2017年6月9日

DNPテクノパック横浜工場 生息域外保全を進めるユリ科植物「ハマカンゾウ」を森へ返還

東芝ライテックと合同で6月4日に返還式を実施

大日本印刷(DNP)グループの株式会社DNPテクノパック横浜工場(神奈川県横浜市)は、東芝グループの東芝ライテック株式会社横須賀事業所(神奈川県横須賀市)と連携し、ユリ科の植物ハマカンゾウの生息域外保全*に取り組んでいます。2017年6月4日、二社合同の返還式を行いました。

ハマカンゾウは、生息地の三浦半島・小網代の森において盗掘被害や高潮の影響によって激減しており、東芝ライテックは2012年5月から自社工場内で生息域外保全を行っていました。2015年には二社の連携活動の一環として、DNPテクノパック横浜工場へ30株が移植され、1年間で113株まで増やすことに成功しました。DNPテクノパックは、そのうち82株を2016年6月に本来の生息地である小網代の森へ返還するとともに、敷地内に新たに株を植え付けて生息域外保全を継続しています。
今回、NPO法人鶴見川流域ネットワーキング、小網代の森の維持管理を担うNPO法人小網代野外活動調整会議の代表理事である岸由二先生の指導のもと、二社の社員や家族が参加し、約900株を森へ植え付ける合同返還式を2017年6月4日に実施しました。

 

NPO法人小網代野外活動調整会議 代表理事 岸由二先生(左)によるご説明を聴きながら小網代の谷を散策。


返還式で岸先生はこれまでの活動の経緯を説明し、「小網代の谷の河口部分をハマカンゾウで埋め尽くしたい」と抱負を述べられました。東芝ライテックの鴻田楽代表取締役は、「東芝グループの生物多様性保全活動の一環として2012年に開始した当プロジェクトで育てたハマカンゾウを今日、東芝ライテックとして全株返還できることになった。夏から秋にかけてオレンジ色の花がつくことを楽しみにしている」と挨拶され、DNPテクノパック社長の宮野年泰は「DNPグループとして返還式に協力できて誇りに思っており、この場で花が咲く日を心待ちにしている。今後もこうした活動に積極的に取り組みたい」と述べました。


ハマカンゾウの返還式。
写真右から、東芝ライテック株式会社 鴻田楽代表取締役、NPO法人小網代野外活動調整会議 岸由二代表理事、株式会社DNPテクノパック社長 宮野年泰。
  
二社で46名が参加し、100m2の広さの地面に約900株のハマカンゾウを植え付けました。



【今後について】

DNPは、自然と共生する持続可能な社会を実現するため、事業活動を通じた生物多様性の保全を「環境方針」として掲げています。重点テーマの1つに「事業所内の緑地づくり」を選定し、さまざまなステークホルダーとともに生物多様性に関する認識を共有し、連携した活動を進めています。今後も工場や事業所の敷地を生かし、周辺地域における生物多様性に対してさらなる貢献を目指していきます。


*生息域外保全 :生物多様性条約第9条に明記されており、本来の生息地では存続できない生物について、自然の生息地の外で人工的に保護・増殖を行う措置。今回はこれを応用し、本来の地域に新たな生息地を再生した上で野生回復を図る。植林や里山保全など、本来の生息地で生態系を保全する「生息域内保全(同条約第8条)」の補完的措置として採られる手段。




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