2016年10月20日

ネットワークカメラ向けにセキュアな通信環境を構築するVPNの提供を開始

認証機能や暗号化により映像データの流出やウィルス感染を防止

大日本印刷株式会社(本社:東京 社長:北島義俊 資本金:1,144億円 以下:DNP)は、ネットワークカメラで撮影した映像を安全・安心に通信できるセキュリティ性の高い通信環境を構築するVPNソリューションの提供を2016年10月20日に開始します。

本ソリューションは、DNPが開発した中継サーバーを介さずに認証機能や暗号化により通信機器同士のセキュアな通信環境を構築するVPN(VirtualPrivate Network)「DNP Multi-Peer VPN」を、スウェーデンのネットワークカメラメーカー大手であるAxisCommunications(Axis社)の製品が持つプラットフォーム(Axis Camera ApplicationPlatform:ACAP)に対応したアプリケーションとして提供します。

【背景】

近年、スーパーや駐車場等に設置する監視カメラはインターネットに接続して管理する形態が増えており、それに伴い、パスワードやシステムの不備を悪用した不正アクセス等による映像データの流出、さらに監視カメラを経由したDDOS攻撃*などが急増し、社会問題となっています。これらのネットワークカメラのセキュリティを高めるには、カメラをVPN装置に接続し、セキュアな通信を行うことが一般的です。しかしその場合、高額なVPN装置の購入と接続のため多くの設定を行う必要があり、またネットワーク構成の変更や拠点増加の度に設定変更の作業が発生することが課題となっていました。

このような課題に対して今回DNPは、低価格でVPNを構築できる「DNP Multi‐PeerVPN」を、業界最大手のAxis Communications社のネットワークカメラに組み込むことで、容易にセキュアなネットワーク接続および認証を可能にするシステムを開発しました。

*DDoS攻撃 : 大量のコンピューターから、同時に特定のネットワークやコンピューターに大量の処理負荷を与えることで、機能を停止させてしまう攻撃

【機器間のセキュアな通信環境を実現する「DNP Multi-Peer VPN」のネットワークカメラへの活用】

本システムは、Axis社のネットワークカメラが持つACAPに対応した追加アプリケーションとして、「DNPMulti-Peer VPN」を組み込むことで、セキュアな通信環境を実現します。

「DNP Multi-Peer VPN」は、通信データを暗号化するソフトウェア開発キットと、クラウド環境または、自社ネットワーク環境内に設置するVPNマネジメントサーバーで構成されています。このサーバーが複数のネットワークカメラの自動認証と機器間通信(Peerto Peer通信)を可能にするため、特別なVPN装置を必要とせず、カメラから直接、画像データを安全に画像保存サーバーや表示用モニター、スマートフォン、パソコンなどへ送信できます。そのため、通常、画像を送信するためにクラウドサーバーに一旦画像データを保存していますが、その必要がありません。また、1つのカメラと複数箇所のモニターの間で同時かつ双方向のVPN接続が可能です。

本ソリューションにより、スーパーマーケットや商業ビル、駐車場などの管理業務において、Axis社のネットワークカメラの高精細画像を安全にサーバーへ送信できるようになります。また、ネットワークカメラの稼働状況を直接スマートフォンやタブレット端末等で確認することも可能です。

            

【参考価格(税抜き)】

年額使用料金

ネットワークカメラ10台利用の場合、1台あたり5,000円/年(計50,000円)

10,000 台利用の場合、1台あたり600円/年(計6,000,000円)

※ネットワークカメラの料金は、別途必要です。

【今後の展開】

DNPは、ネットワークカメラを利用する多くの業界・企業に向けて「DNP Multi-PeerVPN」を提供するほか、ソフトウェアや機器、サービスを開発するICT関連事業者にも販売してき、2018年度に7億円の売上を目指します。

なおDNPは、2016年10月26日(水)~28日(金)に幕張メッセで開催される「第6回情報セキュリティEXPO 秋」に本製品を出展する予定です。

※DNPはいま、「知とコミュニケーション」「食とヘルスケア」「住まいとモビリティ」「環境とエネルギー」を成長領域と位置づけ、「未来のあたりまえ」となる製品やサービス、仕組みを創り出す取り組みを推進しています。そうしたなか、今後普及が見込まれるIoT社会において、ICカードに代表されるセキュリティ技術と、様々な業界で築き上げてきたITを活用した情報加工技術を駆使し、IoTの新しい価値「IoST:Internetof Secure Things」を展開していきます。
※記載されている会社名・商品名は、各社の商標または登録商標です。

 

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