2016年3月15日

ニュアンス・コミュニケーションズと提携し声紋認証サービスを提供

スマートフォンの音声入力機能を利用し、簡便かつ安全に本人認証

大日本印刷株式会社(以下:DNP)は、大手音声ソリューションプロバイダーである米国ニュアンス・コミュニケーションズの日本法人、ニュアンス・コミュニケーションズ・ジャパン株式会社(以下:ニュアンス)と提携し、スマートフォンの音声入力機能で簡便かつ安全に本人認証が行える声紋認証*1サービスの開発を開始します。本サービスは、ニュアンスの声紋認証技術とDNPの情報セキュリティのノウハウを組み合わせたもので、2016年12月のサービス開始を予定しています。

*1 声紋認証 : 音声データを用いて声の特徴を分析し本人確認を行うこと

【サービス開発の背景】

スマートフォンの普及とともに拡大するインターネット会員サービスでは、IDとパスワードによる本人認証が一般的です。しかし多くの生活者が同じIDとパスワードを複数の会員サービスで使用しており、一つの会員サービスからIDやパスワードが漏洩すると、本人以外が“なりすまし”により不正ログイン等を行う被害が複数の会員サービスに広がる恐れがあります。一部のインターネットバンキングが本人認証の安全性を高めるために導入している乱数表やワンタイムパスワードについては、ログイン用に常に携帯する必要や、厳重に保管する手間がかかるため、その利用は限定的でした。

これに対して今回DNPは、ICカード関連の事業や、オンラインショッピングにおける3-Dセキュア*2に準拠した本人認証サービスなどで培った情報セキュリティのノウハウと、世界で実績のあるニュアンスの声紋認証技術を組み合わせて、人の声を本人認証用データに用いることで利便性と安全性を高めた声紋認証サービスを開発します。

*2 3-Dセキュア : オンラインショッピングのカード決済時にカード番号などを入力すると、カード発行会社の認証画面が表示され、カード会員が事前登録したパスワードを入力して本人認証を行った上で決済を完了させる仕組み

【声紋認証サービスの特徴】

声紋認証サービスは、一人ひとりの声の特徴を抽出してパターン化した“声紋”を認証用データとして利用する生体認証サービスです。声紋をあらかじめ登録しておき、スマートフォンアプリのログインや取引などで本人認証を行う際に、スマートフォンのマイクに向かって発声すると、その声の声紋と登録された声紋を認証サーバーが照合し、会員本人かどうかを判定します。生活者は、声紋認証サービスにより、パスワードの保管や入力の負荷を軽減できます。話す言葉を決めなくても認証は可能なため、録音対策として毎回変わる言葉を読み上げてもらうことで、漏えいのリスクを軽減できます。特定の言葉の場合にのみ認証するというオプション機能もあります。

【ニュアンス・コミュニケーションズについて】

ニュアンス・コミュニケーションズ(Nuance Communications Inc. 本社:米国 NASDAQ:NUAN)は、世界中の企業や生活者を対象に、画像や音声、言語に関する各種ソリューションを提供する大手プロバイダーです。人々が電子機器やシステムと“対話”する方法を広げることで、ユーザーエクスペリエンス(体験)の魅力を高めています。毎日、数百万人の生活者と数千の企業がニュアンスのアプリケーションを体験しています。

【今後の取り組み】

DNPは、インターネット会員サービスを提供する金融機関や保険会社を中心に本サービスを提供し、2017年から2019年度の3年間で3億円の売上を目指します。

 
大日本印刷株式会社              本社:東京 社長:北島義俊 資本金:1,144億円
ニュアンス・コミュニケーションズ・ジャパン株式会社  本社:東京 社長:西村哲郎 資本金:1,000万円
 
*DNPはいま、「知とコミュニケーション」「食とヘルスケア」「住まいとモビリティ」「環境とエネルギー」を成長領域と位置づけ、新しい価値の創出に取り組んでいます。そのなかで、社会的なニーズが高まっている情報セキュリティへの対応を強化して、コンサルティングやマーケティングなどを含めた各種情報セキュリティソリューションを提供しています。
 
*3-D Secure(セキュア)は、Visa,Inc.の登録商標です。
*その他、記載の会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です。
 
※ニュースリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容などは発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承下さい。

 

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