DNPの価値創造プロセス

社会課題や人々の期待を把握・分析し、「P&Iイノベーション」によってDNPならではの価値を開発・提供し、さらなる価値の創出に向けて財務基盤と非財務資本を強化して、新たな企業活動に再投資していく――。
この好循環を続けることによって、持続可能なより良い社会、より快適な人々の暮らしを実現していくことが DNPの価値創造プロセスです。

統合報告書 (14,834KB)(PDFを開く)

統合報告書には、「価値創造プロセス」を含むDNPの企業活動を紹介しています。
詳しくはこちらをご確認ください。

1. 社会課題や人々の期待

価値創造プロセスの1:社会課題や人々の期待を示す図

DNP自身が主体となって、社会や人々と直接向き合い、大きな潮流(メガトレンド)を把握・分析し、DNPの強み・資本を活かして、社会課題を解決するとともに、人々の期待に応える新しい価値の創出につなげていきます。

DNPが事業機会と捉えるメガトレンド

「未来のあたりまえをつくる。」ためにDNPは6つのメガトレンドを事業機会と捉えています。

  • データ経済化をイメージした写真

    データ経済化

    解決する社会課題・提供する価値

    • 取引の安全、社会の安全・安心
    • 正確な与信審査
    • サプライチェーン効率化
  • 国内の人口減少と世界の人口増をイメージした写真

    国内の人口減少と世界の人口増

    解決する社会課題・提供する価値

    • 人材の多様性拡大
    • 食糧不足、食品ロス
  • 老夫婦が走る様子:人類の長寿命化のイメージ写真

    人類の長寿命化

    解決する社会課題・提供する価値

    • 健康寿命の延伸
  • デジタルトランスフォーメーションが都市に広がるイメージ写真

    デジタルトランスフォーメーション

    解決する社会課題・提供する価値

    • Society5.0
    • 働き方や暮らしの変革へ
  • 自動運転など都市のスマート化をイメージした写真

    都市や地域のスマート化

    解決する社会課題・提供する価値

    • 都市や地域の機能・サービスを効率化
    • 移動手段・機会の確保と環境の両立
  • 太陽光や風力発電など脱炭素社会をイメージした写真

    脱炭素社会の構築

    解決する社会課題・提供する価値

    • 温室効果ガス排出量の削減
    • 再生可能エネルギー使用の拡大

メガトレンドから成長領域を特定

メガトレンドをもとにDNPだからこそ対応可能な社会課題や人々の期待を明確にし、価値の創出によって事業を拡大していく「成長領域」を設定しています。事業の成長領域ごとにつくり出したい「未来」の姿を描き、その実現に向けて、「オールDNP」で新しい価値を創出していきます。

6つのメガトレンドをDNPの4つの成長領域に当てはめた図

2. P&Iイノベーション

価値創造プロセスの2:P&Iイノベーションを示す図

DNP独自の「P&I」(印刷と情報:Printing&Information)の強みを生かし、多くのパートナーとの連携を深めて、今までにない革新的な価値を創造する「P&Iイノベーション」を推進しています。

成長領域を中心とした価値創出

成長領域から収益性と市場成長性の軸で、DNPの事業が生み出す価値を見直し、各部門に今後注力して伸ばしていくビジネスを注力事業として設定しています。
新製品・新サービスの開発、既存事業の増強によって、人々に欠かせない「未来のあたりまえ」となる価値を創出していきます。

成長領域における注力事業

成長領域ごとに注力事業を配置した図

3. 財務基盤の強化

価値創造プロセスの3:財務基盤の強化を示す図

DNPは長期にわたって価値を生み出し続ける強固な経営基盤を築くために、「ROE改善」と「株主還元」を柱とした資本政策を策定し、実行しています。長期を見据えた事業活動を展開して企業価値を高めていくとともに、その成果を株主の皆様をはじめとした全てのステークホルダーに還元していきます。

企業価値最大化に向けた資本政策

「P&Iイノベーション」による価値創造に加え、「資産効率の向上」と「財務資本の強化」においても事業部門別ROAによる目標管理、政策保有株式の縮減、遊休資産等の圧縮のほか、各種資本政策によって財務基盤を強化を行っています。また、株主に対しては安定配当を基本とし、EPSを向上を図っています。

  • 「P&Iイノベーション」
    による価値創造
    • 成長領域を中心とした価値の創出
      (4つの成長領域における注力事業への重点投資)
    • 各国・地域への最適な価値の提供
    • あらゆる構造改革による価値の拡大
      (収益性・市場成長性の低い事業の再構築、拠点再編)
  • 資産効率の向上
    • 事業部門別ROAによる目標管理を実施
    • 政策保有株式の縮減
    • 遊休資産の圧縮による資産効率改善
  • 財務資本の強化
    • 自己資本に加え、他人資本の活用による成長投資資金の調達
    • 内部留保による安定した財務基盤
  • 財務資本の強化
    • 継続してROE5.0%以上を達成する
  • 株主還元
    • 利益配分は安定配当を基本とし、業績・配当性向等を勘案し実行
    • 自己株式の取得を実施し、EPS(1株当たり利益)を向上

企業価値の最大化

4. 非財務資本の強化

価値創造プロセスの4:非財務資本の強化を示す図

財務資本とともに、DNPならではの各種非財務資本の拡大・強化に努め、それぞれの資本の強みを掛け合わせる統合的な経営を推進し、さらなる価値創出に向けて資本を再投資していきます。

更なる価値創造へ向けた再投資

非財務資本では最も重要な人への投資を強化していきます。また、技術・研究開発や特許等の知的資本の拡大、事業活動と地球環境のさらなる共生に向けた環境関連の取り組みを強化し、価値創出の挑戦を続ける組織風土を醸成していきます。