教員の業務負荷を軽減する学習支援プラットフォーム「リアテンダント」 倉敷市の全市立小・中学校で、2020年4月より本格運用開始

90校、約4万人の児童・生徒のアンケート結果や出欠情報を自動集計

2020年2月21日

大日本印刷(DNP)は、教員の「働き方改革」を実現するとともに、児童・生徒一人ひとりに応じた学びと教員指導を支援する学習支援プラットフォーム「リアテンダント®」*1を、全国の自治体や学校に提供しています。そのなかで、岡山県倉敷市では、全市立小・中学校90校を対象として「リアテンダント」の本格運用を2020年4月に開始します。教員の長時間労働の一因となっている紙の帳票(アンケートや出欠簿等)の集計・入力業務を「リアテンダント」で効率化し、統合型校務システム*2へのデータ登録を自動化して、教員の業務負担を軽減します。

倉敷市での本格運用について

学校現場では、授業の改善や児童・生徒への指導の基礎となる情報を収集するため、年間を通して多くのアンケートが行われています。倉敷市においても、文部科学省から対外的な公開が義務付けられている「学校評価アンケート」や「生活指導や保健に関する調査」など、1校で年間20種類近くのアンケートが行われています。アンケート1件につき、教員1人あたり約10時間集計作業の負担があると推計されています。倉敷市の場合、市内の管理職を含む全教員約2,100名が、年間延べ40万時間を集計作業に費やしている計算となり、その業務の効率化が課題となっていました。この課題に対して同市は、学校現場で簡単にアンケート集計を行える「リアテンダント」(自治体導入版)について、2017年にモデル校での実証評価を行い、2019年に採用を決定して2020年度からの本格運用開始となりました。

モデル校で実施してきた代表的な実証事例である「学校評価アンケート」では、従来18人の教員が1ケ月かけて行っていた集計作業を、1人の教員が1週間で完了した実績が出ており、市内全校での本格運用においても、業務時間を大幅に削減する効果が期待されています。

同市の本格運用では、アンケートに加え、出欠データも「リアテンダント」で集計します。統合型校務システムと「リアテンダント」を連動させ、同市の小・中学校約4万人の児童・生徒の毎朝の出欠データを「リアテンダント」で自動集計し、校務システムに自動的に登録して業務効率化を実現します。

教育委員会の声 (倉敷市情報学習センター館長 尾島正敏氏)

「実証で得られた負担軽減効果をもってすれば、本格運用時には、これまでよりもっと多様なアンケートを気軽に実施することが可能になると考えています。児童・生徒を多面的に見取っていくためには、学習データ*3と校務データ*4を合わせて見るだけでなく、生活態度やその子の内面、家庭環境なども含めて見ていく必要があると考えています。アンケートで子どもの内面を明らかにしていくことが、一人ひとりにあわせた指導をする上で重要になっているなか、「リアテンダント」の本格運用により、児童・生徒を多面的にとらえていくことがさらに進むと期待しています。」

今後の展開

文部科学省では「エビデンスに基づいた学校教育の改善に向けた実証事業」にて、学習データと校務データを連携させることで個々の児童・生徒の状況や学びを可視化し、教育の質の向上を図る取組みを2017年度から行っています。同市でも、統合型校務支援システムの導入に際し、日々の形成・総括テスト*5の採点結果データ(スタディ ・ログ)を校務システムへ連携し、成績処理業務の効率化をめざすとともに、児童・生徒の変容をタイムリーに把握できる環境整備に取り組む予定です。

*1 DNP学習クラウド「リアテンダント®」 :https://www.dnp.co.jp/biz/theme/edu/
自治体・学校の環境に応じてフルクラウド版、自治体導入版、校内導入版のサービス提供を行っています。
*2 統合型校務システム : 教務系(成績処理、出欠管理等)・保健系(健康診断票、等)、学籍系(指導要録等)、学校事務系などの情報を扱う機能を有し、教員間の情報共有も含めた、広く「校務」と呼ばれる業務全般の実施に必要な機能を実装したシステムを指します。
*3 学習データ : 児童・生徒がテストやドリルなどに取り組んだ結果の学習履歴。
*4 校務データ : 出欠や成績情報、アンケート結果など、教員が校務事務で入力したデータ等。
*5 形成・総括テスト : 指導の途中段階での学習成果を総合的・全体的に把握するために行う評価。単元・節末・中間・期末といった単位でテストを行い、学習者が現段階でどの程度教育目標を達成できているかを把握します。