DNP透明蒸着フィルム IB-FILM
産業用途におけるバリアフィルムの役割
バリアフィルムは、酸素や湿気、化学物質からの保護を目的に、さまざまな産業で幅広く活用されています。特に、高機能部材や精密機器など、外部環境の影響を受けやすい製品においては、バリアフィルムが不可欠です。これにより、製品の性能を維持し、寿命を延ばすことが可能になります。以下に、具体的な産業におけるバリアフィルムの役割を紹介します。
産業用途におけるバリアフィルムの具体的な役割
ディスプレイにおけるバリアフィルムの役割
QD(量子ドット)ディスプレイに使用されているQD材料は、湿気や酸素に敏感であり、これらの要因が侵入すると、性能が劣化し、寿命が短くなります。バリアフィルムを使用することで、QD材料の劣化を防ぎ、ディスプレイの品質と耐久性を向上させることができます。
半導体におけるバリアフィルムの役割
半導体は非常に微細な回路が複雑に配置されており、外部環境の影響を受けやすい特性があります。特に、輸送や保管時に外気の湿度が半導体に与える影響は大きく、水分の侵入は腐食や絶縁不良のリスクを高める要因となります。そのため、バリアフィルムは外部の湿気から製品を守る重要な役割を果たします。
バリアフィルムは湿気からの保護により、半導体の劣化を防ぎ、長期的な信頼性を確保することを可能にします。輸送や保管の際に、湿度管理が不十分な場合でも、バリアフィルムが適切に機能することで、半導体製品を安全に保つことができます。
真空断熱材やインクカートリッジにおけるバリアフィルムの役割
真空断熱材はバリアフィルムを使うことで酸素の透過を防ぎ、内部の真空状態を維持します。またインクカートリッジでは、インク成分の揮発により性能に影響が出てしまうため長期間にわたり性能を維持するためには、バリアフィルムが不可欠です。バリアフィルムは、外気の湿度や酸素の侵入を防ぎ、製品の品質を保つ役割を果たします。これにより、安定した性能を確保し、製品寿命を延ばすことができます。
DNP透明蒸着フィルム「IB-FILM」とは
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IB-FILMは、水蒸気、酸素などのガス透過を防ぎ、透明性を兼ね備えた機能性バリアフィルムです。アルミ箔やアルミ蒸着フィルムに比べて、より高い透明性と環境負荷が低い点が特長です。
1998年に量産を開始して以来、用途に応じて複数のグレードを製造し、食品包装や医療用途、生活空間用途、産業用途など幅広い分野で利用されています。
酸素バリア性や水蒸気バリア性、透明性、耐熱性など要望に応じて最適な提案が可能で、環境に配慮した植物由来のPETを使用したグレードも取り揃えています。