2015年10月14日

生体認証などのオンライン認証の標準化を進める「FIDO Alliance」に加入

強固なセキュリティとスマートフォンなどでの直感的で利便性の高い認証サービスを提供

大日本印刷株式会社(本社:東京 社長:北島義俊 資本金:1,144億円 以下:DNP)は、パスワードを用いないオンライン認証の標準化を目的とする国際的な非営利団体FIDOAlliance(ファイドアライアンス)に、2015年10月14日にスポンサーメンバーとして加入しました。DNPは、FIDO仕様に準拠した強固なセキュリティと利便性を兼ね備えた認証サービスを、2016年度に開始する予定です。

【背景】

生活者が数多くのインターネットサービスの一つひとつに異なるパスワードを設定することは稀で、いつでも思い出せる数種類のパスワードを使い回すことが一般的です。そのため、1つのサービスからパスワードが流出した場合、他のサービスでも“なりすまし”により不正なログインを試みる「パスワードリスト攻撃」が行われます。これにより、ポイントの不正換金やネットショッピングでの不正利用などの被害が発生しており、IDとパスワードによる認証方式は安全性への課題が指摘されています。一部のインターネットバンキングでは、IDとパスワードに、毎回異なるパスワードで認証を行うワンタイムパスワードトークンを組み合わせていますが、その利用は限定的となっています。

FIDO Allianceは、公開鍵暗号や生体認証等の技術を利用し、強固なセキュリティと生活者の使いやすさを両立させる新しいオンライン認証技術仕様「FIDO(FastIDentity Online)」の標準化を進めています。DNPは、ICカードや3-Dセキュアに準拠したオンラインショッピングでのカード決済の本人認証サービスで培った技術を活用し、FIDO仕様に準拠した認証基盤を構築し、強固なセキュリティと利便性を兼ね備えた認証サービスを提供します。

*オンラインショッピングのカード決済においてカード番号などを入力すると、カード発行会社の認証画面が表示され、カード会員があらかじめ登録したパスワードを入力して本人認証を行った上で決済を完了させる仕組み
*3-D Secure(セキュア)は、Visa,Inc.の登録商標です。

【DNPのFIDO仕様に準拠した認証サービスの概要】

DNPは、スマートフォンやウェアラブル端末などに搭載されている生体認証機能などを活用し、直観的でわかりやすい認証方式を提供します。また、新たな脅威に対しても新しい認証方式を常に提供していく計画です。基本機能があらかじめ開発されている複数の認証方式を組み合わせた認証サービスを提供することで、企業の開発負荷を軽減します。サービスの運用は、高いセキュリティと耐震性を備えたDNPのデータセンターで行います。

企業はIDとパスワードを使った既存の認証方式から、パスワードを使わない生体認証などの方式に移行することで、セキュリティを強化できます。認証には、生活者のスマートフォンに搭載されている機能などを使うため、専用の読取り機やトークンなどを配布することなく、簡単に認証機能を追加できます。生活者は、パスワードを使わない認証が可能となることで、パスワード管理の負荷を軽減できます。

【今後の取り組み】

DNPは、2016年度にFIDO仕様に準拠した認証サービスを開始する予定です。金融機関、インターネットサービス事業者などを中心に認証サービスを提供し、2019年度までの4年間累計で20億円の売上を目指します。

なお、DNPは、2015年10月15日、16日に東京国際フォーラムで開催される「金融国際情報技術展 FIT2015」のDNPブースで本サービスを紹介します。

*DNPはいま、「知とコミュニケーション」「食とヘルスケア」「環境とエネルギー」「暮らしとモビリティ」を成長領域と位置づけ、「未来のあたりまえ」となる製品やサービス、仕組みを創り出す取り組みを推進しています。そのひとつとして、DNPは社会的なニーズが高まっている情報セキュリティへの対応を強化して、コンサルティングやマーケティングなどを含めた各種情報セキュリティソリューションを提供しています。
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