず、未来社会をデザインできる人材の育成に向けて、工学や最先端技術の魅力、及び、科学技術と社会とのつながりを伝える取組みとして、STEAM教育を取り入れた産学連携による次世代育成の新しいモデルを創り出すことをめざしています。
2.特徴
社会人が高校生の探究活動の伴走を行うことで、さまざまな視点がグループワークに反映され、双方にとって実りのある活動になります。
社会人が得られる体験
ファシリテーション・リーダーシップ実践
高校生に向けた学校外の探究型の学びのイベントにおいて、社会人は社会課題の解決に取り組むグループワークのファシリテーションを行います。事前のオリエンテーションで意識変容が必要な社会背景を知り、協働スキルについて学んだ後に高校生の学びに伴走支援する実践を行うことで、理論を知ることにとどまらず意識変容につなげることができます。
高校生が得られる体験
社会人のサポートを受けながらの探究活動
東大生研ONGの指導のもとで開発を進めている「STEAM型次世代育成プログラム」に参加し、社会人や大学生等異世代と交流しながら社会課題や生活課題に向きあう、チームでの探究活動を体験することができます。
参加企業のメリット
実践型の人材育成
社員が高校生の学びに関わることで、STEAM型の課題解決の実践的なスキルを身につけ、普段の仕事とは違う角度から社会を見る体験により視野を広げることができます。
協働による相乗効果
複数社の社員が同時にプログラムに参加することで、異なる業界の視点やノウハウが共有され、参加者全員にとって価値ある経験となります。
新しい価値創出
高校生との交流を通じて、未来の顧客ニーズを理解し、自社の事業推進に役立てることも期待できます。
次世代を担う高校生に、社会人との協働体験を提供することは、教育CSRとして企業の社会貢献にもつながります。
3.実施事例
基本モデル開発の実証 (2024年7~9月)
高校生の探究活動の各グループに対してDNPの社員を配置、サポートを受けて活動することで高校生・社会人相互に意識変容が得られ、探究学習の実践ができることを実証しました。
DNPのオフィスツアーでのプログラム導入 (2025年8月)
中高生にむけたDNPのオフィスツアーの中で、DNP社員の伴走のもとで、中高生が自分の考えを整理・共有する「自分探究ワークショップ」を企画・運営しました。このワークショップはSTEAM型次世代育成プログラムの知見を活かして設計し、事前に社員へオリエンテーションを行って実施しました。
企業研修プログラムの実証 (2025年7~9月)
東京エレクトロン株式会社様、株式会社インテリジェントウェイブ様とDNPの社員が高校生のグループワークのファシリテーションを行い、異世代でのリーダーシップを実践する研修プログラムの実証を行いました。
今後の展開
2025年度中に、企業研修プログラムとして本プログラムを提供開始予定です。
人材育成に課題を感じている企業との協働を進め、具体的なカリキュラムの設計を行います。
現在、2026年度プログラムへの参加企業を募集しています(2025年12月現在)。
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