2020年4月28日
「食MAPバーチャル栄養素」で生活者の栄養バランスの変化や課題を明らかに
ライフスケープマーケティングの「食MAP」データに栄養素情報を付与、食品の商品開発を支援
大日本印刷(DNP)のグループ会社である株式会社ライフスケープマーケティング(LiSM)は、いつ・誰が・どのように栄養を摂取しているかが分かる「食MAPバーチャル栄養素」の情報提供サービスを4月1日に開始しました。
LiSMは、生活者の食卓における消費実態を収集・分析するデータベース「食MAP®」を活用したマーケティングサービスを1998年より提供しています。今回この食卓データに対して、ビタミンやカルシウムなどの栄養素情報を付与しました。栄養素は、同一メニューであっても食材や調理法によって異なる場合もありますが、平均的値を想定栄養素として付与していることから「バーチャル栄養素」と表現しています。この「食MAPバーチャル栄養素」によって、年齢別などターゲットとする顧客層や食スタイルごとに栄養摂取状況の傾向を把握し、生活者の栄養面での課題の分析が可能になり、食品メーカー等はこれを商品開発などに活用することができます。
またLiSMは、「食MAPバーチャル栄養素」を用いて、新型コロナウイルス対策としての休校や在宅勤務による生活者の食生活の変化の調査を行っており、外出自粛の食卓への影響について課題と兆候を明らかにしています。
詳細はこちら:http://www.lifescape-m.co.jp/topics/news/articles/000569.shtml
「食MAPバーチャル栄養素」の概要
生活者の食事の傾向や摂取する栄養摂取状況は、厚生労働省が毎年11月に行っている「国民健康・栄養調査」で把握できます。また、昨今では、スマートフォンのアプリ等で食事メニューの画像を送付することで、生活者が自身の栄養摂取状況を把握することも可能です。しかし、企業や団体が、季節や食事シーンによる栄養摂取状況の違い、どのようなメニューから栄養素を摂取しているかといった詳細情報、世帯や個人の属性別の傾向などを把握することは困難でした。
今回LiSMは、女子栄養大学 短期大学部 食物栄養学科の松田早苗教授の監修のもと、「食MAP」のメニューデータ*1に、「日本食品標準成分表2015年版(七訂)/文部科学省」の値に基づいて計算した146項目の栄養素情報を付与し、日々の食事から摂取する栄養素の数年間での変化やバランスを定量的に把握することを可能にしました。
「食MAP」に栄養素情報を加えた「食MAPバーチャル栄養素」によって、季節や食事シーンの違いによる栄養摂取における課題を明らかにすることができます。また、食品メーカー等がターゲットとする顧客層や食のスタイル(子育て世代やシニア、単身者、和食をよく食べる世帯など)の違いによる、食生活の課題も抽出できます。
*1 食MAPの1,017分類に栄養素情報を付与し、離乳食・幼児食、栄養補助食品(サプリメント等)などは対象外。
■食卓あたりの栄養摂取量(月別/年間比)分析期間:2018年1月~2018年12月 食卓機会:一日計
■栄養チャート 食卓あたりの栄養素量
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