2015年6月30日
農産物の生産性向上に寄与する「DNP農業用フィルム(反射保湿フィルム)」を開発
近年、国内における農家戸数の減少や世界人口の急増等の理由により、国内外で食料の安定供給への懸念が広がっています。このたび、DNPは、食料の安定供給の実現に向けた取組みとして、農産物の生産性向上に寄与する農業用フィルムを開発しました。
この農業用フィルムは、露地栽培や施設園芸のビニールハウス、植物工場等において、野菜や果実を栽培する際に使用するものです。食品包装の分野で長年培ったフィルム成膜技術とラミネート技術を応用し、作物の光合成促進に必要な光の反射性を高める一方で、赤外による発熱を遮断し、育成に影響を与える地温の上昇を抑制することができます。また、作物の育成に必要な水分や肥料を保持できる保湿性と、長期使用に求められる耐久性を備えています。農業試験場で行ったトマトの栽培検証では、2014年4月から7月までの初回の収穫で、従来の市販品と比べて約2倍の収量を得たほか、トマト以外にも国内外でブドウやブルーベリー、イチゴでの実証実験が進んでおり、一部の植物工場ではレタス向けに受注が始まっています。
今回開発した製品は、DNPの成長領域として定めた4分野*のうち、「食とヘルスケア」に係わる農業の課題を解決するものです。DNPは、この製品を国内外の露地栽培、施設園芸、植物工場等に広く普及を図り、世界各地の農産物の生産性向上を通じて、食料問題の改善に貢献していきます。
⇒【ニュースリリース】野菜・果実の栽培に最適な「DNP農業用フィルム(反射保湿フィルム)」を開発
*DNPは、社会の課題解決に向けて、私たちが常に新しい価値を提供していくため、「知とコミュニケーション」「食とヘルスケア」「環境とエネルギー」「暮らしとモビリティ」を成長領域として位置づけ、「未来のあたりまえ」となる製品やサービス、仕組みを創り出す取り組みを推進しています。
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