2015年4月8日

農業用フィルムの第2弾発売、園芸ハウスの通路用「DNP農業用フィルム(反射保湿フィルム)通水用」を開発

優れた光反射性と通水性で作物の成長促進

大日本印刷株式会社(本社:東京 社長:北島義俊 資本金:1,144億円 以下:DNP)は、温室やハウスなどで園芸作物を栽培する際に、光の反射性に優れ、高い通水性と防汚性を持たせたシートを通路に敷くことで作物の成長を促進させる「DNP農業フィルム(反射保湿フィルム)通水用」を開発しました。栽培育成用に開発したDNP農業用フィルム(反射保湿フィルム)とともに、2015年4月中旬に発売します。

通路用の当フィルムは、高い光反射性を持ち農作物の光合成を促進させるとともに、高い通水性から通路に水たまりが発生するのを防止します。また、一般の防草シートに比べ汚れにくいため、反射の機能を長期にわたって維持することができます。

なお当製品は、4月8日(水)~10日(金)に東京ビッグサイトで開催される「第6回高機能フィルム展」のDNPブースに出展します。この展示会では、DNPが成長領域と位置づける「食とヘルスケア」「暮らしとモビリティ」「環境とエネルギー」「知とコミュニケーション」において、DNPの強みを持った「未来のあたりまえ」となる製品・サービスや仕組みを創り出すために、販売機会の拡大と次期研究開発テーマの発見を目指しています。

 

【開発の背景】

ハウス栽培などの施設園芸では、野菜や果実が成長し、背が高くなってくると、農作物の下部に光が当たりづらくなり、光合成を促進するために光量不足を補う方法が求められています。また、光量を補い雑草の繁殖を抑えるために、通路に市販の防草シートを敷いている場合がありますが、防草シートに付着した汚れが取りづらいことに加え、水たまりが発生すると菌の温床となってしまうことが課題となっていました。これらの課題に対し、DNPは、通路用シートとして通水性を高めた高反射・高防汚性の農業用フィルムを開発しました。

【「DNP農業用フィルム(反射保湿フィルム)通水用」の概要】

・可視光の95%を反射する高反射タイプです。 ビニールハウスでの光合成の効果を検証する光量子量評価において、一般の防草シートと比較して反射性が40%以上改善しました。本フィルムの使用によって、露地栽培や施設園芸のビニールハウス、植物工場などで光量不足を補い、光合成の効率的促進を図ります。また、マンゴーなどの着色を促進する効果も高く、着色の色むらを防止します。

・微細な穴開け加工により、通水性に優れています。

・高い防汚性のため、既存の防草シートに比べ汚れにくく、反射機能を長期的に維持できます。

・光による発熱を遮断し、地温の上昇を抑制します。

【実証試験例】

・オランダ型ハウス「トマト」「イチゴ」にて実栽培評価中(福島県他)

・土耕養液栽培での実栽培評価中「トマト」「イチゴ」(千葉県他)

・土耕ハウス「ブドウ」「ブルーベリー」にて実栽培評価中(中国)

・点滴灌水栽培「トマト」にて実栽培評価中(シンガポール)

    

福島県での栽培評価(トマト・イチゴ)

【今後の展開】

DNPは、栽培育成用のDNP農業用フィルム(反射保湿フィルム)と、今回開発した当製品を、国内および海外の施設園芸、植物工場向けに販売し、年間20億円の売上を目指します。

 ※ プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容などは発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承下さい。

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