野菜・果実の栽培に最適な「DNP農業用フィルム(反射保湿フィルム)」を開発

光反射と保湿性・耐久性に優れた農業用フィルムを春に発売

大日本印刷株式会社(本社:東京 社長:北島義俊 資本金:1,144億円 以下:DNP)は、食品包装の分野で長年培ったフィルム成膜技術とラミネート技術を応用し、光の反射性を高めるとともに、作物の育成に最適な水分を保持できる保湿性と、長期使用に求められる耐久性を備えた「DNP農業用フィルム(反射保湿フィルム)」を開発しました。既に実施した農業試験場でのトマト(品種:桃太郎)の栽培検証では、4月から7月までの初回の収穫で、他社の市販品と比較して約2倍の収量を得る事ができました。2015年春に販売を開始します。

【開発の背景】

野菜や果実の栽培には、雑草の繁茂防止や地温上昇の抑制、光の反射による作物の育成促進などを目的として各種農業用フィルムを使用しています。近年、露地栽培や施設園芸、植物工場などで、収穫率や糖度の向上のために、これまで多かった黒色のポリエチレン製フィルムに対して、表面が白色や銀色のフィルムを使用して反射機能を高めるケースが増えています。ただ、表面が白色や銀色でも裏面が黒色のフィルムが多く、光の反射性が不十分でした。また、繊維を重ねあわせて結合した不織布タイプの高反射白色シートもありますが、これは水分の蒸発を防げないなど保湿性に課題がありました。

これらの課題を解決するためにDNPは、光の高い反射性を持ちながら、作物の育成に最適な水分を保持できる保湿性と、耐久性に優れた高反射・保湿フィルムを開発しました。

【「DNP農業用フィルム(反射保湿フィルム)」の概要】

  • 可視光の95%を反射する高反射タイプです。本フィルムの使用によって、露地栽培や施設園芸のビニールハウス、植物工場などでの光量不足を補い、光合成の効率的な促進を図ります。また、マンゴーなどの着色を促進する効果も高く、着色の色むらを防止します。
  • 光による発熱を遮断し、地温の上昇を抑制します。
  • 適度な保湿性によって、作物の育成に必要な水分を保持するとともに、散布した肥料の蒸発を防ぎます。
  • 栽培育成用と通路反射用の2種類の製品があります。通路反射用製品は高反射と保湿性に加え、強度と通水性を高めています。

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【実証試験例】

○滋賀県の油日アグロリサーチ株式会社での実証試験

  • 試験期間 : 2014年4月24日~7月30日
  • 試験作物 : トマト(品種:桃太郎)
  • 試験概要 : ビニールハウスでDNP農業用フィルムを使用した場合と使用しなかった場合で検証。

北東側(A)、ハウスの中心付近(B)、南西側(C)の3箇所でトマトの収量調査を行った。その結果、DNP農業用フィルムを使用したほうが市販品を使用したものより約2倍の収穫効果があった。

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この他にも実証試験を進めており、現在実験の評価を行っています。

  • 軒が高いビニールハウスで「トマト」と「イチゴ」の栽培(福島県)
  • 土耕養液栽培(毎日少量の水と肥料を植物に与えることで、食物を効率よく育てる方法)による「トマト」と「イチゴ」の栽培(千葉県)
  • 植物工場(LED照明や養液供給を人工的に行うことで季節を問わず連続的に生産できるシステム)での「レタス」の栽培(シンガポール)
  • 点滴灌水栽培(あらかじめ設置したホースやスプリンクラーで水を与える方法)による「トマト」の栽培(シンガポール)

【今後の展開】

DNPは、今回開発した農業用フィルム(反射保湿フィルム)を国内および海外の露地栽培、施設園芸、植物工場向けに販売し、年間20億円の売上を目指します。

 
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