2014年6月6日

日本ユニシス 大日本印刷
‘未来の知的創造ワークスタイル’を提案する共同研究プロジェクト始動

第一弾として、人工知能(AI)を利用したブレーンストーミング支援システムを開発

日本ユニシス株式会社
大日本印刷株式会社

日本ユニシス株式会社(本社:東京都江東区、社長:黒川茂、以下 日本ユニシス)と大日本印刷株式会社(本社:東京都新宿区、社長:北島義俊、以下DNP)は、人間の知的創造活動をサポートすることを目的とした共同研究プロジェクトを開始しました。

第一弾として、集団でアイディアを出し合うブレーンストーミング形式の会議において、人間のような常識を備えた人工知能(AI:ArtificialIntelligence)を活用して、多彩なアイディアの創出を支援するシステムを開発し、本年秋から実証実験を行います。

【共同研究プロジェクト】

本プロジェクトは、日本ユニシスとDNPの協業(注1)の一つで、人工知能(AI)やテキスト情報から関連する言葉を抽出する言語処理技術、インタラクション技術など、両社のキーテクノロジーを融合させ、新規事業や新商品の開発といった知的創造活動を支援する新たなサービスを実現していきます。

【第一弾の研究開発の背景】

新規事業や新商品、新サービスの開発など、イノベイティブなビジネスには新たな発想や視点を活用することが重要です。アイディアを創造するための、ブレーンストーミングに代表される会議では、ある一定量にアイディアが達した段階で進行が停滞するケースが多く見られます。また、新たなアイディアを一人で発想する場合や、いつもと同じメンバーで話し合う場合には、斬新な意見や新たな発想が出にくい、といった傾向があります。

本システムでは、ブレーンストーミング中に出された意見のキーワードや文章などを入力することによって、その言葉から連想される言葉や類似する言葉をヒントとして提示します。これをきっかけに、参加者が新たな気づきを得てアイディアを創造できるよう支援します。

【本システムの概要と特徴】

本システムを利用したブレーンストーミングの進め方は以下のとおりです。

  • ブレーンストーミングの参加者はノートPCやスマートデバイスなどを利用して、専用サイトにアクセスします。
  • 参加者は、会話をしながら、専用サイトの画面上に、付箋を使ってアイディアを書き出すようにアイディア(言葉)を記入していきます。
  • 人工知能(AI)を利用したブレーンストーミング支援システムが、参加者の記入した言葉を認識、解釈して、連想される言葉や類似する言葉を提示します。
  • 参加者は、本システムが示す言葉をヒントとして、新たなアイディアを発想することができます。また、その新しい言葉をシステムに記入することで、次のアイディアにつなげられます。
  • 会議で発想したアイディアは、ブレーンストーミングのテーマごとにサーバーで保管し、関係者限定で共有することができます。
  • 会議の前後に、一人でアイディアを膨らませるために利用することもできます。

特徴1.人間のような常識を備えた人工知能(AI)がヒントを出します。

本システムは、ブレーンストーミングの中で、多様なアイディアの創出につながるヒントを多数提示することができます。人工知能(AI)に関する日本ユニシスの研究成果(注2)として蓄積された86万件のデータベースを応用し、両社で開発した独自のアルゴリズム(計算方法)により、連想語、類似語、反対語など、多様な観点でヒントを提示することで、アイディア創造の質と量を向上させます。

特徴2.会議の場でも、一人でも、遠隔地でも、アイディアの発想を支援します。

利用者は、会議の場だけでなく、事前準備や事後のまとめ、一人でのアイディア発想のヒントなどにも、本システムを利用できます。また、会議場に行けない場合にも、遠隔地から専用サイトへアクセスし、その画面を会議場の出席者と共有することで、ブレーンストーミングに参加することもできます。

【今後の展開】

1.多彩なサービス形態

今後は、本システムのソフトウェアとしての販売に加えて、クラウドコンピューティングを利用したサービスの提供や、会議室運営企業、事務機器メーカーとの連携による共同提供なども展開していく計画です。

2.豊富なユーザーインターフェース

今回の実証実験フェーズでは、アイディア(言葉)の入力は、参加者自身がPCやタブレット端末を利用して行います。今後は、画像認識による手書き文字入力や音声入力、ジェスチャーによる操作など、さまざまなユーザーインターフェースを組み込む予定です。

日本ユニシスとDNPは、2014年秋から両社の社内会議で本システムを利用し、より高い効果を追究する研究開発を進めていきます。また、知的創造ワークスタイルを目指す企業や官公庁、学校法人などを対象として、創造性を必要とする会議を、本システムを利用して開催するなどの実証実験を重ね、2015年初頭の製品化と販売を目指します。

 
(注1):日本ユニシスとDNPの協業成果
日本ユニシスとDNPは、2012年8月の業務提携に基づいて連携を進め、新たな事業やサービスを次々と創出しています。
(注2):日本ユニシスのこれまでの研究成果
今回のブレーンストーミング支援システムの研究開発では、日本ユニシスが、人間のような常識を備えた人工知能(AI)に関する取り組みの一環で行った「空気が読めるコンピュータをつくろう」プロジェクトで得た知見を活用しています。
・「空気が読めるコンピュータをつくろう」プロジェクト: http://omcs.jp/
日本ユニシスは、人間がコミュニケーションを図るときの前提として共有している常識的な背景知識や感覚(コモンセンス)をデータベースに蓄積して活用することで、将来的に「適切な時に適切な知識・言葉を使える、人間のように空気の読めるコンピュータ」の実現を目指しています。

■セミナーのご案内

人工知能(AI)を利用したブレーンストーミング支援システムについて、日本ユニシスグループ総合フォーラム「BITS®2014」にて紹介します。

イベント

BITS2014(Nihon Unisys Group Business& ICT Strategy Forum 2014)

セッションA-8

一味違う、明日を生み出す ~未来の人工知能や健康長寿社会をつくり出すチカラ

開催日時

2014年6月6日(金)13:30~14:10

開催場所

ANAインターコンチネンタルホテル東京

セミナー情報・お申し込み: http://bits.unisys.co.jp/2014/

 
*BITSは、日本ユニシス株式会社の登録商標です。
*その他記載の会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です。
*関連URL:
  「大日本印刷と日本ユニシス 異業種提携で新事業・新サービスを創出」
  http://www.unisys.co.jp/news/nr_130116_DNP.html
 
※ニュースリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容などは発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承下さい。

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