2019年8月27日

電子楽譜を制作・配信する流通販売事業を8月に開始

次世代型の楽譜活用アプリ・流通チャネルを構築

大日本印刷株式会社(本社:東京 社長:北島義斉 資本金:1,144億円 以下:DNP)は、タブレット端末上で瞬時に“移調”できる電子楽譜活用アプリの提供や、オンデマンド印刷による紙の楽譜の販売など、統合的なサービスを提供する次世代型の楽譜流通販売事業を8月に開始します。

【開発の背景】

国内には演奏を楽しむ人々が約1,300万人おり(総務省統計局:平成28年社会生活基本調査)、演奏者個人や学校・団体などで多くの楽譜が使われています。そのなかで、演奏者が自身の楽器に合わせた“移調・読み替え”などを行う場合やページがめくり難い部分について、紙楽譜に対し手作業で修正を加える必要がありました。こうした課題に対してDNPは、演奏者が“移調”などの作業を簡単に行えるデジタル楽譜の流通チャネルを構築します。

次世代型の楽譜流通事業のスキーム

【次世代型の楽譜流通事業の特長について】

1.演奏者のニーズに応じて楽譜を調整できるアプリ「MuseCloudTM(ミューズクラウド)」

①MuseCloudは、世界的な電子楽譜のファイルフォーマット規格MusicXML形式に対応しており、電子楽譜を演奏者のニーズに応じてカスタマイズすることが可能です。

②トランペットやサックスなどの管楽器では、演奏上の都合から、楽曲の形を変えずに、音域を読み替えて、原曲からの“移調”を行うことがあります。本アプリは、あらかじめ電子化された楽譜の“調性”を読み込み、アプリに組み込んだアルゴリズムによって簡単に“移調”を行うことができます。

③オーケストラ等の楽譜(総譜)には、譜面上にさまざまな楽器が記載されています。アプリ上で、利用者自身が担当する楽器を選択すると、そのパートのみ(パート譜)が表示されます。総譜での全体把握と、パート譜での自らの位置づけが容易になり、楽曲のより深い理解につなげることができます。

④MusicXML形式とPDFの電子楽譜を1つのアプリ内で管理して、どこでも簡単に利用できます。今後、アプリ内に格納した楽譜への書き込みを可能にする機能を追加開発していきます。(現時点ではPDFのみ対応)

 

MuseCloudの楽譜画面イメージ(MusicXml形式)
2.オンデマンド印刷にも対応した“紙と電子”のハイブリッドな楽譜

紙楽譜への要望に応じて、オンデマンド印刷による1冊からの楽譜提供が可能です。蛇腹折りの楽譜形態にも対応し、紙と電子の両方の楽譜を提供します。

3.電子楽譜の流通チャネルを構築

DNPは、一貫して楽譜浄書から印刷、電子化、販売まで行うトータルサービスを提供することで、次世代型の電子楽譜流通チャネルを創出します。「DNP楽譜配信・活用サービス MuseCloud」で電子楽譜を制作・管理し、 ピクシブ株式会社が運用する創作物の総合マーケットサイト「BOOTH」の楽譜販売ページで販売します。購入した電子楽譜は楽譜活用アプリ「MuseCloud」で利用できます。また、紙の本や電子書籍を販売するDNPのハイブリッド型総合書店「honto」でも今冬より販売開始予定です。

【価格】

〇MuseCloudアプリ : 無料 *iOS 12.0以降のiPadのみに対応。

〇楽譜の価格はタイトルごとに異なります。

〇楽譜の電子化および配信の費用は、楽譜の内容や点数などの条件にあわせて見積ります。

【今後の展開について】

DNPは楽譜を所有する国内外の出版社や所蔵機関と、楽譜を利用する演奏者の両方にサービスを提供し、楽譜の印刷・販売、アプリ関連のサービス提供も含め2022年までに6億円の売上を目指します。


*MuseCloudの公式WebサイトURL → http://www.dnp.co.jp/media_art/musecloud/
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